山口 四郎(やまぐち しろう、1919年6月22日 - 2008年12月30日)は、ドイツ文学者、翻訳家。中央大学名誉教授。
略歴
東京生まれ。東京帝国大学独文科卒。第五高等学校教授、第四高等学校教授、戦後東京学芸大学助教授、中央大学文学部助教授、教授。1990年定年退任、名誉教授。ゲーテ、ヘッセなどの詩の韻律研究を専門としたが、ドイツ児童文学の多くの翻訳をおこなった。
著書
- 『ドイツ韻律論』(三修社) 1973
- 『ドイツ詩必携 詩法と評釈』(鳥影社・ロゴス企画部) 2001
- 『親の思い子知らず』(鳥影社・ロゴス企画部) 2003
翻訳
- 『ふたりのアフリカ探検家』(フランク(Hans Franck)、高橋健二共訳、東京創元社、世界少年少女文学全集 第2部8(ドイツ編2)) 1958
- 『キュリー夫人』(タウシンスキイ(Oskar Jan Tauschinski)、あかね書房、あかね文庫5) 1959
- 『チロルの夏休み』(テツナー(Lisa Tetzner)、あかね書房、あかね文庫12) 1960
- 『ノンニの冒険』(スウェンソン(Jon Stefan Svensson)、あかね書房、世界児童文学全集23) 1960
- 『愛のデュエット - シューマン夫妻書簡集』(H・W・ベール編、筑摩書房、世界ノンフィクション全集25) 1961
- 『マゼランの世界一周』(ツバイク(Stefan Zweig)、講談社、世界ジュニアノンフィクション全集13(探検編4)) 1962
- 『おちゃめなピッピ』(リンドグレーン、講談社、少年少女世界名作全集50) 1963
- 『愛の一家』(ザッパー、講談社、少年少女新世界文学全集15(ドイツ古典編2)) 1963
- 『野うさぎゼッペル / 赤いキツネ』(フレロング(Svend Fleuron)、あかね書房、少年少女世界動物文学全集5) 1964
- 『ふしぎなランプ』(マックス・フェーゲリ(Max Voegeli)、あかね書房、国際児童文学賞全集5) 1965
- 『ポガーの水車小屋』(アルトゥール・マクシミリアン・ミラー(Arthur Maximilian Miller)、講談社、世界少女名作全集15) 1965
- 『アルプスの少女』(ヨハンナ・スピリ、講談社、世界名作全集10) 1965
- のち講談社青い鳥文庫
- 『探検家としてのわが生涯』(スヴェン・ヘディン、白水社、ヘディン中央アジア探検紀行全集11) 1966
- 『バンベルガー世界童話の本』1 - 3(リヒアルト・バンベルガー、あかね書房) 1967
- 1)三びきの子ぶた
- 2)赤ずきん
- 3)ねこのおうさま
- 『カスペルルとアンネルル』(ブレンターノ、中央公論社、世界の文学54) 1967
- 『飛ぶ教室』(ケストナー、講談社、世界の名作図書館19) 1968
- のち講談社青い鳥文庫
- 『ジーノのあした』(ブルックナー(Karl Bruckner)、あかね書房) 1968
- のち福武文庫JOYシリーズ
- 『ヘッセ詩集』(ヘッセ、角川文庫) 1969
- 『そらからきたひつじ』(フレート・ロドリアン(Fred Rodrian)、あかね書房、世界の創作幼年童話3) 1970
- 『いとしのゼンタ ある友情の物語』(パウル・アイパー(Paul Eipper)、講談社) 1970
- 『ことりのともだち』(ウルズラ・ヴァレンチン(Ursula Valentin)、あかね書房、世界の創作幼年童話7) 1971
- 『のどか森の動物会議』(B・ロルンゼン(Boy Lornsen)、あかね書房、あかね世界の児童文学) 1975
- のち講談社青い鳥文庫
- 『少女レンカ』(J・プロハスカ(Jan Procházka)、あかね書房) 1976
- 『アパッチの酋長ヴィネトゥ』1 - 2(カール・マイ、エンデルレ書店、カール・マイ冒険物語13・14) 1978 - 1980
- のち『ヴィネトゥの冒険 - アパッチの若き勇者』上・下(筑摩書房) 2003
- 『ゲーテ全集 1』(ゲーテ、潮出版社) 1979
- 『ドイツ詩抄』(白凰社) 1983
- 『口誦ドイツ詩集』(鳥影社) 2000
- 『犬と暮らした季節 ゼンタからの最後の贈りもの』(パウル・アイパー、三修社) 2002
- 『口誦ゲーテ詩集』(中央大学出版部) 2004.7
- 『グリム童話』1 - 3(グリム兄弟、冨山房インターナショナル) 2004
- 『ネコのつけた日記』(ヨセフ・コラールシュ(Josef Kolár)、冨山房インターナショナル) 2004
脚注
参考文献
- 『愛の一家』訳者紹介
- 「山口四郎教授略年譜および著作目録」『ドイツ文化』1990 - 1903