江戸川学園取手中学校・高等学校
江戸川学園取手中学校・高等学校(えどがわがくえんとりでちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、茨城県取手市西一丁目に所在し、中高一貫教育を提供する私立中学校・高等学校。 高等学校では、中学校から内部進学した生徒と高等学校から外部進学した生徒の間では、普通科コースでは第2学年から、医科コースと東大コースは第1学年から、混合してクラスを編成する併設混合型中高一貫校[1]。 通称は「江戸取」(えどとり)で、学校側も進んで使用している。 概要
1978年(昭和53年)、「規律ある進学校」として学校法人江戸川学園により創立。真に「心豊かなリーダーの育成」を目指している。また、独自の道徳教育を実践しており、「心力」を養うため、学習指導要領に基づきながら教師の講話を通した授業が行われている。 高校(中学)で首位を目指す、「医科(ジュニア)コース」「東大(ジュニア)コース」を設けるなど、志望校別を採り入れており、進学実績は県内では上位1・2位を争う進学校でもある。 江戸川学園取手中学校・高等学校という名称であるが、利根川の真横にある。これは、校名が立地ではなく学校法人名に由来していることによる。 2014年4月には江戸川学園取手小学校(取手市立野々井中学校跡地)が開校し、茨城県初の小中高一貫校となった。 学校法人江戸川学園が設置する大学に江戸川大学があるが、江戸川学園取手高等学校から学内推薦枠を希望する生徒はいなく、また学校としても他大学の受験を奨励する傾向がある。なお、姉妹校に江戸川女子中学校・高等学校(東京都江戸川区)がある。 教育理念
スクール・ミッション、スクール・ポリシーを、スクールミッション、グラデュエーション・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシーに分けて定めている。 校則など開校以来「規律ある進学校」を目指しており、規律面に関しては、校則や服装の規定が他校と比較してとても厳格である。具体例としては、学校と取手駅の間は指定されたルートを歩かなければならないことが挙げられる。 また、本校は携帯電話の使用については大変厳しく、現在は許可を取れば勉強を目的とする場合のみ携帯電話を使用することが認められるようになったが、かつては携帯電話の使用は一切禁止であった。また、同校は先述した実践五項目の中の一つにあるように、「挨拶」が励行されている。そのため、生徒と教師の間では頻繁に挨拶が交わされている。 2022年度に校長が変わり校則の多くが改定された。これにより服装に関してはジェンダー平等を実現するために男女の制服による差異が減らされるようになった。 心の教育社会との関わりや、学校という集団生活を通して、生徒たちが主体性を発揮し、人間性の陶冶に努めさせ、人間としての生き方の自覚を深めさせていく、といったことを目標としている。現在の道徳の授業では「人格の完成」を目指し、ベテランの教員が「福祉社会について」、「公共心・公徳心を養うために」などの講話を行っている。 65分を1回として、中1は年間17回、中2・中3は年間25回、高1の高入生は8回実施する。また、道徳授業を引き継ぐ形でLHRおよび合同HRを行う。 道徳授業教師の講話にあたり、テーマを生徒たちに周知させ、じっくり考えさせたり、家庭で話し合いをさせたり、資料を調べさせたりして、道徳の授業への参加意識を高めさせる。 授業形態は講話30分、話し合いと意見発表30分、まとめ5分を基本とし、生徒たちにじっくりと考えさせる。 「道徳のノート」へ記録させ、授業の要点を整理し、自分の考えや感想を書き、木曜日に提出する。毎回ノート15行以上の分の感想文を書いた上で提出する。将来の自己実現に向けての大切な記録とする。 担任の先生は個々の個性を尊重し、できるだけ生徒の良い点前向きな点を評価し、適切なコメントを書いて返却する。 LHR道徳授業とは別に、全学年の各クラスで実施されるロングホームルームでは、各クラスの担任によってこれが行われる。感想文を15行以上の分を描いた上で提出する点は同様。 なお、かつて高橋鍵彌が校長の職にあった頃は、中学1年および高校1年の、高校からの入学者に対して、“彼自身による講話”という道徳の授業が行われていた。生徒はこれを速記し、ノートに清書した上で感想を書き記して提出するというシステムを取っており、ノートに感想文を書くという点は現在も引き継がれている。履修時間の不足という問題(2006年の単位履修不足問題において、中等部に関しても時間数の不足が指摘された)に対応する必要が生じたことから授業方針が変更されている。 現在ではLHRを1単位、総合的な学習の時間を2単位とし履修単位の不足を補っている。 教育内容課業基本的に45分授業である。 講義一辺倒の授業ではなく、双方向授業を取り入れ、思考力や応用力を培う。 編成高校1993年(平成5年)に普通コースに加えて医科コースが設置された。一年次より編成され、3年間、少人数クラスの持ち上がりである。高2で文系・理系に分かれ、高3で志望大学別のクラス編成となる。 医科コースでは理科3科目(生物・化学・物理)がカリキュラムで必修となっており、大学入学共通テストにおける理科3科目(化学・物理・生物)に対応した授業など、医学部合格者を増やす努力をしている。また、第2,3学年において3組が東大理系クラスで4組が東大文系クラスであり、東大合格を目指して三年次には多くの東京大学の過去問や東大実戦模試の過去問を授業で扱う。なお、東大クラスに入ると東京大学以外の大学での学校推薦型入試は利用できなくなる。 中学2016年度から医科ジュニアコース、東大ジュニアコース、難関大ジュニアコースの3コース制となった。 中3時で国数英はほぼ高等学校の学習指導要領に入る。 校舎開校後数度に亘り増築がされており、各棟の特徴に差異がある。 1号棟
2号棟
3号棟
管理棟
体育館
第二体育館
中学校校舎
オーディトリアム
グリーンハウス(部室棟)
コミュニティーホール(食堂)
自然科学棟
SAKURAアリーナ開校40周年を記念して建設された体育館。
6つのタワー
陶芸教室が置かれていた1号棟および2号棟の南側に設置し、陶芸教室は先に別の場所に移動された。 交通
沿革
進路2020年度の大学合格情報は以下。
2021年度の大学合格情報は以下。
部活動野球部は、設立から3年目の1980年夏(第62回)に甲子園に出場している。 また、アメリカンフットボール部が茨城県の高校では唯一、関東高校アメリカンフットボール連盟に加盟している。 この他チアリーダー部は2015年の国際大会で優勝した。 文化系の部活では、ディベート部が全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園)に例年参加しており、第1回大会の優勝校でもある。ディベート部は一時期部員がいない時期があったが、復活している。 その他
著名な出身者
系列校脚注および参照関連項目
外部リンク |
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