山越し山越し(やまごし)とは、麻雀における用語のひとつで、広義には自分のツモを経た直後の状態のこと[1]。特に自分のツモを経た直後に他家が切った牌でロン和了することを「山越しであがる」などと言う。狭義には、テンパイしている状態から上家の切った当たり牌を見逃し、自ヅモを経たあと下家もしくは対面が切った牌でロン和了すること。 概要
右図は南3局、ドラは。待ちはと広く、和了点も最低で満貫あるが、点棒状況を見るとトップと34000点離された3着目で、2着とも13000点離されている。加えて上家の北家が11000点しか持っておらず、上家から出たをロンしてしまうと、メンホン+ドラ1の12000点を得るものの、上家を飛ばしてしまうため、3着のまま半荘が終了してしまう。そのため東家は上家の切ったを見逃した。そのあと東家はツモ番を経て、直後に下家の南家がを切ったので、今度はロンを宣言した。このようなあがり方を「山越し」と言い、「東家は山越しので和了った」「南家は山越しで振り込んでしまった」などと言う。 で和了したので、和了役はメンホン+イッツー+ドラ1で跳満、得点は18000点となり、しかも山越しでトップの南家から高目を直撃したため、東家は逆転でトップ目に躍り出ている。 なお、立直を掛けている状態で見逃しを行うとフリテン(リーチ後のフリテン)になってしまい、その後は自摸でしか和了できなくなる。つまり、山越しが可能なのはダマ聴の時だけである。 山越しを掛ける理由通常の麻雀では、山越しを掛ける理由として主に以下のような理由が考えられる。
最後の6つ目のケースを除いて、山越しの理由は主に着順に大きく関わっている。すなわち山越しは、トップを取るための戦略のひとつであると言ってよい。概要の節に挙げた例では、まず3番目と6番目の理由で見逃しを掛け、トップ者から高目が出たことで結果として1番目も叶った、という形である。 なお、特に理由がないにもかかわらず山越しをした場合、山越しで和了ったプレイヤーは、見逃されたプレイヤーと結託してコンビ打ちをしているのではないかと疑われても反論できない。 例えば東1局、DがCから出た12000点のロン牌を見逃し、直後にAから出た安目のロン牌で8000点を和了ったとしたら、Dの行為は合理的な説明のできない、非常に疑わしい行為である。(見逃し_(麻雀)#コンビ打ちも参照) ただし、初心者にあっては多面待ちの時に和了牌が直ちに分からず、一度ツモってからよくよく考えると先の捨て牌で和了していたと気付き、図らずも山越しとなってしまうケースはありうる。とはいえ、そのような理由はまともな理由として受け止められるとは限らず、少なからず禍根を残すことになってしまう場合もある。 メリットとデメリット
脚注
関連項目 |
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