NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ (Nippo-Vini Fantini-Faizanè) は、2019年まで存在していたUCIプロコンチネンタルチーム登録の自転車ロードレースチーム。 日本の道路舗装最大手の建設会社・NIPPOの支援の下、代表者である大門宏を中心に世界で戦える日本人の育成を行ってきた。 メインスポンサーはNIPPOとイタリアのワインメーカー、ファルネーゼ社(ヴィーニファンティーニはそのブランド名)で、イタリアの自転車メーカー・ウーゴ・デ・ローザ・エ・フィーリと提携する。 2014年まではコンチネンタルチームとして活動を行ってきたが、2015年よりイタリア登録のUCIプロフェッショナルコンチネンタルチームとなった。日本とヨーロッパを拠点にした国際チームであった。 チーム遍歴1985年に日本鋪道レーシングチームとして創設され、以来日本の有力ロードレースチームとして知られる。1990年代には、イタリア・スイス・フランスに拠点や海外研修制度を設けるなどヨーロッパでの活動に力を入れてきた。2002年にはジュラスイスと合併し、「日本鋪道・ジュラスイス (Jura Suisse - Nippon Hoddo)」としてプロ登録した。2003年9月、UCIにTT3登録をし日本初のプロロードレースチームとなった。同年10月に日本鋪道がNIPPOコーポレーションと社名を変更したことにより、チームNIPPOと改称する。2005年、UCIの制度改革を受け、コンチネンタルチームとなる。2006年は、運営体制の都合でコンチネンタルチーム登録を見送り、全日本実業団自転車競技連盟登録の地域チームとなった。 2007年、NIPPOコーポレーションは、プロロードレースチームエキップアサダを支援する。これによりチームNIPPOの欧州組がエキップアサダに合流する形で再編され、ヨーロッパでの活動を中心とする「NIPPOコーポレーション・梅丹本舗・エキップアサダ」と、日本国内で活動する若手主体の「チームNIPPOコーポレーション・コルナゴ」となった。 2008年にはエンデカのチームマネジャー・シモーネ・モーリの共同運営の実績を基礎として、両者が合流する形でチームNIPPO・エンデカが発足した。また若手主体の「チーム・コルナゴ」も実業団登録として活動。2009年には「チームNIPPO」「チームNIPPO・エンデカ」「チーム・コルナゴ」の3チームを統合しメインスポンサーにコルナゴを迎えて、チームNIPPO・コルナゴとして活動。 2010年は再びUCIコンチネンタル登録をしチームNIPPOとして活動する。また若手育成の為、U-23チームのチームユーラシアが株式会社NIPPOとムセーウ・バイクのサポートを受けベルギーを拠点に活動を開始した。 2011年はイタリアの建設会社、ダンジェロ&アンティヌウッチをメインスポンサーとするイタリア籍のチームとして登録。日本を含めたアジアツアー、ヨーロッパツアー、アメリカツアーに参戦。 自転車は長年使用してきたコルナゴからダニーロ・ディルーカのイタリアの新興メーカーキクロス(KYKLOS)に変わった。 2012年はダンジェロ&アンティヌウッチが抜けてチームNIPPOとして活動した。監督は大門宏と、かつて2000年のツール・ド・フランスでマイヨ・ジョーヌを着用したアルベルト・エッリである。 2013年はイタリアの自転車メーカーウーゴ・デ・ローザ・エ・フィーリ(De Rosa)がセカンドスポンサーになりチームNIPPO・デローザとして活動した。UCIアジアツアーのチームランキングでは2位につけ、チームのエース、ジュリアン・アレドンドはUCIアジアツアー年間チャンピオンに輝いた。 2014年はイタリアのワインメーカー、ファルネーゼをメインスポンサーに迎え、ヴィーニファンティーニ・NIPPOとして活動。アジアツアーとヨーロッパツアーを中心に参戦。また、アジアのチームとして初めて「MPCC(信用ある自転車競技を目指す運動)」に加入し、ドーピング等の不正を許さないとする姿勢を示した。 2015年からはイタリア登録のプロフェッショナルコンチネンタルチーム、NIPPO・ヴィーニファンティーニとして活動する。ダミアーノ・クネゴをチームのキャプテンに迎え、ヨーロッパを拠点にUCIワールドツアーを含む世界のトップレースで戦う。NIPPOは同時にニュージーランド籍のコンチネンタルチーム、チャンピオンシステムを結成し、サテライトチームとして支援する。 2017年、 ルーマニア選手権・個人タイムトライアルにてエドワード・グロスが優勝。ジャパンカップサイクルロードレースではマルコ・カノラがクリテリウムとロードレースの両方を制し、大会初となる2冠を達成した[1]。 2018年、イタリアの精肉会社エウローパ・オヴィーニ (Europa Ovini) がスポンサーに加わり、チーム名はNIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウローパオヴィーニとなった。ティレーノ〜アドリアティコにてニコラ・バジオーリが山岳賞を獲得。 ルーマニア選手権・ロードレース、個人タイムトライアルにてエドワード・グロスが優勝。 2019年、イタリアのプラスチック加工会社ファイザネ(FAIZANE)がスポンサーに加わり、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネとなる。3年ぶりの参戦となったジロ・デ・イタリア2019では、第18ステージにおいてダミアーノ・チーマが逃げ切ってステージ優勝。チームにとってグランツール初勝利をもたらし[2]、総合フーガ賞(大会期間中の合計で最も長い距離を逃げた選手に贈られる賞典)も獲得している。また、グランツール初参戦となった初山翔も第3ステージで144キロを単独で逃げてフーガ賞を獲得するなど、総合では142位と最下位での完走ながらも果敢な走りでイタリア国内での注目を集め、主催者の計らいで特別に最下位完走者の証「マリア・ネラ(黒いジャージ)」を贈られた[3]。 7月16日、ガゼッタ・デッロ・スポルトは2019年をもってチームが解散することを報じた[4]。 チーム名遍歴
※2チーム体制
※2チーム体制
エンデカチーム・エンデカ2006年はセルビア・モンテネグロ登録の「チーム・エンデカ (Team Endeka)」として、2007年はサンマリノ登録の「チネリ・エンデカ・OPD (Cinelli-Endeka-OPD)」として活動した。いずれもコンチネンタルチーム登録。 シモーネ・モーリエンデカのチームマネジャーのシモーネ・モーリは、2002年に日本鋪道・ジュラスイス所属選手として、ツール・ド・北海道の総合優勝を果たした。2003年秋には大門とともにイタリアにスポーツ興行活動運営法人「EURASIAN SPORT S.L.R」を設立、チーム運営を行った。 選手2019年
過去に所属した主な選手2018年
2017年
2016年
2015年
2013年
2012年 2011年 2010年 チームマネージャー・監督・コーチ2018監督 2017監督 2016監督 2015監督 2014マネージャー 監督 コーチ
2013監督兼マネージャー
監督
コーチ
メカニック
脚注出典
外部リンク
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