コンピュータの5大装置

コンピュータの5大装置(コンピュータのごだいそうち)または5大機能とは、コンピュータハードウェアを構成する主要な装置を5つに分類したもので、演算装置制御装置記憶装置入力装置出力装置を指す[1]

詳細

現代のコンピュータの基本はノイマン型と呼ばれるプログラム内蔵方式だが、その呼称の元となった1945年のジョン・フォン・ノイマンの論文「EDVACに関する報告書の第一草稿[2]では、コンピュータの構成要素として5つの主要な装置を数え上げた[3]

  1. 中央演算装置 (Central arithmetic part: CA)
  2. 中央制御装置 (Central control part: CC)
  3. 記憶装置 (Memory: M)
  4. 入力装置 (Input: I)
  5. 出力装置 (Output: O)

なお現在では、中央演算装置と中央制御装置はCPUまたはプロセッサとしてまとめて呼ばれる事が多く、また主記憶装置・入力装置・出力装置もメモリマップドI/Oなどの登場もあり「メモリサブシステム」と一つにまとめて呼ばれることもある[3]

日本情報処理技術者試験でも以下の5種類が正解とされている[4]

  1. 演算装置
  2. 制御装置
  3. 記憶装置
  4. 入力装置
  5. 出力装置

なお1953年の城憲三・牧之内三郎 共著『計算機械』(共立出版、1953年)の第6章、6.6節の文章中で「2進方式電子計算機」の「構成部分の大別」として、および p. 120 にある第80図「2進方式電子計算機の構成図」の図中には、以下の6部分があり、記憶装置が外部と内部に2分類されている。

  1. 「穿孔機構」(鑽孔テープリーダ)
  2. 「外部記憶回路(低速記憶回路)」(磁気テープなど)
  3. 「内部記憶回路(高速記憶回路)」(主記憶装置およびレジスタ
  4. 「演算回路」
  5. 「制御回路」
  6. 「印刷機構」(プリンター

脚注

  1. ^ コンピュータの五大装置 - IT用語辞典 e-words
  2. ^ First Draft of a Report on the EDVAC (John von Neumann, 1945) PDF
  3. ^ a b 「知識ベース」(2019) 電子情報通信学会
  4. ^ 基本情報技術者試験講座(2):コンピュータの内部を探る - atmartIT