小別沢(こべつざわ)は、北海道札幌市西区にある地名。
札幌中心部の市街地から大倉山を越えた西の向こうにあり、かつては盤渓の一部だった[2]。
歴史
地名の由来は、アイヌ語の「ク・オ・ペッ」(仕掛け弓を置く沢)であり、アイヌにとっての狩猟の場であったらしい[2]。
開拓期の盤渓は、屯田兵の準備用地として陸軍省から貸与された土地だった[2]。ところが1894年(明治27年)、日清戦争に屯田兵が動員されたため、一帯は遊休地と化した[2]。そこで炭焼人夫を募集して製炭を行ったことにより、開拓が始動することになった[2]。
1902年(明治35年)ころ、7戸24人という小部落に成長し[2]、組織的に取りまとめる必要が出てきたことから、久守総兵衛が一帯を総括する組長に着任[3]。その後は人口の漸増に応じ、部落を分割してそれぞれに長を置いた[3]。
昭和初期までの小別沢は、札幌中心部への往来に2時間以上も山道を歩かねばならないという、まったくの僻地であった[3]。そこで住民全員の協力のもと、2年がかりで100メートルの素掘りトンネルを造り、1927年(昭和3年)に完成させた[3]。これが初代小別沢トンネルである。
施設
脚注
参考文献
外部リンク