救心製薬株式会社(きゅうしんせいやく)は、東京都杉並区和田に本社を置く日本の製薬会社である。生薬だけで作られた強心剤「救心」を中心に、生薬・漢方薬を中心にしたOTC医薬品を数多く手がけている。
沿革
- 1913年(大正2年)2月11日 - 堀正由が東京市浅草区田島町(現:東京都台東区西浅草2丁目)に堀博愛薬房を創立。
- 1923年(大正12年)9月 - 店舗を京橋区岡崎町(現:中央区八丁堀2丁目)に移転。
- 1933年(昭和8年)7月 - 救心製薬所に社名変更。
- 1938年(昭和13年)1月 - 製造設備拡張のため製造所を杉並区和田本町(現:和田1丁目)に移転。
- 1947年(昭和22年)3月 - 販売部門を分社化し、堀商事株式会社を設立。代表取締役社長に堀正由が就任。
- 1950年(昭和25年)1月 - 堀商事株式会社と救心製薬所が合併し、救心製薬株式会社に社名変更。
- 1965年(昭和40年)8月 - 本社を現在地に移転。
- 1966年(昭和41年)5月 - 代表取締役社長に堀泰助が就任。
- 1967年(昭和42年)10月 - 販売部門を再分社化し、救心商事株式会社を設立。代表取締役社長に堀正巳(1989年の代表取締役社長とは別)が就任。
- 1975年(昭和50年)1月 - 広告部門を分社化し、株式会社ホリ企画を設立。
- 1989年(平成元年)5月 - 代表取締役社長に堀正巳(1967年の代表取締役社長とは別)が就任。
- 2000年(平成12年)2月 - 代表取締役社長に堀正典が就任。
- 2007年(平成19年)10月 - 株式会社ホリ企画を合併。
- 2011年(平成23年)4月 - 救心商事株式会社を合併。
- 2011年(平成23年)11月 - 山梨県韮崎市に山梨工場を建設。
- 2013年(平成25年)2月 - 創業100周年。
- 2019年(令和元年)6月 - 代表取締役社長兼COOに堀厚が就任。
- 2023年(令和5年)2月 - 創業110周年。
事業所
- 本社
- 〒166-8533 東京都杉並区和田1丁目21番7号[1]
- 本社管理棟
- 〒166-0012 東京都杉並区和田1丁目22番3号
- 本社センター棟・東京研究所
- 〒166-0012 東京都杉並区和田1丁目22番10号
- 山梨工場
- 〒407-8549 山梨県韮崎市上ノ山3180[1]
救心の歴史
救心は、救心製薬の前身である堀博愛薬房が、心臓の働きにスムーズに作用されるように8つの生薬を用いて作った。堀博愛薬房の創業者は堀正由。「救心」の名は、消費者に印象に残るような名前を、ということで堀が付けた。救心には原点となった製品がある。創業者の堀の苗字をとって「ホリ六神丸」。現在は「虔脩(けんしゅう)ホリ六神丸R」の製品名で発売されているが、救心を主力にしているため、同製品はサブ的な扱いになっている。
2015年(平成27年)6月に、鹿茸(ロクジョウ)と沈香(ジンコウ)を新たに加えて配合生薬を9種類に増やし、牛黄(ゴオウ)を増量するリニューアルを行った。
救心歴代広告(テレビCM)キャラクター
救心以外の取扱製品
強心剤
- 救心錠剤【第2類医薬品】 - 2016年(平成28年)3月発売。「救心(2015年6月リニューアル品)」と同じ有効成分・分量でフィルムコート錠にしたもの。プラボトル入り。
- 救心カプセルF【第2類医薬品】 - 8種類の生薬を配合したカプセルタイプ。PTP包装採用。
- 救心内服液【第2類医薬品】 - 3種類の生薬(ゴオウ、ロクジョウ、センソ)に、タウリン、チアミン塩化物塩酸塩(ビタミンB1塩酸塩)、プロキシフィリン、無水カフェインを配合したミニドリンクタイプ(製造販売元:中外医薬生産)。
- 虔脩(けんしゅう)ホリ六神丸【第2類医薬品】 - 6種類の生薬を配合
生薬製剤
- ホスロールS【第2類医薬品】 - 5種類の生薬を配合した顆粒タイプ。体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがある方用。酸棗仁湯。
- ノイ・ホスロール【第2類医薬品】 - 4種類の生薬を配合した顆粒タイプ。体力中等度以下で、のぼせや動悸があり神経がたかぶる方用。苓桂甘棗湯。
かぜ薬
ほか
テレビ提供番組
2023年現在、オンエアされるテレビCMは基本的に各番組とも「救心」「救心錠剤」各15秒ずつであるが、まれに「救心カプセルF」のCMも流れることがある(かつては「救心内服液」や「救心のかぜ薬」「ホスロール」などのCMが流れていたこともあった)。
テレビ朝日系列では、1970年代と1980年代に朝日放送製作番組が放送されていた火曜21:00枠 → 木曜20:00枠 → 金曜22:00枠(一時期『必殺シリーズ』を放送)に提供。その後、度重なる放送時間の変更を経て、現在は関東ローカルの『グッド!モーニング』に提供枠を移している。一時期『タイムショック21』(テレビ朝日)のスポンサーになっていたこともある。
唯一のテレビアニメ提供番組である『愛天使伝説ウェディングピーチ』では、1995年10月放送分より日本ケロッグとの交代で隔週スポンサーを担当し、1996年3月放送分まで担当した[11]。
提供クレジットには長らく社名である「救心製薬」を用いていたが、2002年4月以降は看板商品となっている「救心」を用いている。
現在でも「救心」のCM(テレビ・ラジオ共通)の最後に流れている「♪キューシン、キューシン」の女性コーラスによるサウンドロゴは山本直純が作曲を担当している。変ロ長調のバージョンがよく知られているが、テレビCM「そんな時には」編では、ニ長調で若干声が高いバージョンとなっている。2001年 - 2002年に伊吹吾郎が出演したCM『同窓会篇』では(CM上での)同窓会参加者全員が歌い、2005年 - 2006年に西川浩幸・大森美紀子・根本りつ子が出演したCMでは、出演者自ら歌っていた。
現在
- 笑点(日本テレビ系列・日曜 17:30 - 18:00) - カルビーから引き継ぎ、2001年10月7日より提供開始(『火曜サスペンス劇場』から移動)。提供読みは主音声では「ご覧のスポンサー」。2009年8月16日に開始した副音声では「救心製薬」と読み上げていたが、2017年9月以降は「各社」と読み上げている。2020年10月4日以降は、薄い白絨毯の上にカラー表記。同業者の龍角散、佐藤製薬も提供。
- 新春スポーツスペシャル ニューイヤー駅伝(TBS系列、毎年1月1日) - 提供読みは「ご覧のスポンサー」。前述の『笑点』『報道ステーション』休止時に振替提供する番組のひとつ。
- グッド!モーニング(テレビ朝日・月 - 金曜 4:55 - 8:00)- 2020年10月、『報道ステーション』から引き継ぎ、毎週月曜6:46頃 - 7:35頃に提供(関東ローカル)
過去
ラジオ提供番組
関連項目
出典・脚注
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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