戯夢人生
『戯夢人生』(ぎむじんせい、原題:戲夢人生、英語題:The Puppetmaster)は1993年製作の台湾映画。 概要前作『悲情城市』を第2部、次作『好男好女』を第3部とする侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の台湾現代史3部作の第1部となる作品で、台湾が日本統治下にあった1895年から、1945年の日本敗戦による中華民国進駐までの時代を背景に、侯孝賢映画の常連であり、また台湾の伝統芸能である人形芝居・布袋戯(台湾語でボテヒ、北京語でプータイシー)の国宝的名手でもある李天祿(リー・ティエンルー)の半生を、彼自身の回想を元に描いている。李天祿による語りが3分の1を占めており、セミドキュメンタリー映画とも言える作品。 1993年の第46回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した。 黒澤明は、自作は映画になっている部分とそうでない部分があるのに対し、本作はすべてが映画になっていると侯孝賢に語っている(「大系 黒澤明」第4巻、侯孝賢との対談)。 あらすじ
1909年、李天祿は李火(洪流)の初孫として生まれた。父の許夢冬(蔡振南)は台湾伝統の人形芝居・布袋戯の人形師だったが、占い師の判断で、実の父母を「おじさん」「おばさん」と呼ばされ、祖父の元で育った。当時台湾は日本の植民地だったが、中国本土では1911年に清朝が中華民国となった。次々と家族を亡くし、継母の来發(楊麗音)に冷たくされ、辛い日々を送りながらも、いつしか布袋戯を覚え、若くして人形劇団を持った。1937年に盧溝橋事件が起こり布袋戯は禁じられてしまい、李は役者として巡業をして暮らしているなか、皇民化教育の一環として反英米政策の人形劇団に呼ばれる。米軍の空襲が激しさを増し、疎開に出た日、日本が降伏したと知らされる。李天祿は故郷に戻って布袋戯の上演を再開したのだった[1]。 キャスト
注釈
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