バンドは2022年に再始動したものの、2016年10月16日の日本武道館公演を最後に一度活動を終了していたため、本作が活動終了前最後のオリジナルアルバムとなった。バンドの終了は『ALARMS』のリリース直後から持ち上がっていた。原因としてメンバーの不仲、音楽性の相違などは否定されており、10代の少年のバンドとしてキャリアをスタートさせたGalileo Galileiにつきまとうパブリックイメージが、活動を通じてアダルティックに成長するバンドの音楽性に対して非常に窮屈に感じ、一時的に終了させる決断に至ったという。その後、メンバー3人はサポートを加えた新たなロックバンドBBHFとして2018年より活動開始し、事実上の活動再開を果たした。アルバムタイトル“Sea and the Darkness”は活動終了へ進むバンドの境遇や、歌詞中に表現された孤独の様相に似合うものとして命名された[5]。
タイトルトラックである「Sea and the Darkness」はシンセサウンドやギターロックなど、聴き手にサウンドコンセプトを想定させない違和感のあるものとして、アルバム制作の後半に完成した。「カンフーボーイ」はシンセとギターロック双方のサウンドアプローチが見られる楽曲で、「いじめられっ子の少年がカンフーを習っていじめっ子を見返すが、勢い余って殺してしまう曲」と歌詞の内容について言及されている。「ゴースト」はティム・バートンが監督した「フランケンウィニー (1984年の映画)」の影響を受けており、尾崎がペットの犬と死別した際の内情が歌詞に反映されている。「ウェンズデイ」はバンドメンバーのセッションを経て完成した、殺人に快感を見出す女性と、男性との逢瀬が過激に描かれた楽曲である。「ベッド」は50年代ロックとオルタナティヴ・ロックを融合させたサウンドアプローチの楽曲で、ボーカリストとして女性シンガーのAimerが参加している。Aimerとはミニアルバム「See More Glass」収録の「バナナフィッシュと浜辺の黒い虹」以来の共演で、普段Aimerが歌うのとはまるで違う調子の楽曲に両者がやりがいを感じたという。「鳥と鳥」は「See More Glass」にデモバージョンがボーナス・トラックとして収録された楽曲で、完成版が本作へ収録された。「燃える森と氷河」はシンプルに“好きな人と生きていくために”という楽曲。「それ自体が盲目的だし そのために誰かから奪わなければいけない時がある肯定するために 酔っ払いながら歌ってる感じ」と話している。「日曜」は尾崎和樹が弾いたエレクトリック・ピアノを起点に制作され、歌詞では「ベッド」の内容の続きが歌われている。「恋の寿命」は恋が別の何かに変わるまでの"寿命"についての楽曲。「嵐のあとで」は“分かり合ってるはずだけど だからこそ 言えない 言いたくないことがある”という友情についての楽曲。尾崎雄貴は「どしゃぶりの雨が降ってあがるまでの短い時間を表現したかった」と本作で最も自信のついた曲と話している[5]。「ユニーク」は「各楽器のフレーズ含め最も気に入っている曲」と尾崎雄貴によって語られた楽曲。「ブルース」は「何についての曲なのかは自分でもよくわからない でも 息苦しくて 解放されたくて どうにかしてくれ!! って気持ちだ」という印象を制作側によって語られている。「青い血」は“自分が無価値だと感じることと 自分が他とは違う特別だと感じることは不思議と表裏一体だった”という内容が歌われており、ベーシストの佐孝仁司は、今作のお気に入りとしてこの曲を挙げている[5]。「Sea and the Darkness Ⅱ(Totally Black)」は収録曲中最後に完成した楽曲。