慕情
『慕情』(ぼじょう、Love Is a Many-Splendored Thing)は、1955年のアメリカ合衆国の恋愛映画。監督はヘンリー・キング、出演はジェニファー・ジョーンズとウィリアム・ホールデンなど。ベルギー人と中国人の血を引く女性医師ハン・スーインの同名の自伝的小説を映画化した作品である。 主題歌「慕情」は第28回アカデミー賞歌曲賞を受賞し、多くの歌手によりカバーされている。同曲を作曲したサミー・フェインはジャコモ・プッチーニの歌劇『蝶々夫人』のアリア「ある晴れた日に」を参考に作曲した[要出典]。 ストーリー1949年、第二次大戦直後の香港。中国とイギリスのハーフの女医ハン・スーインは、病院勤めを続けながら、祖国である中国に帰る機会をうかがっていた。スーインの夫は中国国民党の将校だったが戦死し、中国は敵である共産党に支配されつつあった。しかし、孤独なスーインは医者として中国の貧しい人々に尽くすという思いに生きる希望を見出していた。 そんな時、アメリカ人の特派員マークと知り合うスーイン。二人は恋に落ち、結婚を意識し始めた。 お互いに、相手のためならば住む国は選ばない覚悟のスーインとマーク。だが、マークには別居中の妻がおり、恋人たちの関係は香港の白人社会や病院上層部にスキャンダル視された。 離婚の話し合いが難航する中、朝鮮戦争の取材を命じられるマーク。スーインは居づらくなった病院を辞め、友人宅でマークの帰りを待ち続けた。 しかし、そこに届いたのは、マークの戦死の知らせだった。 登場人物
キャスト
※『吹替の名盤』シリーズ<テレビ吹替音声収録>DVDとBDにはNETテレビ版の日本語吹替が収録(約95分)。 スタッフ
日本語版
原作主題歌ポール・フランシス・ウェブスター作詞、サミー・フェイン作曲による主題歌「慕情(原題:Love Is a Many-Splendored Thing)」はフォー・エイセスが歌い、第28回アカデミー賞歌曲賞を受賞。映画音楽史上屈指の名作といわれるこの主題歌は、1960年にコニー・フランシス、1963年にアンディ・ウィリアムス、1964年にフランク・シナトラやマット・モンロー、1966年にナット・キング・コール、1995年にエンゲルベルト・フンパーディンクがカバーするなど、多くの歌手によりカバーされており、1955年12月には雪村いづみが映画の日本語タイトルと同じ「慕情」というタイトルで、1番は英語でカバーし、2番は佐伯孝夫が訳した日本語の歌詞でカバーしたバージョンをシングルで発売している[2][注釈 1]。 作品の評価映画批評家によるレビューRotten Tomatoesによれば、15件の評論のうち高評価は53%にあたる8件で、平均点は10点満点中6点となっている[3]。 受賞歴
脚注注釈出典
関連項目外部リンク
|