安国寺 (下野市)
安国寺(あんこくじ)は、栃木県下野市にある真言宗智山派の寺院。山号は医王山。本尊は薬師如来。 概要古代寺院・下野薬師寺の跡地に立ち、同寺の後継寺院としてその法灯を現在に伝えている。 下野薬師寺は平安時代の衰退したのち、鎌倉時代に中興された。室町時代には幕府からの庇護を求め、足利尊氏・直義が全国に安国寺利生塔を建てるという意向を容れ、暦応2年(1339年)に「安国寺」と改名した[1]。しかしながら戦国時代に戦火で焼失する[1]。その後近世初頭に入り、旧伽藍内に再建されたのが当寺とされる[1]。 かつて存在した薬師寺不動院の流れをひくといわれる寺院で、佐竹氏からは寺領10石を寄進されている[1]。当寺は龍興寺(薬師寺地蔵院の流れをひく)とともに、天和元年(1681年)から享保4年(1719年)にかけて薬師寺の正統を争う訴訟を起こした[1]。議論の末、天保9年(1838年)に「安国寺は戒壇、龍興寺は鑑真墓所を守護する[2]」という合意に達し現在に至っている[1]。 2018年、「安国寺」の名前をもともとの寺名「薬師寺(通称・下野薬師寺)」に改称し、これを記念して窪田空穂の歌碑が建てられた[3]。 境内境内建物のうち、六角堂は江戸時代後期の様式をとどめる六角形造の堂で、かつての下野薬師寺戒壇跡と伝えられる場所に立つ。内部中央には鑑真の絵像を納めた厨子が安置されている。
文化財出土品等、所有者は安国寺であるが下野薬師寺に関する文化財は「下野薬師寺#文化財」を参照。 下野市指定有形文化財
現地情報所在地 交通アクセス 周辺 脚注参考文献
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