太田第2土地区画整理事業太田第2土地区画整理事業(おおただいにとちくかくせいりじぎょう)は香川県高松市で施行された土地区画整理事業である。事業主体は高松市。施工区域は大部分が太田地区にあたり、先行事業の太田第1土地区画整理事業に対して第2地区と呼ばれる。 概要正式名称は高松広域都市計画事業太田第2土地区画整理事業で、施行区域は高松市今里町、松縄町、伏石町、木太町、林町、太田下町及び多肥下町の各一部である。その施行面積は3,603,399.77m2(約360.3ha)、事業費は640億2600万円で、土地区画整理事業としては全国最大規模である[1](全国の土地区画整理事業の平均的な施行面積は約34ha[2])。 施行区域は高松市中心部の南に位置する郊外地域で、1980年代頃の事業開始当時は田園地帯であったが、市街地に隣接していることから近い将来、都市化によるスプロールが予想される地域であった。そのため「無秩序な開発によるスプロール現象を防ぎ、街路・公園・上下水道等の整備を含む計画的な都市基盤整備を図る」ことを目的として高松市が事業主体となり1987年(昭和62年)2月20日にこの事業が始まった[1]。 この区画整理の進行により高松市南部の郊外地域に広大な都市空間が生み出され、そこに人口が流入し宅地化が進み、幹線道路沿いにはロードサイド店舗が立地するなど高松市における郊外化を大きく進行させた。加えて、施行区域内に鉄道駅は存在せず、公共交通機関は一部地域を走るバスのみであることから、地区内外への移動手段は専ら自家用車に依存せざるを得ない環境にあり、高松都市圏におけるモータリゼーションを一層進めた。事業の完成が近づいた2000年代になるとそれらの現象はピークを迎えたが、それに伴う中心市街地の空洞化が深刻な問題として認識され始め、市街地では民間が主導となった高松丸亀町商店街再開発が行われたり、高松市が総合計画にコンパクトシティの方針を明示するなどこの事業の完了を機に郊外化をこれ以上進めない動きが起こっている。 データ
沿革
道路区画整理に伴い整備された主な道路としては国道11号高松東バイパス(さぬき夢街道)、レインボーロード(高松市道上福岡多肥下町線)、サン・フラワー通り(高松市道朝日町仏生山線)や高松市道木太鬼無線などがあり、いずれも高松市中部の幹線道路網を構成する主要道路となっている。 中でもレインボーロードはこの区画整理地域全体のシンボル道路に位置付けられており、幅員11m[4]の広い歩道部分は「光のプロムナード」「水のプロムナード」「花のプロムナード」「風のプロムナード」のゾーンに分けられ、それぞれテーマに沿ったモニュメントや噴水が配置されているなど、特徴的で個性的な空間を形成している[5]。 住所変更事業区域内の住所は全域で換地処分公告翌日の2008年(平成20年)11月1日を以って変更された。町名に関しては親しみの観点から原則として[6]変更はせず、地番整理を行うことにより地番を改めて振り直すこととした。街区ごとに親番を振り、街区内に枝番を振る方式である。その際、これまで使われていた地番を使用すると混乱をきたす可能性があることから、今里町は401番から、松縄町は1001番から、伏石町は2001番から、木太町は5001番から起番している。 行われたのは地番整理のみであり、住居表示は行われていない。 住所変更に伴う関係条例の改正は2008年9月18日に高松市議会において原案通りに可決した[7]。
施行区域は全域が小字の存在する地域であったが、地番整理に伴いかつての第1地区と同様に全廃されている。先の区画整理でも施行区域となっていた今里町及び松縄町は今回の区画整理によって町内から小字が全滅している。
※太字は全消滅、斜体は大部分消滅、通常体は一部消滅を示す。 参考文献
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