みずがめ座λ星λ Aquarii
星座
みずがめ座
見かけの等級 (mv )
3.75[ 1] (3.57 - 3.80[ 2] )
変光星型
LB [ 2]
位置元期 :J2000.0
赤経 (RA, α)
22h 52m 36.8772324702s [ 3]
赤緯 (Dec, δ)
−07° 34′ 46.582981294″[ 3]
視線速度 (Rv)
-10.46 ± 0.53 km/s[ 3]
固有運動 (μ)
赤経: 11.806 ミリ秒 /年 [ 3] 赤緯: 34.967 ミリ秒/年[ 3]
年周視差 (π)
10.6766 ± 0.5672ミリ秒[ 3] (誤差5.3%)
距離
310 ± 20 光年 [ 注 1] (94 ± 5 パーセク [ 注 1] )
絶対等級 (MV)
-1.1[ 注 2]
みずがめ座λ星の位置(丸印)
物理的性質
半径
72 R ☉ [ 4] [ 注 3]
質量
3.5 M ☉ [ 4]
スペクトル分類
M2.5 III Fe-0.5[ 5]
光度
269 L ☉ [ 6] [ 注 4]
表面温度
3,639 K [ 6]
色指数 (B-V)
1.64[ 7]
色指数 (V-R)
1.42[ 6]
他のカタログ での名称
みずがめ座73番星, BD -08 968, FK5 864, HD 216386, HIP 112961, HR 8698, IRC -10588, SAO 146362[ 3]
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みずがめ座λ星 (みずがめざラムダせい、λ Aquarii、λ Aqr)は、みずがめ座 にある恒星 である。黄道 にとても近い位置にあるので、月 による星食 や惑星 との接近が度々起こっている[ 8] [ 9] [ 10] [ 11] 。視等級 は3.8で、肉眼 でみることができる。地球 からの距離は、およそ305光年 である[ 3] 。
特徴
みずがめ座λ星は赤色巨星 で、スペクトル型 はM2.5 III Fe-0.5とされ、光度階級の後に続く指数は、軽度の金属欠乏 を示す種族II の恒星であることを意味する[ 5] [ 12] 。
みずがめ座λ星は、ヒッパルコス衛星 によって明るさの変化が確認されており、変光星総合カタログ にも収録される変光星 である。変光星としての分類は、不規則変光星 のLB型であり、これは不規則変光星の中ではゆっくり変光する巨星 が該当する[ 2] 。変光のしくみは脈動 と考えられ、光度曲線 の分析から、変光には24.5日、32.0日、49.5日と3通りの周期があるとみられる[ 1] 。
みずがめ座λ星は、漸近巨星枝星 とみられており、放射エネルギー 源は炭素 や酸素 からなる核 と、それを取り巻くヘリウム 、水素 の燃焼が起こる同心殻、という構造だと考えられる[ 13] [ 14] 。
月による掩蔽 の利用や、スペックル・イメージング によって、みずがめ座λ星は繰り返し視直径 の測定が行われているが、その際に、0.53秒 離れた位置に暗い恒星がみつかった。その恒星は、異なる波長 でのみずがめ座λ星との等級差の比較から、質量 が太陽 の1.2倍程度、スペクトル型がF5 VのF型主系列星 と予想され、みずがめ座λ星と物理的に結びついた伴星 である可能性もある[ 4] 。
名称
みずがめ座λ星には、ヒュドル(Hydor)という固有名があるとする者もあり、この名前はアメリカ のアマチュア博物学者 アレン によれば、ギリシャ語 で「水 」を意味するὝδωρに由来するものである[ 15] [ 16] 。
アレンはまた、インド 占星術 における星宿 ナクシャトラ において、ヴァルナ を守護神とするシャタビシャーが、みずがめ座λ星を中心とする星々であるとしている[ 16] 。
中国 では、みずがめ座λ星は、防壁線を意味する塁壁陣 (拼音 : Lěi Bì Zhèn )という星官 を、やぎ座κ星 (英語版 ) 、やぎ座ε星 、やぎ座γ星 、やぎ座δ星 、みずがめ座ι星 (英語版 ) 、みずがめ座σ星 、みずがめ座φ星 (英語版 ) 、うお座27番星 (英語版 ) 、うお座29番星 、うお座33番星 (英語版 ) 、うお座30番星 (英語版 ) と共に形成する[ 17] 。みずがめ座λ星自身は、塁壁陣七(拼音 : Lěi Bì Zhèn qī )つまり塁壁陣の7番星として知られる[ 18] 。
脚注
注釈
^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記
^ 出典で示されているのは、角直径 7.11ミリ秒 であり、半径 の数値は、年周視差 10.6766ミリ秒を採用して計算した結果である。
^ 出典で示されているのは、光束3.92nW/m2 であり、年周視差10.6766ミリ秒を採用して光度 に変換している。
出典
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関連項目
外部リンク
座標 : 22h 52m 36.8772324702s , −07° 34′ 46.582981294″