G5カービン
G5カービン (STC DELTA G5 Carbine) とは、ジョージアの国立軍事科学技術研究所“デルタ”が開発した自動小銃である。 後に口径拡大型の開発に伴いG13と改名されたが、2015年以降開発は中断されている模様である。 概要ソビエト連邦から分離独立したジョージアには、2000年代に入り西側諸国より多くの援助が与えられており、アメリカ合衆国からは軍事援助の一環としてM4カービンが多数供与された[注釈 1]。 ジョージア軍においてM4カービンはAK-74シリーズに替わる新制式小銃として用いられており[注釈 2]、ジョージア軍では南オセチア紛争後の軍備再建にあたり、主力小銃の供給を国外に依存している状況を改善するべく、M4カービンの国産化を計画した。 G5カービンはこれに基づいてM4カービンとH&K HK416[注釈 3]を基に開発され、2012年に発表された国産自動小銃[4]で、基本的にはM4カービンのクローン(コピー)モデルだが、HK416に倣ったガスピストン式の作動機構を持つ。 ジョージアでは2012年より陸軍を始め全軍でG5を大規模に導入する計画を進め、翌2013年には口径を7.62mmに拡大した派生型の開発に伴いG13と改名したが[注釈 4]、2014年には主に予算面の問題から、ジョージア軍は主力小銃の国産化に向けた方針を転換したため、G5およびG13の導入計画は中断された。2017年にはジョージア軍に対しアメリカ国防総省が行った対外有償軍事援助(FMS)の一環としてM4カービン[注釈 1]が追加導入されており、追加分の引き渡しは2018年5月には完了する予定である[6]。 G5/13カービンの導入計画が中断したのち、STC DELTAはチェコ共和国、および同国のチェスカー・ズブロヨフカ社と兵器開発に関する提携を結んでおり、同社の開発したCZ 805 BREN及びCZ 807アサルトライフルのライセンス生産、またこれらを基にした国産アサルトライフルの開発が行われる可能性があり、計画が継続されるかについては流動的である。 2017年現在ではG5/G13はSTC DELTAの公式サイトにも記載されておらず、開発が進められていた7.62mm口径拡大型を基にした狙撃銃、DELTA-308のみが記載されている[7]。 各型
その他Web検索で「G5 Carbine」と検索すると、検索結果としてチェコのCZ スコーピオンEVO3に類似した銃器が多数提示されるが、これはエアソフトガンメーカーのGHK AIRSOFT(道勳企業有限公司)がScorpion Evo 3を参考に創作したオリジナル製品[10]で、架空の存在である。 実在するSTC DELTA G5カービンとの混同を防ぐため、GHKのエアソフトガンは「GHK G5 Carbine」と表記されていることが多い。 脚注注釈
出典
関連項目外部リンク |
Portal di Ensiklopedia Dunia