アニマルキングダム
アニマルキングダム(Animal Kingdom、2008年3月20日 - )はアメリカ合衆国生産の競走馬・種牡馬[1]。主な勝ち鞍は2011年のケンタッキーダービー、2013年のドバイワールドカップ。 概要
2010年9月18日、アーリントンパーク競馬場のメイドン競走でデビューし、2着。2戦目のキーンランド競馬場でのメイドン競走で初勝利を挙げる。このあと、調教師が馬主に正確な報告をしないためウェイン・カタラーノ厩舎からグラハム・モーション厩舎に移る[4][8]。3歳になった2011年、初戦となる3月3日のガルフストリームパーク競馬場におけるクレーミング競走では2着となったが、重賞初出走となる3月26日のスパイラルステークスでは、ディサイシヴモーメントに2馬身4分の3の着差をつけて重賞を初めて制する。ケンタッキーダービーに駒を進め、11番人気見当で迎えたレースではネーロを2馬身4分の3下して優勝[3][4][9]。ダート未経験馬によるケンタッキーダービー制覇は初めてのこと[4]。また当初騎乗予定だったものの負傷でキャンセルしたロバート・アルバラードの代役、かつ、お手馬のアンクルモーの回避で手綱が回ってきたジョン・ヴェラスケスも、これがケンタッキーダービー初勝利であった[4]。厩舎全体でも、ウッドメモリアルステークス覇者のトビーズコーナーを直前の故障で欠いた中でのケンタッキーダービー初勝利であった[4]。二冠目プリークネスステークスではシャックルフォードの2着[10]、三冠目のベルモントステークスはルーラーオンアイスの6着に終わり[11]、レースのあと、左後脚の飛節を骨折したため[12][13]2011年の下半期は出走しなかった。 2012年2月、ガルフストリームパーク競馬場でのオプショナルクレーミング競走で復帰し勝利ののち、ドバイワールドカップを目標に定めたが、左後脚の故障が再発して遠征を断念し、休養に入る[12]。秋のサンタアニタ競馬場でのブリーダーズカップ・マイルで復帰し、ワイズダンの2着に入った[14]。2013年、初戦のガルフストリームパークターフハンデキャップでポイントオブエントリーの2着としたあとドバイに向かい、ドバイワールドカップではレッドカドーに2馬身差をつけて優勝[15]。レース後、ダーレーグループが所有権の29パーセントを取得[15]。また、イギリス遠征を公表してクイーンアンステークスあるいはプリンスオブウェールズステークスを目標に定めたのち、後者は「ケンタッキーダービーやドバイワールドカップと同じ2000メートルという距離」以外の理由がなく、またアスコット競馬場のマイルコースが「アメリカにおける芝1800メートルのコースに似ている」という理由もあって、クイーンアンステークス参戦が決まる[16]。77年ぶりとなるケンタッキーダービー馬のロイヤルアスコット開催出走となったクイーンアンステークスは、序盤から折り合いを欠いて冷静さを失ったレースに終始し、また馬場にも慣れていないことも合わさって最後は見せ場なくデクラレーションオブウォーの11着となり、これが最後のレースとなった[17]。 競走成績以下の内容は、EQUIBASE[2]の情報および記載法に基づく。
SW=スペシャル・ウェイト OC=オプショナル・クレーミング 引退後ダーレーグループが所有権の一部を取得した時点で、ジョナベルファームとオーストラリアのアローフィールドスタッドで種牡馬生活を送ることが内定しており[15]、先にアローフィールドスタッドで種牡馬生活に入った[17]。2019年までに167頭の勝ち馬を出し、そのうちステークス優勝馬を13頭出した[18]。2015年の時点では、ケンタッキー州で供用されているブラッシンググルーム系種牡馬としては、わずかに2頭いるうちの1頭として数えられた[19]。 2019年10月11日に日本軽種馬協会が購入して2020年より日本で供用されることが発表され[18]、12月14日に日本軽種馬協会静内種馬場に到着した[20]。 2025年からは日本軽種馬協会七戸種馬場で供用される。 主な産駒
血統表
血統背景父はブラジル産のルロワデザニモー[3](2005年エクリプス賞最優秀芝牡馬)、母はドイツ産のダリシア(ドイツ芝G3勝馬)で、2009年に社台ファームが購入[3][4]し日本で繋養されている[4]。 脚注
外部リンク
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