音MAD
音MAD(おとマッド)、音系MAD(おとけいマッド)、音声MAD(おんせいマッド)とは、音声を有するメディアソースを音楽の基盤として用いる、MADムービーのジャンルである。 音MADはニコニコ動画が中心になって発展したジャンルではあるが、それ以前の2000年頃から同様の制作物が同人サークルなどで作られていた。[要出典]その後ニコニコ動画で広がりを見せ、現在ではYouTubeなどの動画共有サイトでも多く見られる。 インターネットミーム現象となり、社会的に影響を与える例も存在する。 YouTubeではYouTube Poopという起源を別とした[1]MADムービーが作成されており、音MADと同種の動画はYTPMV(英: YouTube Poops Music Video)と呼称されている。近年では日本だけでなく世界各地でも広がりを見せている。特に中国の動画共有サイトであるBiliBiliでは「中: 鬼畜」と呼ばれ、公式からも一つのジャンルとして扱われている[2]。 しかし、違法アップロード素材を使用し著作権を侵害した音MADや、音MADで他人を煽る「煽りMAD」が近年問題になっている。[要出典] 技法音MADに用いられる技法として、人力ボーカロイドや韃靼戦法、シュペランカー戦法、おそうじ戦舗、台詞イントネーション作曲、ナードトロニック(英: nerdtronic)などがある。[要出典] 人力ボーカロイド人力ボーカロイドとは、アニメーションのキャラクターなどの声をピッチ補正やフォルマント補正によって変声し、任意の楽曲の歌詞を歌わせる技法、およびその技法を用いて制作された作品の構成部分を指す。通常のVOCALOID楽曲に比べ、作者が歌詞を歌わせるバーチャルシンガーを選ぶこともその特徴である。例えば、渡り鳥Pによる『ココロ』[3]は、バーチャルシンガーの鏡音リンの歌唱によるトラボルタの楽曲『ココロ』[4]を、その声を調声した宇多田ヒカルに歌わせたものである。 問題著作権親ジャンルであるMADムービーと同様、既存のメディアソースを使用することによる著作権問題が指摘されている[5](MADムービー#MADムービーに関する問題点を参照せよ)。実際、ニコニコ動画では著作者から申請を受けた音MADに対して削除する方針を固めており[6]、2013年には東京地裁がISPに対し創価学会が権利を持つビデオを使用した音MADを投稿した人物の情報開示を命じている[7]。しかし、著作者がMAD動画を視聴しポジティブな感想を残す例や[8]、角川の認定MADや「おいでよっ!MADコンテスト」、「邪神ちゃんMAD&動画投稿祭」など著作者の公認の元、動画を公開する機会も存在する[9][10][11]。 また、作品に用いられる素材が自売り素材[12]であったり、作者自身が著作権を保持する素材である場合には、必ずしも著作権法を侵害するとは限らない。たとえば、「大変な途中下車シリーズ」に属する作品は、作者自身が撮影・録音した素材が用いられることが通常であり、発車メロディなどの著作権法に保護された著作物を含まない限りにおいて、著作権法を侵害するとは考えにくい。 倫理性また『おとわっか』など、公序良俗に反する内容を含む作品も存在する[13]。 制作方法素材となる映像、音声をキャプチャやリッピングをすることにより用意をし、各種編集ソフトウェアを利用して制作される。 音素材の管理MUTANT にて音素材を管理することができる。 音声の制作方法主に、REAPERやVocalShifterなどを中心としたDAWソフトウェアで制作されることが多い。 映像の制作方法MADムービーと同じく、主にAdobe PremiereやAfter Effects、Windows ムービーメーカー、NiVE、VirtualDub、AviUtlなどが作成に利用されることが多い。[要出典]また、Blenderなどの3DCGソフトウェアを用いる例も見られるようになった。 主要な作品脚注
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