将軍たちの夜『将軍たちの夜』(しょうぐんたちのよる、ドイツ語原題:Die Nacht der Generale)は、ハンス・ヘルムート・キルストによる1962年発表のサスペンス長編小説。第二次世界大戦時下のドイツ軍が舞台である。後に映画化された。 あらすじ舞台は1942年、ドイツ占領下のワルシャワ。既に劣勢になりつつあった東部戦線から、タンツ将軍が占領軍司令部に赴任して来る。ヒトラー総統の信任厚いタンツ将軍は、現地の治安強化に辣腕を振るう。 その夜、売春婦が数十か所を切られる猟奇殺人が発生。被害者が軍情報部の情報提供者だったこともあり、捜査は情報部のグラウ少佐が担当することになる。目撃者は「犯人は軍服で、ズボンに赤いラインが入っていた」と証言。それはドイツ将官の軍服だった。容疑者は3人。占領軍司令官ガプラー将軍、参謀長カーレンベルク将軍、赴任してきたタンツ将軍。グラウ少佐は3人が一堂に会するパーティー会場に乗り込み直接対面するが、「戦時下に殺人事件に血道を上げる変わり者」と見なされ、中佐への昇進と引き換えにパリに厄介払いされてしまう。 時は流れて1944年のパリ。ここでも猟奇殺人が起き、グラウ中佐はパリ警察のモラン警部に協力を要請。今回もガプラー将軍、カーレンベルク将軍、タンツ将軍3人ともパリに駐留しており、捜査を進めていく中でグラウ中佐はタンツ将軍が犯人と確信する。パリ軍政司令部では戦況悪化に危機感を募らせたカーレンベルク将軍らがヒトラー暗殺計画を正に実行に移そうとしていた。 カーレンベルク将軍は、親ヒトラー派で武装親衛隊大将となったタンツ将軍の目をくらませるべく無理やり休暇を取らせ、司令部から遠ざける事に成功する。タンツ将軍は従卒のハルトマン伍長を運転手にパリを観光するが、ハルトマンはタンツ将軍の異常な面を目撃してしまう。 映画
概要1966年アメリカ制作、公開は翌年5月。原題は英語訳の The Night of the Generals である。ストーリーは基本的に原作小説に沿った形になっているが、結末などは一部異なる。ワルシャワの市街地を再現した大規模なセットを、機甲師団が破壊するシーンは大迫力で評判になった。また、『アラビアのロレンス』のピーター・オトゥール、オマー・シャリフが主役級で共演している。 キャスト
小説
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