名古屋市交通局5050形電車
名古屋市交通局5050形電車(なごやしこうつうきょく5050がたでんしゃ)は、1992年(平成4年)に登場した名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)東山線用の通勤形電車である[3]。 概要一部が日立製作所で製造されている名城線の2000形とは異なり、こちらは、全ての車両が日本車輌製造で製造されている。東山線の冷房化推進と300形・250形の置き換えとして、1992年(平成4年)から2000年(平成12年)にかけて6両編成27本(162両)が導入された[4]。基本設計は1989年(平成元年)に登場した名城線・名港線2000形と共通化してコストダウンを図っている。 保安装置は運用開始当時は打子式ATSだったが[4]、現在はCS-ATCに更新されており、車内信号式ATCによる運転[4]、2015年(平成27年)9月1日以降はATOによる自動運転[5]、2017年(平成29年)6月30日までは車掌が乗務していたが、7月1日以降はワンマン運転を実施している。 車両概説車体先述の通り、車両の構体製作・艤装は全編成日本車輌製造で行われている。オールステンレス車体を採用し、黄帯と白帯のラインカラーは腰部に入っている。側面は名城線・名港線2000形と同じ形状だが、前面は5000形に近い形状となっている[4]。 2021年3月から2022年12月にかけて前照灯のLED化が行われた。 車内・内装天井・壁面は白系化粧板で仕上げられており、座席は赤橙のモケットのバケットシートとなっている。材質は5155編成までポリウレタンで、5156編成以降はポリエステルに変更され、座面形状と厚さが変化している。 荷物棚は全座席上部に設置されており、端部は5153編成まで丸パイプにコの字型カバーを被せた形状で、5154編成以降は名城線・名港線2000形に似た形状に変更され、見栄えが向上している。 LED式(一部編成はLCD式に更新)車内案内表示器は車端部妻面貫通路上部、車椅子スペースは両先頭車に設置されている[4]。
5158編成以降は路線図式車内案内表示器を客用ドア上部に千鳥配置で1両あたり3台、ドアチャイムを乗降口に設置しているが、列車進行方向を表す矢印の表示色は5160編成まで緑色で、5161編成以降は橙色に変更されている(現在は全て橙色に統一)。 機器類冷房装置は2台/両を搭載している。 制御装置は GTO-VVVFインバータ制御を採用している。装置は3号車と4号車に搭載され、1台のインバータ装置で8台のモーターを制御する1C8M方式の装置が搭載されている。 補助電源装置は三菱電機製静止形三相インバータ90 kVAを採用している。 台車は日車製ND716A形ボルスタレス式空気ばね台車を採用し、集電靴はM1車のみ2個/両で、それ以外の車両は4個/両となっている。 2015年(平成27年)からは本系列が運行している東山線に可動式ホーム柵を導入する関係で、可動式ホーム柵車上制御装置を搭載する改造が実施されている[6]。また、同時にATOを導入する改造が実施されている。なお、本系列に搭載されているATOの制御方式は、6000形[7]や6050形[8]の車上パターン式予見ファジー制御とは異なり、2000形[9]やN1000形[10]と同様の車上パターン式比例制御となっている[6]。 2016年(平成28年)からは、経年劣化した電気機器装置を順次更新しており[6]、一部編成では制御装置が交換されている。 編成藤が丘方面先頭から4両目に当たる5450形は平日の始発から終電まで女性専用車両となる。
ラッピング車両2002年7月からはコカ・コーラなどのラッピング広告を施した車両も走っている。 2010年10月31日からは5166編成が「子育て応援の日(はぐみんデー)」PRのためのラッピング車両として運行されていた[11]。 2022年8月1日から2023年1月22日まで、名古屋市交通局設立100周年事業の一環として5177編成が「黄電メモリアルトレイン」として運行されていた[12][13][14]。
脚注注釈出典
関連項目
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