外江町

外江町(とのえちょう[1])は、鳥取県境港市町名郵便番号は684-0071[1]

地理

市の北西端に位置し、北は境水道、西は中海に面する[2]

歴史

とのえちょう
外江町
廃止日 1954年8月10日
廃止理由 新設合併
渡村外江町境町上道村余子村中浜村境港町
現在の自治体 境港市
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 中国地方山陰地方
都道府県 鳥取県
西伯郡
市町村コード なし(導入前に廃止)
総人口 4,297
国勢調査、1950年)
隣接自治体 境町、渡村
外江町役場
所在地 鳥取県西伯郡外江町
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外江村は戦国期に見える村名である[2]近世外江村は江戸期から1889年の村名で、伯耆国会見郡のうち鳥取藩[2]幕末期に東・西外江村に分村し、1888年に再び合併する[2]1871年に鳥取県、1876年に島根県、1881年に再び鳥取県に所属[2]

近代外江村は1889年から1947年の自治体名で、はじめ会見郡1896年からは西伯郡に所属[2]

近代外江町は1947年から1954年の自治体名[2]1954年、西伯郡境港町の町名となる[2]1956年から境港市の町名となる[2]

人口

世帯数・人口は1975年、1553・5499[2]

行政・政治

村長・町長助役収入役、議員は以下の通り[3][4]

村長

歴代 氏名 就任年月日 退任年月日
初代 小徳健順 1889年(明治22年)12月 1896年(明治29年)3月
2 遠藤茂信 1896年(明治29年)4月 1898年(明治31年)5月
3 南家治平 1898年(明治31年)5月 1899年(明治32年)4月
4 足立長重[5] 1899年(明治32年)4月 1902年(明治35年)4月
5 柏木良吉 1902年(明治35年)5月 1902年(明治35年)7月
6 原萬種 1902年(明治35年)11月 1905年(明治38年)2月
7 足立長義[6] 1906年(明治39年)3月 1907年(明治40年)8月
8 古徳勇太郎 1907年(明治40年)10月 1908年(明治41年)2月
9 永田堅太郎[5][6] 1908年(明治41年)11月 1916年(大正5年)11月
10 高木茂長[5] 1917年(大正6年)3月 1921年(大正10年)3月
11 遠藤増衛 1921年(大正10年)4月 1928年(昭和3年)11月
12 遠藤健治 1928年(昭和3年)11月 1936年(昭和11年)11月
13 古徳安治 1936年(昭和11年)12月 1940年(昭和15年)12月
14 南家保孝 1940年(昭和15年)12月 1944年(昭和19年)12月
15 古濱厳 1945年(昭和20年)3月 1946年(昭和21年)11月
16 早川教定 1947年(昭和22年)4月 1949年(昭和24年)3月

町長

歴代 氏名 就任年月日 退任年月日
初代 早川教定 1947年(昭和22年)4月 1949年(昭和24年)3月
2 高梨光栄 1949年(昭和24年)4月 1954年(昭和29年)8月

助役

  • 浜田善九郎 1889年12月 - 1893年5月
  • 遠藤茂信 1894年1月 - 1896年4月
  • 足立藤禄[6] 1896年6月 - 1897年5月
  • 南家治平 1897年7月 - 1898年5月
  • 竹内周三郎 1898年6月 - 1899年2月
  • 足立藤禄 1899年3月 - 1900年3月
  • 南家治平 1900年4月 - 1901年3月
  • 柏木良吉 1901年4月 - 1902年5月
  • 南家治平 1902年6月 - 1902年7月
  • 浜田善九郎 1902年11月 - 1909年7月
  • 柏木猪平 1910年1月 - 1914年1月
  • 足立長泰[5] 1914年6月 - 1916年12月
  • 南家治平 1917年5月 - 1921年5月
  • 遠藤亀一郎 1921年12月 - 1922年8月
  • 遠藤健治 1922年9月 - 1928年11月
  • 足立亭 1928年11月 - 1932年2月
  • 古徳安治 1932年2月 - 1936年12月
  • 竹内周三郎 1936年12月 - 1940年12月
  • 浜田幸吉 1944年12月 - 1947年4月
  • 中村文平 1947年4月 - 1954年8月

収入役

  • 足立長泰 1893年12月 - 1897年12月
  • 吉田三太郎 1897年12月 - 1903年4月
  • 遠藤作平 1903年4月 - 1906年4月
  • 遠藤栄松 1906年5月 - 1907年11月
  • 浜田仙次郎 1907年11月 - 1911年11月
  • 高梨長寿[5] 1911年11月 - 1939年11月
  • 浜田幸吉 1939年11月 - 1944年12月
  • 浜田由市 1944年12月 - 1947年4月
  • 浜田幸吉 1947年4月 - 1954年8月

議員

  • 1889年 - 遠藤茂信、南家治平、足立長重、西澤幸造、足立藤禄、竹内周三郎、竹内平十郎、吉田才三郎、遠藤貞五郎、原伴四郎、遠藤幸七、榧野弥三七、柏木良吉、浜田治左衛門
  • 1892年 - 遠藤茂信、足立長重、西澤幸造、足立藤禄、原伴四郎、竹内平十郎、浜田善九郎、浜田周蔵、原萬種、小徳健順、竹内乕次郎
  • 1895年 - 南家治平、柏木良吉、竹内周三郎、吉田才三郎、浜田武平、足立曻一、榧野勝次郎
  • 1913年 - 柏木良吉、足立長義、南家治平、浜田嘉三郎、古徳熊太郎、古徳勇太郎、浜田定一郎、佐々木福太郎、足立長泰、竹内周三郎、原萬種、浜田庄松、藪内熊市、竹内平十郎[5]
  • 1917年 - 柏木熊重、南家治平、浜田嘉三郎、足立長義、古徳勇太郎、足立長泰、遠藤亀一郎、高梨常蔵、原萬種、竹内周三郎、小徳好松、古徳熊太郎、遠藤花次郎、浜田庄松、浜田新市郎、遠藤作平
  • 1921年 - 足立長義、南家保孝、南家善重、竹内周三郎、柏木好太郎、小徳松蔵、浜田庄松、遠藤亀一郎、藪内熊市、足立長泰、面谷兵太郎、遠藤花次郎、原新市、原正次
  • 1925年 - 南家保孝、排藤茂郷、榧野熊造、三宅竹次、柏木好太郎、南家善重、竹内周三郎、面谷兵太郎、小徳政徳、古徳安治、原正次、原新市、足立長泰、遠藤菊松
  • 1929年 - 竹内周三郎、柏木茂順、浜田茂司、足立亭、南家保孝、排藤茂郷、古徳安治、竹内太郎、遠藤菊松、香川己市、浜田幸吉、遠藤延寿、浜田栄太郎、面谷兵太郎、三宅竹次
  • 1933年 - 竹内美登、古徳安治、三宅義良、竹内周三郎、三宅竹次、古徳義延、南家保孝、柏木政善、竹内平十郎、遠藤政義、浜田茂司、足立亭、遠藤延寿、排藤茂郷
  • 1937年 - 南家保孝、竹内周三郎、浜田茂福、竹内美登、高梨光栄、排藤茂郷、高梨久市、遠藤健治、遠藤政義、竹内平十郎、遠藤延寿、浜田幸吉、浜田茂司、榧野茂作、佐々木房吉
  • 1942年 - 浜田竹治、古浜厳、竹内乙市、寺本米重、藪内定栄、南家清一、遠藤秀昌、柏木茂福、浜田美房、竹内善一郎、高梨光栄、竹内一雄、早川教定、遠藤鹿造
  • 1947年 - 渡辺一雄、大黒光治、浜田正一、浜田茂福、竹内歳昭、浜田増太郎、藪内友栄、遠藤秀昌、遠藤延寿、排藤茂郷、榧野茂作、柏木善治、高梨光栄、高梨繁雄、高梨菊義、松本幸治、香川秀雄、門脇武顕、道田利栄、浜田義太郎、古徳倉政、足田重利、松本信雄、古徳高徳、榧野俊春、浜田実、榧野明
  • 1951年 - 榧野竹頼、浜田義太郎、浜田実、浜田政徳、浜田増太郎、古徳高徳、香川秀雄、足田重利、遠藤高義、松本信雄、松本幸治、柏木清成、遠藤秀昌、排藤茂郷、遠藤延寿、高梨繁雄、榧野茂作

経済

産業

1917年に出版された『陰陽八郡郡勢一斑』によると「外江村は商工業旺盛の地である」という[5]。かつて存在した商工業者は、製糸工場経営の足立[5][7][8][9]、雑貨、履物の安藤[8]、造船の石橋兼松[7]、米穀の古徳[7]、小間物[8]、雑貨の佐々木[9]、質、貸付の佐々木[7]、雑貨金物[8]、米穀荒物の佐々木[7][8]、金物セメントの佐々木[8]、製糸繭問屋[8]、薬種屑屋の竹内[7]、繭糸の竹内[8][9]、繭の竹内[8][9]、呉服の竹内[8]、製糸の竹内[8]サナギ、サナギ油の南家[9]貸金貸付の南家[7][9]、副蚕糸の南家清一[9]、製糸繭糸製紙原料の南家[8]、刻機械の浜田[9]練炭製造の浜田[9]、請負の三宅[8]、小間物の三好[9]、呉服繭糸の藪内[9]などがいた。

店・企業
かつて存在した企業

地主

『西伯之資力 大正11年10月調』によると、地主は浜田、南家、足立、古徳などがいた[注 1]

地域

教育

健康

医療機関
かつて存在した医師

相談

  • 片岡和叫喜税理士事務所
  • 税理士法人 松本会計事務所

施設

宗教

出身人物

脚注

注釈

  1. ^ 『西伯之資力 大正11年10月調』によると、所有地価金額は浜田利雄は4062円91銭、南家治平は3988円47銭、足立長泰は3545円48銭、古徳勇太郎は2075円6銭、南家善重は1666円62銭である[11]

出典

  1. ^ a b 鳥取県境港市の郵便番号一覧日本郵便公式サイト。2023年10月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j 『角川日本地名大辞典 31 鳥取県』533 - 534頁。
  3. ^ 『境港市史 上巻』520 - 530頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  4. ^ 『境港市史 下』786 - 788、797 - 798頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h 『陰陽八郡郡勢一斑』154 - 155頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  6. ^ a b c 『大日本篤農家名鑑』174頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g 『山陰実業興信録 大正11年』221頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m 『商工資産信用録 第34回 鳥取県ほか』1 - 26頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i j k 『商工資産信用録 第43回』1 - 24頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  10. ^ 『全国繊維企業要覧 昭和64年版 西日本篇』中国1717頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年5月14日閲覧。
  11. ^ 『西伯之資力 大正11年10月調』6 - 7頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  12. ^ 医療機関検索 境港市 医療機関のご案内公益社団法人 鳥取県西部医師会公式サイト。2023年10月11日閲覧。
  13. ^ a b 『日本医籍録 昭和9年版 中国・四国版』鳥取県5 - 6頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。
  14. ^ 『曹洞宗寺院名鑒』233頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2023年10月11日閲覧。

参考文献

  • 大日本篤農家名鑑編纂所編『大日本篤農家名鑑』大日本篤農家名鑑編纂所、1910年。
  • 峯玄光編『曹洞宗寺院名鑒』国書刊行会、1913年。
  • 景山粛『伯耆志 巻三』因伯叢書発行所、1916年。
  • 西伯の資力調査会編『西伯之資力 大正11年10月調』西伯資力調査部、1922年。
  • 角川日本地名大辞典 31 鳥取県』角川書店、1982年。
  • 『境港市史 上』境港市、1986年。
  • 『境港市史 下』境港市、1986年。
  • 信用交換所総合事業部編『全国繊維企業要覧 昭和64年版 西日本篇』信用交換所大阪本社、1988年。