リザ・テツナーリザ・テツナー(Lisa Tetzner、1894年11月10日、ザクセン州ツィッタウ - 1963年7月2日、ルガーノ[1])は、ドイツ生まれのスイスの児童文学作家であり、おとぎ話の作品で知られている。 11歳のときに病気により障害者となる[2]。24歳のときにオイゲン・ディートリヒの青少年運動(de:Jugendbewegung)に参加し、童話の口演活動を始める[2]。1924年にユダヤ系で共産主義者のクルト・ヘルトと結婚する。結婚後はクルトからの影響も受け、社会問題を扱った子供向けの作品も書くようになる[2]。1927年からはベルリンでラジオの児童番組のキャスターを担当する[2]。1933年にナチスから逃れるためスイスに亡命する[2]。 1937年からバーゼルの州立教師養成大学でスピーチトレーニングの講師として働く(1955年まで)[3]。1938年にドイツ国籍が剥奪され、1948年にスイス国籍を取得した[3]。 作品について彼女の著書『黒い兄弟』は1941年に出版された。スイス政府は、戦時中のドイツ政府を敵に回す可能性を恐れて彼女の作品を検閲した。その後、彼女の「社会主義おとぎ話」は東ドイツで人気を博した。 彼女の最も有名な作品の1つは、夫との共作として書かれた『67番地の子どもたち』シリーズである[4]。全9巻で、ベルリンのアパートメント67番地で暮らした2人の少年と1人の少女の1931年から1947年にかけての体験を物語っている[3]。 アメリカ合衆国では『Hans Sees The World』(de:Hans Urian oder Die Geschichte einer Weltreise)が人気だった。これは彼女のオリジナルのドイツ語からの翻訳で、1934年にコヴィチ=フリーデから出版された。 日本では『黒い兄弟』が1995年に『ロミオの青い空』のタイトルでテレビアニメ化され[5]、世界名作劇場シリーズの第21作目として放映された[6]。 日本語に翻訳された作品
脚注
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