松山親局送信所
松山親局送信所(まつやまおやきょくそうしんしょ)は、愛媛県松山市と伊予市にあるテレビジョン放送とFMラジオ放送の親局送信所である。愛媛県を放送対象地域とするすべてのテレビ・FM放送の親局が位置し、送信場所はアナログVHF局・NHK-FMが松山市城山、その他デジタル放送などはすべて伊予市行道山に分かれている。 なお、本項では、2016年6月30日 にサービスを終了[1]した「マルチメディア放送」のジャパン・モバイルキャスティングの中継局についても、併せて記述する。 放送区域地上デジタル放送におけるこの送信所の電波法に定める放送区域(1mV/m)は愛媛県伊予郡松前町の全域並びに松山市、伊予市、東温市、大洲市、今治市及び伊予郡砥部町の各一部、約24万世帯である。愛媛県全世帯の43%をカバーしている。 愛媛県を放送対象地域とする放送局の親局であると同時に、松山市周辺に広がる松山平野とその島嶼部をカバーする愛媛県中部(中予地方)における基幹送信所である。 歴史
施設城山送信所
松山市中心部の城山から、VHF局のNHKとRNB南海放送のアナログ放送、NHK-FMが送信している。山頂の松山城天守閣付近は文化財に指定されており工事の許可が得られないため、城山東側の中腹で松山城ロープウェイ 長者ヶ平駅のそば、標高95.5mの地点に「NHK 松山TV放送局」として建設された[7]。2社とも局舎は単独で設置しているが、鉄塔は共同で使用している。鉄塔は松山城内にあるため景観に配慮して全体が緑色に塗装されている。 アンテナの配置は上段がNHKアナログ総合テレビ(スーパーターンスタイルアンテナ6段)、中段がRNBアナログ(スーパーゲインアンテナ8段4面)、下段がNHKアナログ教育テレビとNHK-FM共用アンテナ(スーパーゲインアンテナ8段4面)。 2011年7月24日にアナログテレビジョン放送は終了し、城山の電波塔はNHK松山FMのみの送信となる。 行道山送信所EBCアナデジ・FM愛媛
EBCテレビ愛媛のアナログ・デジタル放送とエフエム愛媛が送信している。局舎・鉄塔は共同で使用し、アンテナは各社別に設置している。アンテナの配置は上段がEBCアナログ(6L双ループアンテナ3段4面)、下段がエフエム愛媛(2L双ループアンテナ2段4面)とスキュー配列のEBCデジタル(4L双ループアンテナ4段4面)である。 itvアナデジ・eatアナデジ
itvあいテレビとeat愛媛朝日テレビがアナログ放送とデジタル放送を送信している。局舎・鉄塔は共同で使用し、アンテナは各社別に設置している。アンテナの配置は上段がitvアナログ(6L双ループアンテナ3段4面)、中段がeatアナログ(6L双ループアンテナ3段4面)、下段がitv・eat共用の胴巻き状デジタルアンテナ(4L双ループアンテナ2列4段9面)である。 2社はもともとアナログ放送では局舎と鉄塔は共同で使用していたものの、アンテナは単独で使用していたが、デジタル化にあたり、既存アナログアンテナの下に2社共同で共用の胴巻き状デジタルアンテナを追加した。 NHKデジタル・RNBデジタル
NHK松山放送局とRNB南海放送がデジタルテレビを送信している。局舎はNHKとRNBは単独で使用しており、NHK局舎の屋上に2社共用の鉄塔が建てられている。アンテナはNHK総合・教育とRNB共用の4L双ループアンテナ4段4面である。また同じ敷地内にはRNBの無線中継所や既存のNHK行道山無線中継所(FPU基地局)の鉄塔も存在している。 この2社はアナログ放送ではVHF波を使用して城山送信所から送信していたため、デジタル化にあたりNHKの行道山無線中継所(FPU基地局)が置かれていた現在地にデジタルテレビ専用の送信施設を建設した。そのためもともとアナログ放送時代から行道山に送信所を設置していた既存UHF局である上記他社とは離れた場所に位置している。 アナログ放送が停波する2011年7月24日以降、城山送信所に残るのはNHK-FMの送信施設のみになる。 地上デジタルテレビジョン放送送信設備
地上アナログテレビジョン放送送信設備
FMラジオ放送送信設備
マルチメディア放送送信設備
参考文献
関連項目
外部リンク
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