栃木県立日光自然博物館
日光自然博物館(にっこうしぜんはくぶつかん)は栃木県日光市中宮祠にある博物館。またそれを管理運営する企業。 概要主要施設の日光自然博物館のほか、栃木県中禅寺湖畔国際避暑地記念施設[2]である英国大使館別荘記念公園、イタリア大使館別荘記念公園、中禅寺湖畔ボートハウスおよび低公害バス運行(運行業務は東武バス日光に委託)、赤沼自然情報センター、戦場ヶ原方面のネイチャーガイドなどを含めて、指定管理者の株式会社日光自然博物館が管理運営している。 日光自然博物館建設経緯栃木県は、総合ビジターセンターという名称で自然博物館の設置検討を重ねてきた。1986年(昭和61年)には、これまでの検討をまとめるかたちで基本構想策定調査を実施し、設置場所は、バス発着所や公共駐車場などの施設が集積し、茶ノ木平へのロープウェイの駅も隣接している中宮祠の東武バス[3]温泉駅前広場を最適地とした[4]。 1987年(昭和62年)には基本計画策定調査を実施し、自然博物館だけではなく東武バス温泉駅も取り込み一体整備として地区の再配置案が提案された[4]。1989年(平成元年)に事業に着手し、1991年(平成3年)に完成した[5]。 博物館![]() 華厳滝と中禅寺湖に隣接し、自然や歴史を紹介するほか、地域の情報発信基地として自然情報、ハイキングコースの案内、自然体験イベントの開催などの活動を行っている[6]。 2023年(令和5年)3月31日にリニューアルオープンし、デジタル技術を使った体験型展示施設となる[7]。同年6月24日、G7男女共同参画・女性活躍担当大臣会合に出席する各国の閣僚らが博物館を訪れ、栃木県知事の福田富一、日光市長の粉川昭一、日光市立中宮祠小中学校の児童生徒らの歓迎を受けた[8]。
英国大使館別荘記念公園イタリア大使館別荘記念公園→「イタリア大使館別荘記念公園」を参照
中禅寺湖畔ボートハウス![]()
低公害バス![]() ![]() ![]() 導入の経緯日光国立公園[13]内の奥日光地区において、日光市道1002号線は千手が浜までの行き止まりの道路ではあるものの沿線キャンプ場や保養所利用者、風景撮影のために小田代ヶ原へ訪れる人、その他観光客などの自家用車の乗り入れが、トップシーズンには1日700台を超えると推測され、過大な自家用自動車進入によりハイカーなど歩行者の安全確保と排ガスによる動植物への悪影響が懸念され、1990年(平成2年)に知事より奥日光のあり方について検討するよう指示があり、栃木県の関係各課により「奥日光地域自動車利用適正化対策検討会」を設置し、奥日光の共通課題として「交通混雑」「路上駐車の増加」「通過自動車による歩行者・自転車の危険」「道路外への自動車乗り入れによる植生の破壊」「ゴミの投げ捨てによる動植物への悪影響」などが挙げられた[14]。これらを受けて1992年(平成4年)3月に国の機関、地元関係団体、県および日光市などで構成される「奥日光地域自動車利用適正化対策協議会」が組織され、協議の結果[15]、戦場ヶ原を通る国道120号から小田代原、西ノ湖を経て中禅寺湖沿岸の千手ヶ浜へ通じる市道1002号線沿線の自然を保護するため、1993年(平成5年)4月1日よりこの区間への観光バスとタクシーを含む一般車両の乗り入れを禁止し[16]、代替の公共交通機関として栃木県(栃木県立日光自然博物館)が運行している[17][15]。低公害バス採用の背景として、1993年の「奥日光地区の自然保護を目指すエコ・トランスポート調査」にて、国道120号線沿線では駐車場が完備され、赤沼や菖蒲ヶ浜から小田代ヶ原まで歩道が整備されている、千手が浜までは中宮祠や菖蒲ヶ浜から船も利用できることから自動車以外の交通施設は整備されているという評価、1002号線は千手が浜までは約10km(うち勾配のきつい区間が3km)、子供や高齢者・身障者など利用者は多様である現実を踏まえて、歩行を原則とし、自然を体験できる時間と空間を提供する自然共生型乗り物であると評価されている低公害バスによるシステム完備スべきと提言している[18]。 バスの待合室を兼ねて、赤沼自然情報センターを併設している。 沿革
運行内容
車両車両は栃木県が所有し、ハイブリッドバスと電気バスが使用されている[22]。 (初代)わたすげは19年間にわたり赤沼車庫から千手ヶ浜までの約10キロメートルを往復し、累計約35万キロメートルを走行した[28]。同車は、日野自動車が世界初の電気式ハイブリッドバスとして1990年代初めに開発・市販したHIMRの最初期の1台であることから、日野自動車に引き取られ、日野オートプラザに展示されている[28][29]。 →「日野オートプラザ § 主な展示車両」も参照
脚注
参考文献
関連項目外部リンク
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