アイスランド時間
アイスランドではその国土が西経13度から西経25度までの経度帯に収まっており、その東部を西経15度線が通っているにもかかわらず、グリニッジ標準時 (UTC+0)が使用されている。また、ヨーロッパの中ではロシア、ベラルーシと共に夏時間制を使用しない国となっている。 地理
アイスランド島の東端 (Gerpir岬、西経13度29分40秒)から西端 (ビャルク岬、西経24度31分55秒)までは経度で11度の幅があり、太陽時は東端と西端で44分の差がある。また、アイスランド島の東部を西経15度線が、西部を西経22度30分線が通っており、大部分の地域は地理的にUTC-1に相当する経度帯に、西部の一部はUTC-2に相当する経度帯にある。ただし、グリニッジ標準時が使用されているため、標準時と現地の平均太陽時との間には54分~1時間38分のずれがある。例えば、首都レイキャヴィーク (北緯64度8分29秒、西経21度57分19秒)では平均太陽時が標準時より約1時間28分遅れており、太陽が毎日13時11分から13時42分までの時間帯に正中する。 アイスランドの国土は北極圏の近くに位置するため、アイスランド島の北部 (北緯65度43分以北)やグリムセイ島 (北極圏上に位置)では夏至の前後で太陽が沈みきらなくなる白夜が起きる。それ以外の地域でも季節による昼夜の長さの変化は激しく、首都レイキャヴィークでは夏至の前後において数時間しか太陽が沈まなくなり、昼の長さは21時間9分に達する。 歴史アイスランドでは1907年に西経15度線の平均太陽時であるGMT-1:00が標準時として採用され、さらに1917年からは夏時間制が導入されていた。夏時間 (GMT+0:00)は1917年の2月20日~10月20日、1918年~1919年の2月20日~11月15日、1921年の3月20日~6月22日に実施された後、1939年からは毎年実施されるようになり、1941年~1946年は3月第1日曜日 (1942年は3月8日)午前1時から10月第4日曜日 (1941年は11月2日)午前2時まで、1947年~1967年は4月第1日曜日午前1時から10月第4日曜日 (1949年は10月30日、1967年は10月29日)午前2時まで実施されていた[1]が、1968年4月7日午前1時をもって夏時間制は廃止され、通年でグリニッジ標準時を使用することとなった。 IANA time zone databasetz databaseのzone.tabにはアイスランドの標準時が1つ含まれている。
脚注外部リンク
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