カリフォルニアクローム (California Chrome 、2011年 2月18日 - )はアメリカ合衆国 の競走馬 ・種牡馬 。
主な勝ち鞍は2014年 のサンタアニタダービー 、ケンタッキーダービー 、プリークネスステークス 、ハリウッドダービー 、2016年 のドバイワールドカップ 、パシフィッククラシック 、オーサムアゲインステークス 。
2014年・2016年のエクリプス賞 年度代表馬。
経歴
2011年2月に、カリフォルニア州 で生まれる。母馬は8,000ドル、種付け料は2,000ドルであったという[ 4] 。ペリー・マーティンとスティーヴ・コバーンの共同生産馬。なお、コバーンは所持していた同馬の所有権30%を2015年後半にテイラーメイドファーム に売却したため、馬主名はCalifornia Chrome, LLC名義に変更になった。アメリカのアート・シャーマン厩舎に所属、またクルーミーと呼ばれる熱狂的なファンがいる。
2013年4月にデビュー。当初は勝ったり負けたりが続いたが6戦目で出遅れて敗退したところで猛烈なゲート訓練を実施。ゲート難を克服し、ジョッキーもベテランのエスピノーザ に乗り替わったところ圧倒的な内容で4連勝し、大本命として迎えたケンタッキーダービー を快勝した。カリフォルニア産馬としては、1962年のDecidedly 以来のケンタッキーダービー制覇であった[ 5] 。 その後プリークネスステークス も制してカリフォルニア産馬史上初の2冠を達成したが、3冠制覇を目指したベルモントステークス では4着に終わった。ゲートが開いた直後外枠の馬に蹄の付け根を蹴られて負傷したのも敗因の1つとしてあげられている。蹄の回復後2戦目のBCクラシック は勝馬からクビ差の3着に敗退。しかし11月のハリウッドダービー では見事勝ちきった。2014年にダートと芝のG1を勝ったのは同馬だけであり、ケンタッキーダービー 勝ち馬が同年に芝のG1を勝ったのはあのセクレタリアト 以来で史上2頭目になる。これにより後半はやや失速したものの見事エクリプス賞 で全米年度代表馬と全米3歳牡馬チャンピオンを獲得する。
2015年は復帰戦のG2を2着した後ドバイワールドカップ に遠征して2着。その後ロイヤルアスコット 開催のプリンスオブウェールズステークス を目指すがレース前日に蹄から熱が出たため回避、6月に帰国後アーリントンミリオンステークス を目指すもX線検査で砲骨に損傷が見られたため結局この年は全休になってしまった。その為、鞍上が同じエスピノーザである同年の米国三冠馬アメリカンファラオ とは、同馬が年内で引退した事もあり対戦する機会はなかった。
2016年にドバイワールドカップ を再度遠征してレース中に鞍ずれがあったものの優勝し[ 6] 、帰国後は連戦連勝を続けていたが、ブリーダーズカップ・クラシック では、3番手以下を10馬身近く引き離したデットヒートの末、アロゲート に半馬身差敗れた。その後12月のウィンターチャレンジステークスに出走。中団の外を追走すると3〜4コーナーで捲って、直線でも持ったままで後続を突き放して12馬身差の楽勝となった。
年が明け、引退レースとなった2017年1月28日のペガサスワールドカップ に出走するも9着に敗れた[ 7] 。引退後はテイラーメイドファーム で種牡馬 入りし[ 8] 、アメリカでの種付けシーズン終了後には、チリ でシャトル供用されることも発表された[ 9] 。
2019年11月19日、株式会社ジェイエスより2020年シーズンより北海道 新ひだか町 のアロースタッド にて繋養されることが発表された。[ 10]
競走成績
出走日
競馬場
競走名
格
頭数
人気
着順
騎手
距離
タイム
着差
1着(2着)馬
2013 .0 4.26
ハリウッドパーク
未勝利
9
5人
2着
A.デルガド
AW4 1/2f
-
1馬身
Time for a Hug
0000. 0 5.17
ハリウッドパーク
未勝利
9
1人
1着
A.デルガド
AW4 1/2f
52.42
2 3/4馬身
(Charisma Code)
0000. 0 6.15
ハリウッドパーク
ウィラードLプロクター記念S
9
2人
5着
L.サエズ
AW5 1/2f
-
7 1/4馬身
Kobe's Back
0000. 0 7.31
デルマー
グラデュエーションS
7
5人
1着
C.ナカタニ
AW5 1/2f
1:03.48
2 3/4馬身
(Moving Desert)
0000. 0 9.4
デルマー
デルマーフューチュリティS
G1
11
3人
6着
A.デルガド
AW7f
-
2馬身
Tamarando
0000. 0 11.1
サンタアニタ
ゴールデンステートジュヴェナイルS
9
3人
6着
A.デルガド
ダート8f
-
3馬身
Better Bet
0000. 0 12.22
ハリウッドパーク
キンググローリアスS
10
1人
1着
V.エスピノーザ
AW7f
1:22.12
6 1/4馬身
(Life Is a Joy)
2014 .0 1.25
サンタアニタ
カリフォルニアCダービー
10
2人
1着
V.エスピノーザ
ダート8 1/2f
1:43.22
5 1/2馬身
(Tamarando)
0000. 0 3.8
サンタアニタ
サンフェリペS
G2
7
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート8 1/2f
1:40.59
7 1/4馬身
(Midnight Hawk)
0000. 0 4.5
サンタアニタ
サンタアニタダービー
G1
8
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート9f
1:47.52
5 1/4馬身
(Hoppertunity)
0000. 0 5.3
チャーチルダウンズ
ケンタッキーダービー
G1
19
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート10f
2:03.66
1 3/4馬身
(Commanding Curve)
0000. 0 5.17
ピムリコ
プリークネスS
G1
10
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート9 1/2f
1:54.84
1 1/2馬身
(Ride On Curlin)
0000. 0 6.07
ベルモントパーク
ベルモントS
G1
11
1人
4着
V.エスピノーザ
ダート12f
-
-
Tonalist
0000. 0 9.20
パークス
ペンシルベニアダービー
G2
8
1人
6着
V.エスピノーザ
ダート9f
-
-
Bayern
0000. 0 11.1
サンタアニタ
BCクラシック
G1
14
2人
3着
V.エスピノーザ
ダート10f
1:59.88
-
Bayern
0000. 0 11.29
デルマー
ハリウッドダービー
G1
6
1人
1着
V.エスピノーザ
芝9f
1:47.88
2馬身
(Lexie Lou )
2015 .0 2.7
サンタアニタ
サンアントニオS
G2
8
2人
2着
V.エスピノーザ
ダート9f
-
1 1/2馬身
Shared Belief
0000. 0 3.28
メイダン
ドバイワールドC
G1
9
1人
2着
V.エスピノーザ
2000m(ドバイ式表記)
2.03.24
2 3/4馬身
Prince Bishop
2016 .0 1.9
サンタアニタ
サンパスカルS
G2
7
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート8 1/2f
1.43.39
1 1/4馬身
(Imperative)
0000. 0 2.25
メイダン
Trans Gulf Electromechanical Trophy
Handicap
8
1人
1着
V.エスピノーザ
2000m(ドバイ式表記)
2.04.24
2馬身
(Storm Belt)
0000. 0 3.26
メイダン
ドバイワールドC
G1
12
1人
1着
V.エスピノーザ
2000m(ドバイ式表記)
2.01.83
3 3/4馬身
(Mubtaahiji)
0000. 0 7.23
デルマー
サンディエゴH
G2
5
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート8 1/2f
1.40.84
1/2馬身
(Dortmund)
0000. 0 8.20
デルマー
パシフィッククラシックS
G1
9
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート10f
2.00.13
5馬身
(Beholder )
0000. 0 10.1
サンタアニタ
オーサムアゲインS
G1
5
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート9f
1:48.07
2 1/2馬身
(Dortmund)
0000. 0 11.6
サンタアニタ
BCクラシック
G1
9
1人
2着
V.エスピノーザ
ダート10f
-
1/2馬身
Arrogate
0000. 0 12.17
ロスアラミトス
ウィンターチャレンジS
10
1人
1着
V.エスピノーザ
ダート8 1/2f
1.40.03
12馬身
(Point Piper)
2017. 0 1.28
ガルフストリームパーク
ペガサスワールドC
G1
12
2人
9着
V.エスピノーザ
ダート9f
-
29 1/2馬身
Arrogate
種牡馬成績
2021年9月19日、中山3Rでネフィリムが1着となり、JRAでの産駒初勝利となった。なお、当馬は国外で種付けされた母馬が日本への輸入後に誕生した内国産馬(いわゆる持込馬)である[ 11] 。
日本への種牡馬導入は2020年であり、初年度産駒のデビューは2023年となる。
主な産駒
血統表
血統背景
父ラッキープルピットは現役時代22戦3勝。重賞勝ちは無しでサンタカタリナS(米G2)での二着が最高。G1はサンタアニタダービー で7着に入ったのが唯一の出走。カリフォルニアクローム以外にはこれといった活躍馬はいないが、カリフォルニアクロームの活躍でカリフォルニア州のリーディングサイアーに3度なっている[ 12] 。
母Love the Chaseは現役時代6戦1勝。牝系の近親に特に活躍馬は無し。母父Not For Loveは全兄にリズム がおり、現役時代29戦6勝。重賞勝ちは無し。種牡馬として数頭の重賞勝ち馬を出しているがG1勝ち馬は無し。母父としてはカリフォルニアクローム以外に2013年のプリンセスルーニーハンデキャップ (当時G1、現在はG2)を制したStarship Truffles(父ゴーストザッパー )を出している。
脚注
参考文献
外部リンク