新耳袋
『新耳袋』(しんみみぶくろ)は、現代の怪談・怪異譚を百物語形式で収載した書物である。 概要木原浩勝と中山市朗の二人が膨大な取材と怪異の経験者への直接的な裏づけ調査を元に、体験者のプライバシーを意図的に秘匿してリライトしたものとされているが、本作を原作とした映像化作品として作中にて登場人物が事実上全員死亡する話(例:劇場版 怪談新耳袋 異形 収録 第2話「赤い人」)も含まれるなど、そもそも情報提供行為が不可能である(情報提供出来る怪異現象体験者が存在し得ない)と疑われる作品も幾つか含まれる。テレビドラマ・劇場版『怪談新耳袋』、および『怖い日曜日』シリーズの原作でもある。また伊藤潤二による漫画化もされている。 木原は大学時代に中山の下宿に泊まりこんだ時に三日三晩怪談をやったのが面白くメモを取り始めたのがきっかけであったと証言している[1]。タイトルは江戸時代に南町奉行を務めた旗本・根岸肥前守鎮衛の随筆『耳嚢』に由来し、その志を受け継ぐという意図から名付けられた[1]。 1990年に扶桑社より『新・耳・袋 - あなたの隣の怖い話』として出版されたが絶版となり、その後1998年にメディアファクトリーより『現代百物語「新耳袋」第一夜』として再版がスタートした。 扶桑社版では本当に100話を収録していたが、メディアファクトリー版の『~第一夜』を出版する際「お寺の大天狗その一・その二」を一話にまとめ第七章狐狸妖怪を見たという十三の話を十二の話に変更し、内容はそのままに話数を99話として発行した。 2010年8月にオリオンから『新耳袋ラムネ』が発売された。このラムネのパッケージの一部がミニブック(二枚に折り込んであるだけであるが)になっており、切り離すと本シリーズから抜粋した怪談が一話収録されている。 出版物
漫画作品
またこれとは別に竹書房が発行する漫画雑誌『サムケ』Vol.1に「2階」と「乗客」の漫画化作品が掲載されている。作画はそれぞれ藤堂裕と田邊剛。 2012年からはホーム社の季刊漫画雑誌『コミック特盛』の看板連載となり、雑誌名の副題にもなったほか上記のように単行本化されている(2014年4月発売の春号より『新耳袋 アトモス』)。 その他
脚注関連項目 |
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