ワイルド・イン・ザ・ストリーツ
『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』(邦題・Wild In The Streets、原題・Slippery When Wet)は、アメリカのロックバンド、ボン・ジョヴィの3枚目のスタジオ・アルバム。1986年8月25日に日本フォノグラムから発売された。 解説前作『7800°ファーレンハイト』からおよそ1年4ヶ月ぶりとなるスタジオ・アルバム。プロデューサーにブルース・フェアバーン(Bruce Fairbairn)を迎えて制作された。また、楽曲制作にデズモンド・チャイルド(Desmond Child)が初参加した作品となった。 アルバム製作に当たり30曲ほどの曲を用意し、収録曲の選曲に関しては彼らの地元ニュージャージー州やニューヨーク州の10代の若者に曲を聴かせた反応を参考にしたという。 リリース後、ボン・ジョヴィ初となる全米ビルボードチャート1位を獲得。その後8週間チャート1位をキープした。また、シングルも「禁じられた愛」(You Give Love A Bad Name )と「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」(Livin' On A Prayer)が全米ビルボードシングルチャート1位となった。 アメリカだけでも1,200万枚をセールスし、トータルでは2,800万枚セールスしたとされており、ボン・ジョヴィは一躍世界にその名が知れ渡ることになった。 1998年11月18日には『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ・スペシャル・リミテッド・エディション 2CDセット』(Wild In The Streets Special Limited Edition 2CD Set)が発売された[5]。 2010年6月23日には、『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ+ライヴ・トラックス』(Wild In The Streets+Live Tracks)が発売された[6]。 アルバム・タイトル原題が『Slippery When Wet』と決まる前には、タイトル候補として『ウォンテッド・デッド・オア・アライヴ』(Wanted Dead Or Alive)があり、ディスクジャケットも作成されていた[7]。その他『ガンズ・アンド・ローゼズ』(Guns N' Roses)もタイトル候補であったが、既に同名のバンド(ガンズ・アンド・ローゼズ)が存在していることを知り、最終的に『Slippery When Wet』を採用したことを後にジョン・ボン・ジョヴィ(Jon Bon Jovi)がインタビューで述べている。 邦題にはアルバム収録曲である『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』が採用された。 アートワーク当初は、アルバム・タイトルが書かれている濡れたTシャツを着た女性の胸部のアートワークが使用される予定であったが、過激であるという意見やピンクで縁どられたジャケットをメンバーが気に入らなかったという理由もあり差し替えられた。代わりに水をかけられたゴミ袋にジョンが指でSlippery When Wetと書いたものが採用された。 日本盤はオリジナルのアートワークが使用されている。 収録曲
『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ・スペシャル・リミテッド・エディション 2CDセット』(Wild In The Streets Special Limited Edition 2CD Set)
『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ+ライヴ・トラックス』(Wild In The Streets+Live Tracks)
タイアップ禁じられた愛(You Give Love A Bad Name)
リヴィン・オン・ア・プレイヤー(Livin' On A Prayer)
ウォンテッド・デッド・オア・アライヴ(Wanted Dead Or Alive)
エピソード「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」(Livin' On A Prayer)に関して、当初は楽曲の出来をジョンが気に入っておらずアルバム収録を見送ろうとしたが、リッチー・サンボラ(Richie Sambora)はヒットすると感じており、再レコーディングしてアルバム収録することになったという。なお、再レコーディング前の同曲のデモ音源が、ボックス・セット『ザ・プレミア・コレクション 〜100,000,000 ボン・ジョヴィ・ファンズ・キャント・ビー・ロング』DISC4の隠しトラックとして収録されている。 脚注
外部リンク
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