藤島 新(ふじしま しん、1947年7月22日 - )は、日本の歌手。
来歴・人物
長崎県平戸市出身。本名・藤島三男。上智大学外国語学部英語学科卒業。上智大学グリークラブ(男声合唱団)所属。大学在学時にジァンジァンでシャンソン歌手としてソロデビューした。
一般公募でNHKのヤング101[1]の第二期生のオーディションを受け、約3000人の応募者の中から選ばれた15人の合格者の1人として、1971年7月7日に晴れてNHK総合テレビジョンの音楽番組『ステージ101』にレギュラーとして初出演した。番組オリジナルソングの一つである「愛の限界」(岡田富美子作詞・東海林修作曲)を歌い、高く甘い歌声で人気を得て「101のプリンス」「ヤングのプリンス」と呼ばれた[2]。
1973年にヤング101を卒業後[注釈 1]、「愛にさよならはない」でソロ活動を再開。また、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」に出演した。
1976年、同じくヤング101の元メンバーである黒沢裕一とピーカブーを結成し、数々の楽曲をリリースし、ライブ活動も精力的に行った。ちなみにピーカブー(Peekaboo)とは、英語で「いないいないばあ」の意味である。また槇みちると共に「みちるとピーカブー」として、NHK教育テレビジョン『できるかな』の末期テーマソングを担当した。
1986年から1987年まで、『ことばのくに』(NHK教育)の新作さん役でレギュラー出演。
2001年には、ディズニーランドにおいて、ウォルト・ディズニー生誕100周年記念イベントに出演。
現在はスタジオミュージシャンとして活躍。ディズニーランドのオムニバスCDやサンリオピューロランドのCDにも参加。
併行してJoe's houseをオープンし、アートフラワーデザイナーとしても話題。フラワーデザイン関連の出版物も広い世代に好評である。
主な作品
テレビ
- ステージ101(ヤング101。1971年7月7日 - 1973年4月1日、NHK)
- ことばのくに(新作さん役。1986年 - 1987年、NHK教育)
リリース曲(ヤング101、ソロ)
- 朝の恋人たち
- パピヨンのテーマ
- 南十字星(ダンス・運動会用教材)
- 怪傑ダルタニアンがゆく(サンリオ世界名作映画館より)
シングル
レコード会社 規格品番 発売日
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面
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曲名
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作詞(訳詞)
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作曲
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編曲
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東芝 ETP-2653 '72年6月25日
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A |
愛にさよならはない |
なかにし礼 |
筒美京平 |
筒美京平
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B |
愛は一度だけ |
なかにし礼 |
筒美京平 |
青木望
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東芝 ETP-2781 '72年12月20日
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A |
愛の限界 |
岡田富美子 |
東海林修 |
東海林修
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B |
ライオンは寝ている (The Lion Sleeps Tonight) |
Weiss, Peretti, Creatore |
Weiss, Peretti, Creatore |
乾裕樹
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東芝 ETP-2850 '73年
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A |
愛の翼 |
吉田旺 |
中村泰士 |
高田弘
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B |
ゴー・ゴー・スカイヤーのテーマ |
吉田旺 |
中村泰士 |
高田弘
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東芝 ETP-2923 '73年
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A |
朝の恋人たち |
林春生 |
すぎやまこういち |
すぎやまこういち
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B |
南海に消えた恋 |
林春生 |
すぎやまこういち |
すぎやまこういち
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東芝 ETP-20001 '74年
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A |
パピヨンのテーマ |
J. Plante(千家和也) |
J. Goldsmith |
青木望
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B |
かばん一つの旅立ち |
岡田冨美子 |
深町純 |
深町純
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アルバム
- 愛の翼・愛の限界/藤島新ファースト・アルバム(EXPRESS/東芝音楽工業 ETP-8257, 1973年5月20日)
A面 |
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『作詞』の( )は日本語詞の作者名を示す。 |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
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1. | 「愛の翼」 | 吉田旺 | 中村泰治 | 高田弘 |
2. | 「明日に架ける橋」 | P. Simon(岩谷時子) | P. Simon | 深町純 |
3. | 「片想いと僕」 | (岡田富美子) | K. Lavole | 深町純 |
4. | 「二人の架け橋」 | 山上路夫 | D. Gates | 深町純 |
5. | 「うつろな愛」 | (長沢澄子) | C. Simon | 深町純 |
6. | 「ちいさな子供達への唄」 | 深町純 | 深町純 | 深町純 |
B面 |
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『作詞』の( )は日本語詞の作者名を示す。 |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
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1. | 「愛の限界」 | 岡田冨美子 | 東海林修 | 東海林修 |
2. | 「ある朝太陽が昇らない」 | 福田みずほ | 樋口康雄 | 樋口康雄 |
3. | 「愛の休日」 | M. Palnareff(しばのみち) | M. Palnareff | 深町純 |
4. | 「トップ・オブ・ザ・ワールド」 | 森あにか | R. Carpenter | 樋口康雄 |
5. | 「行かないで」 | (丸山かずお) | J. Brel | 前田憲男 |
6. | 「ふたりのセレナーデ」 | R. Vincent(山上路夫) | S. Van Hoimen, D. Mckay | 深町純 |
- 朝の恋人たち/藤島新セカンド・アルバム(EXPRESS/東芝音楽工業 ETP-9086)
A面 |
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『作詞』の( )は日本語詞の作者名を示す。 |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
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1. | 「朝の恋人たち」 | 林春生 | すぎやまこういち | すぎやまこういち |
2. | 「イエスタディ・ワンス・モア」 | (山上路夫) | R. Carpenter | 青木望 |
3. | 「クレア」 | (福田みずほ) | R. O'Sullivan | 樋口康雄 |
4. | 「ふたりのロマン」 | Adamo | Adamo | 青木望 |
5. | 「ひいらぎ」 | 深町純 | 深町純 | 深町純 |
6. | 「忘れたいのに」 | (山上路夫) | L. Kolber | 前田憲男 |
B面 |
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『作詞』の( )は日本語詞の作者名を示す。 |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
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1. | 「たったひとつでいい」 | 福田みずほ | 樋口康雄 | 樋口康雄 |
2. | 「LOVE」 | J. Lennon | J. Lennon | 青木望 |
3. | 「ア・ソング・フォー・ユー」 | L. Russell(安井かずみ) | L. Russell | 深町純 |
4. | 「南海に消えた恋」 | 林春生 | すぎやまこういち | すぎやまこういち |
5. | 「かばん一つの旅立ち」 | 岡田冨美子 | 深町純 | 深町純 |
6. | 「遠い島」 | P. Le Matayer | J. Ollivier | 深町純 |
リリース曲(ピーカブー時代)
シングル
レコード会社 規格品番 発売日
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面
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曲名
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作詞
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作曲
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編曲
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日本コロムビア LK-20-A '76年9月
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A |
イエロー・サブマリンの刺繍 |
松本隆 |
筒美京平 |
船山基紀
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B |
なぐさめ |
松本隆 |
筒美京平 |
船山基紀
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日本コロムビア LK-26-A '77年2月
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A |
恋文横丁 |
松本隆 |
筒美京平 |
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B |
待合室 |
松本隆 |
筒美京平 |
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日本コロムビア PK-72 '77年9月
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A |
モーニング・ブルー・スカイ |
松本隆 |
筒美京平 |
船山基紀
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B |
サンシャイン・ガール |
松本隆 |
筒美京平 |
船山基紀
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アルバム
- 暦(日本コロンビア LX-7008-A, 1977年)ファーストアルバム
A面 |
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# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
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1. | 「イエロー・サブマリンの刺繍」 | 松本隆 | 筒美京平 | 船山基紀 |
2. | 「卒業」 | | | |
3. | 「級友」 | | | |
4. | 「白いページ」 | | | |
5. | 「しらさぎ2号」 | | | |
6. | 「本音」 | | | |
B面 |
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# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
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1. | 「恋文横丁」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
2. | 「冬枯れの街」 | | | |
3. | 「福寿草」 | | | |
4. | 「ほうせん花」 | | | |
5. | 「待合室」 | 松本隆 | 筒美京平 | |
6. | 「朝顔」 | | | |
カバー
CM出演
- 「デミス・全身シャンプー」(ミツワ石鹸、1973年。イメージキャラクターとしてテレビCM・ポスター・雑誌広告に登場。)
その他
舞台
- サウンド・オブ・ミュージック 帝国劇場(長女リースルの恋人ロルフ役)
主な著書
- 『ドライフラワー雑記帳』(SCC出版)
- 『僕のドライフラワーノート』(パッチワーク通信社)
- 『リースノート』(日本ヴォーグ社)
- 『ドライフラワーを愉しむ』(同朋舎)
- 『作って、飾ってリースを楽しむ!四季のアレンジ50 Natural wreath』(ベストセラーズ)
脚注
注釈
- ^ NHKホールで収録され1993年8月14日に放映された『第25回思い出のメロディー』で、元メンバー16名と共に「涙をこえて」を披露。2002年8月10日に大宮ソニックシティから生中継された『第34回思い出のメロディー』で、元メンバー25名と共に「怪獣のバラード」と「涙をこえて」を披露。「怪獣のバラード」は「怪獣のバラード 2002」としてCD『GOLDEN☆BEST / ステージ101 ヤング青春の日々』(Sony Music House MHCL240-1)に収録された。
2003年10月21日夜、22日昼・夜の計3回にわたり、Bunkamura内のシアターコクーンにて行なわれたヤング101復活コンサート『ステージ101〜明日に架ける橋』に元メンバー36名と共に出演し、「Hello」をソロで、「Moonlight Serenade」を山田美也子と共演で、それぞれ披露したほか、石岡ひろしのソロでコーラスを務めた。22日夜のコンサートの模様は、後日、BS2で放送された。2016年3月6日放送の『新・BS日本のうた』(NHK BSプレミアム)の『あの歌に再会』というコーナーで、元メンバー15名と共にステージ101テーマ曲の「ヤッポン!」と「人生すばらしきドラマ」及び「涙をこえて」を披露。
出典
参考文献
- 風間嵐、『ステージ101について』、2021年、CD『ステージ101 GO! / ヤング101』(CSレコード DQCL 3611-15)
- 土龍団+大池マリ、2001年、CD『ステージ101ベスト』(Ultra-vibe CDSOL-1043/44)
関連項目
外部リンク