五木田 岳彦(ごきた たけひこ、3月18日 - )は、日本の作曲家、音楽プロデューサー、音楽学博士(ハーバード大学)、大阪芸術大学音楽学科教授(作曲)。アメリカ合衆国で数多くの現代音楽作品を発表。各方面のメディアに取り上げられる。これまでに数多くのNHKスペシャルの音楽、NHK報道番組等のテーマ曲、音楽を担当。2005年よりクローズアップ現代のテーマ曲を担当(2009年3月より新バージョンに変更される)他、アニメの劇伴の作曲・アーティストプロデュース・楽曲提供を行っている。
来歴
アメリカでの活動
ボストンのニューイングランド音楽院作曲科、ハーバード大学大学院作曲科を卒業(授業料全額免除)・博士号を取得。ハーバード大学にて作曲、対位法、音楽理論の教鞭をとり、Certificate of Distinction in teachingを受賞。作曲をバーナード・ランズ、アール・キム、電子音楽をマリオ・ダビドブスキー、指揮をマイケル・プラット、ピアノを長峰和子に師事。
アメリカ・日本のオーケストラ、室内楽団、合唱団からの委嘱作品の作曲、ウォルト・ディズニー、テレビ、映画音楽制作、またミュージカルの作曲など、ジャンルを超えた活動をしている。
クラシック、現代音楽、ジャズ、ポップなどのあらゆる要素や色彩を取り入れた作風は、ニューヨーク・タイムズ、ボストン・グローブの音楽評論家に「独創的なサウンド」、「想像的な耳と感性」と評価され、数多の作品がカーネギー・ホール、シンフォニーホール、リンカーン・センターなどの著名なホールにて初演、演奏される。アメリカのラジオ音楽番組に出演多数。
アメリカ、ヨーロッパ諸国で発売されている20世紀の代表的なフルート作品集のCD、インカンテーションに収録された「雪のまち」は全米各地で演奏、放送されている(ロバート・スタルマン、 フルート、VAI Records)。
ハーバード大学学部部長初め、多くの専門家からの推薦を受け、アメリカ移民局より最高位(EB-1: Person of Extraordinary Ability)の永住権を与えられる。
日本での活動
2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件を機に、日本での音楽活動も始め、2004年放送のNHKドキュメンタリー「赤とルージュ」の音楽を制作。
2005年11月にNHKドキュメンタリーオリジナルサウンドトラック作品集CD「地空風人」(Ji Ku Fu Jin)をキングレコードより発売。
2007年11月にESCOLTAのデビュー・アルバム「愛の流星群」の音楽プロデューサーとして、すべての楽曲の作曲・編曲を担当。作詞には阿久悠、阿木燿子、石田衣良、谷川俊太郎などが参加。コンサートツアーでは音楽監督、ピアニストとして参加。2009年11月にもコンサートのプロデュースを手掛け楽曲も数曲提供。
音楽を担当したNHKスペシャル「白夜の大岸壁に挑む」は2008年度 放送文化基金賞のグランプリとなる本賞を受賞。同じく音楽を担当したNHK大型スペシャルシリーズ「激流中国」は2008年度 ギャラクシー賞、放送文化基金賞、イタリア賞、フランス・モナコ・ドイツ等にて内外の数々の賞を受賞。佐渡裕指揮のFIFAワールドカップ記念コンサートでテーマ曲のオーケストラバージョンの制作。佐藤しのぶとは数年間、コンサートを共にする。
2008年、2009年、2011年、春野寿美礼などへの楽曲提供をしている。
2010年11月、「秋川雅史×五木田岳彦ジョイントコンサート」にて総合プロデュース、楽曲提供、出演。満員の聴衆の中「千の風になって」の五木田岳彦ヴァージョンを披露。
2011年、自身が代表を務めるレーベル「TimeArt Entertainment」を設立。
作品
NHKの主な作品
- NHKスペシャル
- 「赤とルージュ」(2004)
- 「秘境シルクロード」(2005)
- 「赤い翼シルクロードを飛ぶ」(2005-)
- 「さらばゴジラ」(2006)
- 「白夜の大岸壁に挑む」(2008)
- 大型スペシャルシリーズ
- 「映像の戦後60年」(2005・2006)
- 「激流中国」テーマ曲(2007・2008)
- 「クローズアップ現代」テーマ曲 (2005-、2009-)
- 「時論・公論」テーマ曲(2006-)
- 「ナビゲーション」テーマ曲(2007-)
- 「ニュース・アンド・スポーツ」テーマ曲(2007-)
- 上海万博特別シリーズ番組「上海スピード」(2010)
- 「NHK NEWSLINE」テーマ曲他(2016-)
- 「ココに福ありfMAP」テーマ曲他(2017-)
- 「はまなかあいづTODAY」テーマ曲他(2018-)
アニメーション サウンドトラック
テレビ番組出演、テーマ曲
ラジオ番組
テレビCM音楽
ディスコグラフィ
配信
- 「森の詩」総合ランキング第1位 週間総合ランキング第1位 クラシック部門 2週連続第1位
- 「One Step, One World」白夜の大岸壁(NHKスペシャル)テーマ曲
- 「葉の調べ〜The Sonority of Leaves」(東京フィルハーモニー交響楽団・三ツ橋敬子:指揮)
- 「Newsline」NHK NEWSLINE テーマ曲他
- 「3 pieces for piano」
- 「Painting for Cembalo」
- 「愛の流星群」
- 「Asian Blue」(五木田岳彦 feat. 溝口肇)
- 「雪解け道」「抱擁」(二胡)
- 「冬美瑛」「雪と兎」(ヴァイオリン・箏)
- 「VOICE DRAMA」Lapis Lazuli
CD
- 「北へ Diamond Dust Drops」会いたい(ATX)(2004)
- 「地空風人」(Ji Ku Fu Jin)(キングレコード)(2005)
- 「妖怪人間ベム -HUMANOID MONSTER BEM-」サウンドトラック、主題歌(ADK、エイベックス)(2006)
- 「マイ・スピリチャルス/ビビ・ブラック、トランペット」(東芝EMI)
- 「愛の流星群」ESCOLTA (ビクターエンタテインメント)(2008)
- 「今も好きだから 時は流れて」ESCOLTA (ビクターエンタテインメント)(2008)
- 「Journey Around The Blue Marble」ESCOLTA (ビクターエンタテインメント)(2008)
- 「デジタルモンスター ゼボリューション」(テレビアニメ)オリジナルサウンドトラック(2009)
- 「伯爵と妖精」(テレビアニメ)オリジナルサウンドトラック(2009)
- 「Gloria Sirena」ESCOLTA(ビクターエンタテインメント)(2010)
- 「NHKニュースの音楽2010」(日本コロムビア)(2011)
- 「pure stone」Lapis Lazuli(タイムアートエンタテインメント)(2011)
- 「Unlimited」松尾依里佳(タイムアートエンタテインメント)(2012)
- 「G Voice」平方元基(タイムアートエンタテインメント)(2013)
- 「Secret Water」春野寿美礼(タイムアートエンタテインメント)(2014)
- 「Nostalgia」Lapis Lazuli(タイムアートエンタテインメント)(2016)
- 「Celtic Letters」Lapis Lazuli(キングレコード)(2017)
- 「五木田岳彦 NHK作品集 ふくしま」(タイムアートエンタテインメント)(2019)
DVD
- 「New York」クリスティーナ&ローラ Vol. 1 & 2(ポニーキャニオン)(2002)
- 「デジタルモンスター ゼボリューション」(バンダイビジュアル)(2005)
- 「妖怪人間ベム -HUMANOID MONSTER BEM-」(エイベックス)(2006)
- 「ビューティフル ジョー」(エイベックス)(2006)
- 「映像の戦後60年」NHK大型スペシャルシリーズ(NHKエンタープライズ)(2006)
- 「赤い翼シルクロードを飛ぶ」NHKスペシャル(NHKエンタープライズ)(2007)
- 「白夜の大岸壁に挑む」NHKスペシャル(NHKエンタープライズ)(2008)
- 「雪のまち」(インカンテーション/ロバート・スタルマン,フルート)(VAI)
- 「葉の調べ〜The Sonority of Leaves DVD」(タイムアートエンタテインメント)
招待された国際音楽祭
- アスペン・国際ミュージック・フェスティバル (コロラド州、アメリカ)
- バーハーバー・ミュージック・フェスティバル (メイン州、アメリカ)
- イースタン・ミュージック・フェスティバル (ノース・キャロライナ州、アメリカ)
- マーブルヘッド・ミュージック・フェスティバル (マサチューセッツ州、アメリカ)
受賞作品
- NHK「激流中国」
- 放送文化基金賞・制作グループ賞
- 放送人グランプリ2008特別賞
- ギャラクシー賞
- イタリア賞〜イタリア
- モンテカルロ賞、最優秀賞〜モナコ
- 国際テレビ映画祭、金賞(最高賞)〜フランス
- ワールド・メディア・フェスティバル ニュース番組部門-グランド・アワード(最高賞)〜ドイツ
- NHKスペシャル「夫婦で挑んだ白夜の大岸壁」
- 第34回放送文化基金賞ドキュメンタリー番組部門、グランプリ賞
- ギャラクシー賞
外部リンク