ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション
『ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション』 (Vampire: Darkstalkers Collection) はカプコンより発売された対戦型格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズのアーケード版5作品を1枚のDVD-ROMに収録したPlayStation 2専用ゲームソフト。日本で2005年5月19日に発売され、2006年12月14日に廉価版「カプコレ」として再発売された。なお、日本国外では発売されていない。略称は「ダクコレ」。 収録タイトルは以下の5作品。
概要『ヴァンパイア』シリーズは過去にも何度かPlayStationやセガサターンに移植されていたが、ハードの性能不足からどれも完璧な移植とは言いがたかった。しかし本作はPlayStation 2への移植ということで、アーケード版からほとんど完璧に近い移植を実現している。『ヴァンパイア』シリーズの魅力であると同時に移植に際しての障害となっていたキャラクターの膨大なアニメーションパターンは完全再現され、また収録作品のすべてに「アーケードモード」や対人戦用の「バーサスモード」、ダミーキャラクターを相手に練習が可能な「トレーニングモード」が備わっており、他にアートギャラリーやオプションなどゲーム部分以外の要素も充実している。収録作品もアーケードで稼動していたものは網羅され、「コレクション」の名に相応しいオムニバスソフトとなっている。 各作品の起動時にゲームのデータをPS2本体のRAM内に一括して読み込んでおくため、一旦起動すればゲーム中はロード時間に遮られることなく遊び続けることができる。それまでのアーケードゲームの移植においてディスクメディアを用いたものは1プレイ毎に常に長時間のロードを強いており、そのことがユーザーの間で大きな不満となっていたため、それが解消されたことは本作における利点のひとつに挙げられる。さらに、PS2専用ハードディスクドライブ(PlayStation BB Unit)へのインストールにも対応しており、それを利用すれば起動時のロード時間をも短縮することができる。 基本的にアーケード版の各作品をそのまま再現しているが、初代『ヴァンパイア』のフォボスとパイロン、『セイヴァー』の朧ビシャモンなど、アーケード版では使用不可能だったボスキャラクターが使用可能になり、一定の設定下でエンドレスで対戦をし続けることができるモード(設定をCPU対CPUにすれば対戦鑑賞モードになる)などの隠し要素も豊富に用意されている。チュートリアルも完備され、各作品の対戦中のポーズメニューからはいつでもキャラクターのコマンド表が閲覧でき、オプション内に収録されているサウンドテストではBGMやボイス、効果音が自由に再生できる。ただし、セガサターン版などにあったエンディング観賞モードや言語切り替え機能などは搭載されていない。 さらに、オリジナル要素として『セイヴァー』、『ハンター2』、『セイヴァー2』の3タイトルには後述のアレンジバージョンが用意されており、それぞれ全キャラクターが使用可能になるほか、本作のみの新キャラクター「ディー」も追加されている。 初期状態ではアーケード版にあった数多くのバグなどが修正された調整済みの設定となっている。しかし、後述するシークレットオプションを使うことでバグや調整前の設定を任意に再現させることができ、初代でいわゆる「カニパン」が使えるようになるなどのマニアックな変更も可能である。 2008年9月18日には『ハイパーストリートファイターII アニバーサリーエディション ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション バリューパック』として、本作と『ハイパーストII』のカップリング作品が発売。先着購入特典としてDVD「ストリートファイターII&ヴァンパイア アーケードエンディングギャラリー」が配布された。 主な追加要素アレンジバージョンアーケードでは実現しなかった、シリーズの全キャラクターが使用可能になる集大成的なバージョン。『セイヴァー』『ハンター2』『セイヴァー2』の3タイトルそれぞれに「シークレットゲーム」として用意されており、条件を満たすと選択可能になる。ただし、『ヴァンパイア クロニクル』のようなシリーズを超えた対戦はできない。アーケード版の3タイトルのキャラクター選択画面は、それぞれ作品によりキャラクターの配列がバラバラとなっていたが、アレンジバージョンではセガサターン版以降の家庭用移植版と同じく、全キャラクターが揃った選択画面に統一されている。本作オリジナルの隠しキャラクターの「ディー」はこの3つのアレンジバージョンにのみ登場する。(以降『セイヴァーアレンジ』『ハンター2アレンジ』『セイヴァー2アレンジ』の表記も併せて使用)
シークレットオプションR1を押しながらゲームオプションに入ることで選択可能になる、非常に細かい設定が可能な隠しオプション。例えば、初代『ヴァンパイア』でオルバスのしゃがみ強パンチがしゃがみガード不能になる、『ハンター』で特定のESコマンド投げを使うとゲージを全て消費する、特定の技がガード不能になる、などのバグの有無や、初代では本来は不可能な6ボタンチェーンコンボを可能にする、空中チェーンコンボを可能にする、コマンド入力の受付時間を長くする、隠しキャラクターを使用可能にするなど、各作品ごとに20~56項目にも渡る細かい設定が可能になっている。 なお、これらの項目は★と☆のようにオンオフが星印のみで表示され、その内容は一切表示されないため、実際にプレイヤーが検証してその効果を確かめる必要がある。また、表示されている日付を選ぶことで星印を一括して変更し、初期出荷バージョン、後期出荷バージョンなど、実際に稼動していたアーケード基板に準拠した設定にすることも可能。ただし全ての基板バージョンをフォローしているわけではなく、『ヴァンパイア』と『ハンター』と『セイヴァー』では2種類、『ハンター2』と『セイヴァー2』では1種類のみ、それぞれ代表的なバージョンが収録されている。さらに、『セイヴァー』のアレンジバージョンではセガサターン版に準拠した日付設定も用意され、合わせて3種類から選択できる。 このシステムは後に発売された『ストリートファイターZERO ファイターズ ジェネレーション』にも継承された。 アートギャラリー『ヴァンパイア』シリーズのイラストを閲覧することができる。各作品のメインイラストやキャラクター原画だけでなく、ボツ設定画や初期設定画も収録されている。初期状態では一部のイラストしか見ることができないが、各作品をそれぞれのキャラクターでクリアする毎に閲覧できるイラストが増えていく。ただし、収録されているすべてのイラストを閲覧できるようにするには膨大なプレイ回数をこなす必要がある。 関連項目
外部リンク
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