『西原理恵子の人生画力対決』(さいばらりえこのじんせいがりょくたいけつ)は西原理恵子による日本の漫画。『ビッグコミックスペリオール』(小学館)に2009年9号から2014年18号まで連載。巻末にオールカラー4ページ掲載されていた。
概要
画力が無いとされている西原理恵子がゲストに有名漫画家[1]を招き、お題に沿ったイラストを描いて対決するライブをロフトプラスワンなどで開催(レストラン等での非公開対決の回もある)。その模様を漫画化したものである。対決相手の漫画家は独特な画風ゆえに汎用性が無い場合や、よく知らないものを無理矢理描くことになった場合、とんでもないイラストを仕上げることがある。また画力対決時の写真が毎巻末に掲載されているが、相手の写真が掲載されない回が複数ある(6巻収録の対小栗左多里・瀧波ユカリ・松本ぷりっつ編〈ライブでの対決〉や対羽海野チカ編〈非公開対決〉等。また7巻の対清野とおる編では彼の顔のみ塗りつぶされた写真が掲載されている)。
本作の原型になったのは2003年に発売されたムック『西原理恵子の人生一年生2号』(小学館)収録の『しりあがり寿×西原理恵子 画力対決七番勝負』[2]と思われ、しりあがり寿は本作連載開始時と最終回にも登場している。
連載が進むにつれ対決相手が枯渇してくると、西原の身辺雑記や紀行的な内容で埋められることも多くなったため、その身辺雑記の延長で、本作終了後に「ダーリンは70歳」の連載が始まった。連載各話の最後には「きっとつづく」と記載されており、予告なしに休載することもあった。
画力対決のライブは2014年6月28日に大阪のロフトプラスワン・ ウエストで開催された「THE FINAL」が最終回となった[3]。
主な登場人物
- 西原理恵子
- 本作の作者で、様々な漫画家達と画力対決を繰り広げる。その一方で3・4巻収録の「理論社とわたくし」で『この世でいちばん大事な「カネ」の話』の印税が(理論社倒産で)回収不能になったことが判明しそのショックを対決本編でも引きずっていたり、2巻の須藤真澄・くるねこ大和戦では彼女らに感化され(自宅で飼いだした)猫たちの様子をネタにしたりしている。
- 八巻和弘
- 担当編集者でライブイベントでは司会を担当。西原のデビュー作『ちくろ幼稚園』からずっと交流が続いていて、5巻収録の「白馬の王子様編」で(画力対決に限界を感じていた西原の意に反して)連載延長を成功させる程に熱意にあふれている。
- 高須克弥
- 西原の交際相手としてしばしば登場。浮世離れした金持ちエピソードが描かれるほか、人脈も豊富で、6巻では対決相手としてボブ・サップを紹介し、実現している。7巻収録の「ホリエモンSPECIAL」(ライブドア事件で服役した堀江貴文・脱税事件で服役した石井和義・ボブ・サップ・高須との画力対決)ではなぜか「前科者」の堀江・石井と近い様に書かれていた。
- 岩井志麻子
- 画力対決には関係ないが、西原の友人としてエピソードがしばしば挿入される。口元の皺が強調して描かれている。
- 伊藤理佐
- 連載初期に夫妻(夫は吉田戦車)で対決に出演以降、対決相手が女性漫画家の回にサブゲストとして登場する機会が多かった。
対決相手
第1巻
第2巻
第3巻
第4巻
第5巻
- 第65回 - 高井研一郎
- 第66回 - さいとう・たかを
- 第67回・第68回 - 山口晃
- 第69回〜第72回 - 島本和彦・藤田和日郎
- 第73回 - 島本和彦・藤田和日郎・ヤマザキマリ
- 第75回・第76回 - 安彦良和
- 第77回〜第79回 - 安彦良和・福本伸行・板垣恵介・吉田戦車・伊藤理佐・ヤマザキマリ・藤田和日郎
第6巻
第7巻
第8巻
- 第114回・第115回 - 小林まこと
- 第116回・第117回 - 河原和音・アルコ
- 第120回・第121回 - 萩尾望都
- 第122回・第123回 - 萩尾望都・ヤマザキマリ・伊藤理佐
- 第126回 - しりあがり寿
- 第127回 - しりあがり寿・鈴木みそ・長尾謙一郎
- 第128回 - しりあがり寿・鈴木みそ・長尾謙一郎・村上たかし・葉月京・森川ジョージ
書誌情報
脚注
外部リンク