白馬山荘殺人事件
『白馬山荘殺人事件』(はくばさんそうさつじんじけん)は、東野圭吾の推理小説。1986年に光文社からカッパ・ノベルス版で刊行され、1990年4月20日に光文社文庫版が刊行された[1]。 あらすじ原菜穂子の兄が、「マリア様が、家に帰るのはいつか」というメッセージを残して死んだ。彼の亡くなった部屋が密室状態であったために、警察は自殺として処理するが、得心できない菜穂子は親友の真琴の助力を得て、真相解明に乗り出す。そして、彼女達によるマザー・グースの歌詞の解読がやがて、菜穂子の兄の死の謎を含めた一連の事件の解決へとつながってゆく。 登場人物
補足部屋の名前はそれぞれの部屋の壁掛けの唄の題が付けられているが、「旅立ち」だけは壁掛けの唄「しろいじめんに くろいたね」とは無関係な題が付けられている。これは、ペンションになる前の別荘の持ち主がその部屋に名付けた”start”をマスターが訳した言葉である。作品内に登場するマザー・グースはこれらの唄の他に、謎解きにヒントを与える「てんとう虫」と、作品冒頭に最初の一節が掲げられ、さらにラストでもその一節が真琴に読まれる「誰が殺したコック・ロビン」が登場する。 解説文芸評論家の権田萬治によれば、『白馬山荘殺人事件』は作者が学園小説から新たなジャンルへと飛躍するひとつの機転をなす作品であると評価している。 脚注
関連項目外部リンク
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