『春の珍事』(はるのちんじ、原題:It Happens Every Spring)は、1949年制作のアメリカ映画。
あらすじ
化学を専攻する大学教授で、大の野球ファンでもある主人公は研究室での実験中、木材に反発する性質を持つ不思議な液体を偶然に作ってしまう。これを野球のボールに塗って投げれば、木製のバットをよけて空振りが取れることを思いついた彼は、自らを必勝の奪三振請負人としてメジャーリーグのチームに売り込み、まんまと入団するが…
キャスト
他作品への影響
- 漫画『巨人の星』
- 主人公星飛雄馬がオールスター戦で「大リーグボール3号」を初投球した直後、スポーツ紙の企画で、飛雄馬に三振を喫したパ・リーグの3打者(野村克也、ジョージ・アルトマン、張本勲)を招いた座談会が開かれるというエピソード[1]中、張本が「バットをよけて通る魔球」とその本質を喝破したのに対し、司会の記者が、それではまるで昔[2]のアメリカ映画ではないか、と本作品を引き合いに出して笑い飛ばす[3]という場面がある。他の野球漫画作品の「魔球」とならんで、本作品も「大リーグボール3号」の設定に重要なヒントを与えたことがうかがえる。
脚注
- ^ 単行本、文庫収録時のサブタイトルは「ある座談会」。
- ^ この場面は、作品発表時のほぼリアルタイムである1970年の出来事という設定なので、映画の日本公開(1950年)から20年が経過している。
- ^ これに対し、アメリカ人であり本作品を知っていたアルトマンはまさしくあの映画のとおりだと張本の意見に強い共感を示し、野村も2人に同感する。
関連項目
外部リンク