BALAN WONDERWORLD
『BALAN WONDERWORLD』(バランワンダーワールド)は、スクウェア・エニックスより2021年3月26日に発売されたゲームソフト。対応プラットフォームはNintendo Switch・PlayStation 4・PlayStation 5・Xbox One・Xbox Series X/S・PC(Steam)。 概要スクウェア・エニックスの新規IPによる3Dアクションゲームで、同社のアクションゲームブランド「BALAN COMPANY(バランカンパニー)」初タイトルとなる。 スタッフィングについてはディレクションに中裕司、キャラクターデザインに大島直人を起用[1]。 中裕司はコントローラにアダプティブトリガーがあるPS5版を推奨している[2]。 Switch版ではおすそわけプレイに対応。1人目はレオ、2人目がエマを操作する形でプレイできる[3]。 2021年1月28日には体験版が配信され、第1章全アクト、第4章と第6章のアクト1がプレイが可能。更に製品版では、体験版を通じて製品版での操作を効率よく進められるようパッチが発売と同時に配信され、データを引き継ぐと各プラットフォームによって異なる特別なコスチュームを入手可能。現在、体験版の配信を終了しているが、コスチュームは体験版をプレイしていなくてもコマンドを入力する事で入手できるようになっている。[4] 開発「ミュージカル」を選んだ経緯はスクウェア・エニックスからアクションゲームを作るとしたら「ミュージカル」をテーマにするのが良いと思ったのが切っ掛け[3]。 キャラクターデザインに関しては大島が中と一緒に作った時代の気持ちに戻ってテイストを決めた。ゲームの攻略の鍵となる80種類の衣装のデザインは、楽しく感じてもらえる様に主人公の顔が見えるデザインにしている[3]。 登場キャラクター
メインキャラクター
12の心象世界の住人ワンダーワールドに広がる、12個の心象世界を形成した様々な時代・時間軸にて暮らす現実世界の人間達。 立ち直れない程の重い悩みや虚無心を抱え込んだ事で『バラン劇場』に導かれ、それぞれの世界を形成していたが、自分たちの世界を守るためにランスの手引きで心の欠片を手放し、巨大なネガティの姿へと変貌している。レオ/エマの手で元に戻し救われた後は、バランによって元のあるべき世界へと戻っていった。 各ステージ上では僅かに残ったポジティブな感情が幻影として、レオ/エマがゴールに辿り着けるルートを示す様に度々現れ、時には巨大な姿となって冒険を見守る。
ネガティ
英語表記は「NEGATI」。今作の敵勢力。現実世界の人間の心の悩みや弱さが具現化したネガティブな感情の化身である怪物。様々な姿形をしていて、一般的なネガティは模様の入った黒い体と仮面状の白い顔を持つ。 『ダークネスタイム』の番人で現実世界の幸せな感情を止める事を行動原理として12の心象世界に跋扈し、レオ/エマの冒険の行く手を阻む。
ボスクラスのネガティ各心像世界の奥底に潜む、世界を形成した住人達が大事にしている心の欠片を自ら手放した事で変貌した、心の成れの果ての姿。闇に囚われた人物に関連したものが反映され、キャストの要素を複数併せ持つキメラのような姿が特徴。 ボスには攻略パターンがあり、それぞれ異なる方法でダメージを与えるとクリア後にバランスタチューが手に入る。弱点の色は赤色で示されていることが多い。
その他
システムコスチューム
ティムズエリア
バランスタチュー
バランチャレンジ
フォトモード
チャプター
評価・問題点
本作の評価は全体的にかなり悪く、作中の世界観やグラフィックデザイン・音楽などの要素は評価する声もある一方[17]、それらの要素とは裏腹に肝心なゲーム内容が余りにも単調で退屈を感じさせるとして、レビューサイトのMetacriticは本作のスコアを概ね40点程度と低い評価をしており、更に国内外のさまざまなレビューサイトからは「時間を無駄に浪費する」「ゲームデザインが時代遅れで、現代のゲーマーには受け入れられない」など酷評の声が相次いだ。おもに以下の点が指摘されている。
といった、本作の世界観を台無しにする数々の欠陥が指摘されており[18][19]、世間からはクソゲー扱いとなっているばかりか、ディレクターの中裕司でさえ「未完成品」と評するクオリティとなってしまった。 また、ディレクターを担当していた中裕司が2022年4月28日のツイッターの投稿[20]にて、『バランワンダーワールド』発売の約半年前にディレクターを解任されていたこと、本件に関しての発信を禁じる業務命令の失効の確認を求める訴訟をスクウェア・エニックスを相手に提起していたことを明らかにするなど、制作時に多くのトラブルに見舞われていたことがうかがえる。 脚注
外部リンク
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