ふたりにクギづけ
『ふたりにクギづけ』(Stuck on You)は2003年、アメリカ製作のコメディ映画。ファレリー兄弟監督。腰のところで繋がった結合双生児のボブとウォルトが引き起こす騒動を描く。 あらすじアメリカ東部のマーサズ・ヴィニヤードという小さな島に、生まれつき腰のところで繋がった結合双生児のボブ(弟)とウォルト(兄)のテナー兄弟が暮らしていた。テナー兄弟は結合した体に不便さを感じさせないほど見事な連携プレイでハンバーガー屋の仕事や趣味のスポーツに励み日々を楽しんでいた。そんな中、これまで地元で細々と一人芝居[注 1]をするウォルトが「ハリウッドで本物の役者になりたい。3ヶ月間で成功しなければ島に戻る」とボブを説得して、兄弟でハリウッドに向かうことに。 ロサンゼルスにあるハリウッドに着いたテナー兄弟は早速アパートで暮らし始め、ウォルトは映画やCMのオーディションを受けまくるが不採用の嵐。しかし女優志望のアパートの住人・エイプリルと知り合ったテナー兄弟は、彼女の元エージェントの男と契約するとすぐにウォルトの映画出演が決まる。一方ボブには異性として意識するロサンゼルス在住のメル友の女性・メイがいたが会ったことはなく、ウォルトが勝手に連絡して2人の初デートの約束をしてしまう。メイと初対面したボブは障害を告白する勇気がなく、ウォルトと密着した体がバレないよう3人でドライブデート[注 2]をして何とか障害を隠し通す。 後日映画初出演のため喜び勇んで撮影スタジオに行くテナー兄弟だったが、その映画がポルノ映画だったため急遽出演を辞めて帰ろうとした所、有名女優のシェールと出会う。シェールは三流ドラマと知らずに受けた仕事を制作サイドに契約破棄させる[注 3]目的で、障害を持つウォルトを出演させることを思いつく。そうとは知らないウォルトは全国ネットのドラマの主役の1人に選ばれたことをボブと喜び、後日ボブが映らない撮影方法で撮影がスタートする。放送後シェールの思惑とは裏腹にドラマはヒットの兆しを見せるが、後日ウォルトが結合双生児であることが外部に漏れてニュース番組で取り上げられてしまう。 一夜にしてテナー兄弟が結合双生児であることが知れ渡ると、メイは戸惑って会うことをためらい、ウォルトはドラマの打ち切り話が飛び出してしまう。後日エイプリルから「隠さないで堂々と世間に障害を話すべき」との助言を受けたテナー兄弟は、人気トーク番組に出て普段の自分たちを見せる。その後ドラマの継続が決まるウォルトだったが、メイのことで落ち込むボブを見て「オレ達の将来のため分離手術をすべきだ」と言い出す。数日後ボブのもとにメイが現れて2人きりで話し合い[注 4]、お互いの至らなかった行動を謝罪して改めて2人は交際宣言をする。分離手術を決意したテナー兄弟は後日、病院でメイとエイプリルに身を案じられながら数時間に渡る大手術を受けて無事成功し、人生の新たな一歩を踏み出す。 登場人物
テナー兄弟に関すること生まれつき腰の部分だけ繋がっている結合双生児。32歳。並んだ状態だと弟のボブが向かって左で兄のウォルトが右。両手両足はそれぞれの意思で自由に動かせ、体がくっついてはいるが可動域は結構広く相手と背中合わせになることはできる。 生まれた時から暮らしている島で現在はハンバーガー店のオーナー兼調理係として働き、地元住民から慕われている。現在の共通の趣味はアイスホッケーで、他にもハンバーガーの調理時や様々なスポーツをする時など2人で息の合ったコンビネーションを見せる。 以前兄弟で分離手術について話したこともあるが、肝臓がほとんどないウォルト側の手術成功率が5割で、それを心配したボブの反対により手術には否定的。 ちなみに兄役を演じるグレッグは弟役を演じるマットより実年齢で7歳年上だが、作中のウォルトのセリフで「双子だが肝臓のほとんどがボブの体にあり、その影響で俺だけ早く老け込んでいる」などと言っている。 キャスト
NFL選手のトム・ブレイディがコンピュータ・オタク役でカメオ出演している[2]。 製作
評価レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは157件のレビューで支持率は61%、平均点は6.00/10となった[3]。Metacriticでは37件のレビューを基に加重平均値が62/100となった[4]。 参考文献
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