『イエスショウズ』(Yesshows)は、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、イエスの2枚組ライブ・アルバムである。1980年にアトランティック・レコードが発表した。
解説
制作経緯
1979年の夏、メンバーのクリス・スクワイアはホーム・スタジオでイエスのライブ・アルバム用の音源を選択してミキシングを行なった。しかしデモ編集が終わり、ロジャー・ディーンによるジャケット・デザインも完成した時点で、他のメンバーが彼の選曲とミキシングに不満を表明したので、企画は一旦お蔵入りになった。
1980年、ジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンが脱退した。残ったスクワイア、スティーブ・ハウ、アラン・ホワイトは、バグルスのトレヴァー・ホーンとジェフ・ダウンズを迎えて8月に新作アルバム『ドラマ』を発表してツアーを開始。一方、アトランティック・レコードは12月に本作を発表した。
内容
1976年のアンダーソン、スクワイア、ハウ、ホワイト、パトリック・モラーツによるアルバム『リレイヤー』のツアー、1977年と1978年のアンダーソン、スクワイア、ハウ、ホワイト、ウェイクマンによるアルバム『究極』と『トーマト』のツアーの演奏が編集収録された。「錯乱の扉」と「儀式」はモラーツが参加した1976年のツアーからの音源。彼が参加したイエスの正規のライブ音源は当時、本作とビデオソフトの『イエス/ライヴ 1975』だけだった。
1973年に発表されて好評だった3枚組ライブ・アルバム『イエスソングス』とは収録曲が重複していない[注釈 1]ことから、本作は『イエスソングス』の続編という位置づけであったと考えられる。
収録曲
アルバム
- A面
- パラレルは宝
- 時間と言葉
- 究極
- B面
- 錯乱の扉
- C面
- クジラに愛を
- 儀式(パート1)
- D面
- 儀式(パート2)
- 不思議なお話を
CD
- ディスク1
- パラレルは宝
- 時間と言葉
- 究極
- 錯乱の扉
- ディスク2
- クジラに愛を
- 儀式(パート1) ※
- 儀式(パート2) ※
- 不思議なお話を
※つながって収録されている。
レコーディング・メンバー
脚注
注釈
- ^ 1曲目の「パラレルは宝」の冒頭に、『イエスソングス』にも収録されたストラヴィンスキー作曲の「火の鳥」のテープの最後の約1分20秒が収録された。
出典
引用文献
- Morse, Tim (1996). Yesstories: Yes in Their Own Words. New York: St. Martin's Press. ISBN 0-312-14453-9