下村 敦史(しもむら あつし、1981年7月9日[1] -)は、日本の小説家・推理作家。京都府生まれ[2]。
略歴
1999年に京都府立向陽高等学校II類理数系を自主退学し[1]、同年大学入学資格検定合格。
2006年より9年連続で江戸川乱歩賞に挑戦。2014年、5度目の最終候補となった『闇に香る嘘』(応募時のタイトルは『無縁の常闇に嘘は香る』)で第60回江戸川乱歩賞を受賞し小説家デビュー[2]。選考委員の有栖川有栖は「相対評価ではなく、絶対評価でA」、今野敏は「自信をもって世に出せるものを送り出せた。ぜひ期待してほしい」と語った[3]。
文学賞受賞・候補歴
太字が受賞したもの
- 2007年 - 「過去からの殺人」で第10回角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)候補。
- 2007年 - 「暗き情熱のアレーナ」で第53回江戸川乱歩賞候補[4]。
- 2008年 - 「贖罪に鳴る鐘――サグラダ・ファミリア」で第54回江戸川乱歩賞候補[5]。
- 2011年 - 「牙を剥く大地」で第57回江戸川乱歩賞候補[6]。
- 2012年 - 「希望の地は、遥か遠く」で第58回江戸川乱歩賞候補[7]。
- 2014年 - 『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞受賞[8]。
- 2015年 - 「死は朝、羽ばたく」で第68回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。
- 2019年 - 『黙過』で第21回大藪春彦賞候補。
- 2019年 - 『告白の余白』で第7回京都本大賞候補。
- 2021年 - 『黙過』で第7回徳間文庫大賞を受賞。
ミステリ・ランキング
- このミステリーがすごい!
- 2015年 - 『闇に香る嘘』3位
- 2016年 - 『生還者』15位
- 2019年 - 『黙過』32位
- 本格ミステリ・ベスト10
- 2015年 - 『闇に香る嘘』17位
- 2020年 - 『絶声』25位
- 2021年 - 『同姓同名』25位
作品リスト
単著
- 闇に香る嘘(2014年8月 講談社 / 2016年8月 講談社文庫)
- 叛徒(2015年1月 講談社 / 2018年1月 講談社文庫)
- 生還者(2015年7月 講談社 / 2017年7月 講談社文庫)
- 真実の檻(2016年3月 KADOKAWA / 2018年5月 角川文庫)
- 難民調査官(2016年5月 光文社)
- 【改題】フェイク・ボーダー 難民調査官(2019年7月 光文社文庫)
- 失踪者(2016年9月 講談社 / 2018年9月 講談社文庫)
- 告白の余白(2016年11月 幻冬舎 / 2018年12月 幻冬舎文庫)
- サイレント・マイノリティ 難民調査官(2017年4月 光文社 / 2019年8月 光文社文庫) - 『フェイク・ボーダー 難民調査官』の続編
- 緑の窓口 〜樹木トラブル解決します〜(2017年8月 講談社 / 2020年4月 講談社文庫)
- サハラの薔薇(2017年12月 KADOKAWA / 2019年12月 角川文庫)
- 黙過(2018年4月 徳間書店 / 2020年9月 徳間文庫)
- 悲願花(2018年12月 小学館 / 2021年3月 小学館文庫)
- 刑事の慟哭(2019年5月 双葉社 / 2021年7月 双葉文庫)
- 絶声(2019年8月 集英社 / 2021年10月 集英社文庫)
- コープス・ハント(2020年1月 KADOKAWA / 2022年2月 角川文庫)
- 法の雨(2020年4月 徳間書店 / 2023年7月 徳間文庫)
- 同姓同名(2020年9月 幻冬舎 / 2022年9月 幻冬舎文庫)
- ヴィクトリアン・ホテル(2021年2月 実業之日本社 / 2023年2月 実業之日本社文庫)
- 白医(2021年5月 講談社/ 2024年4月 講談社文庫)
- アルテミスの涙(2021年9月 小学館/ 2023年11月 小学館文庫)
- 情熱の砂を踏む女(2022年4月 徳間書店)
- ロスト・スピーシーズ(2022年8月 KADOKAWA)
- 逆転正義(2023年8月 幻冬舎)
- そして誰かがいなくなる(2024年2月 中央公論新社)
雑誌掲載短編
- 死は朝、羽ばたく(講談社『小説現代』2014年9月号)
- 無実の証明(KADOKAWA『小説 野性時代』2015年4月号)
- 見えざる悪意(KADOKAWA『小説 野性時代』2015年6月号)
- 司法の檻(KADOKAWA『小説 野性時代』2015年7月号)
- 沈黙の時(KADOKAWA『小説 野性時代』2015年8月号)
- 毀れた救済(KADOKAWA『小説 野性時代』2015年9月号)
- 選ばれた命(講談社『小説現代』2015年9月号)
- 光差す海へ(連作)(KADOKAWA『小説 野性時代』2015年10月号・11月号)
- 狙われた記憶(講談社『小説現代』2018年9月号)
アンソロジー
「」内が下村敦史の作品
- ザ・ベストミステリーズ 2015 推理小説年鑑(2015年5月 講談社)「死は朝、羽ばたく」
- 【分冊・改題】Acrobatic 物語の曲芸師たち ミステリー傑作選(2018年10月 講談社文庫)
- ベスト本格ミステリ 2015(2015年6月 講談社ノベルス)「死は朝、羽ばたく」
- 【再編集・改題】ベスト本格ミステリ TOP5 短編傑作選001(2018年12月 講談社文庫)
- アイアムアヒーロー THE NOVEL(2016年4月 小学館 / 2017年3月 小学館文庫)「一筋の希望」
- 1968 三億円事件(2018年12月 幻冬舎文庫)「楽しい人生」
- 超短編! 大どんでん返し(2021年2月 小学館文庫)「人を憎んで罪を憎まず」
- 短編ホテル(2021年9月 集英社文庫)「聖夜に」
- 警官の道(2021年12月 KADOKAWA)「見えない刃」
脚注
関連項目
外部リンク
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1960年代 | |
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1970年代 |
- 第16回 大谷羊太郎『殺意の演奏』
- 第17回 受賞作なし
- 第18回 和久峻三『仮面法廷』
- 第19回 小峰元『アルキメデスは手を汚さない』
- 第20回 小林久三『暗黒告知』
- 第21回 日下圭介『蝶たちは今…』
- 第22回 伴野朗『五十万年の死角』
- 第23回 藤本泉『時をきざむ潮』 / 梶龍雄『透明な季節』
- 第24回 栗本薫『ぼくらの時代』
- 第25回 高柳芳夫『プラハからの道化たち』
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 |
- 第66回 佐野広実『わたしが消える』
- 第67回 伏尾美紀『北緯43度のコールドケース』 / 桃野雑派『老虎残夢』
- 第68回 荒木あかね『此の世の果ての殺人』
- 第69回 三上幸四郎『蒼天の鳥』
- 第70回 霜月流『遊廓島心中譚』 / 日野瑛太郎『フェイク・マッスル』
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