モリのいる場所
『モリのいる場所』は、2018年5月19日公開の日本映画。監督は沖田修一。 30年もの間、ほとんど自宅を外出する事なく庭の生命を描き続け[2]、97歳で死去するまで生涯現役だった画家の熊谷守一を主人公に、晩年のある1日をフィクションで描いた作品[3]。 夫婦役を演じた主演の山﨑努と樹木希林は、同一の文学座に在籍し50年以上の付き合いになるが、本作が初共演であった[3]。 あらすじ昭和49年。94才の熊谷守一(通称モリ)は、東京都豊島区の古い平屋に住み、30年間も外出せずに暮らしていた。30坪足らずの庭の隅の池に行くのに、妻に「お気をつけて」と見送られるモリ。深い穴の底にある池は、モリが自分で掘ったものだった。小さな庭でも虫や植物を夢中で観察するために、池に辿り着かないモリ。 モリの妻・秀子は名家の出で人妻だったが、貧乏なモリに嫁ぐために離婚して来た人だった。今でこそ手書きの表札を掛ける度に盗まれ、テレビ番組も作られるモリだが、絵は夜しか描かず、生活は質素だった。悩みは、近くに建つマンションに庭の陽射しを遮られることで、熊谷家の周囲には、若い芸術家たちが書いた「建設反対」の看板が並んでいた。 日頃から来客が多く賑やかな熊谷家。揮毫を頼む客や取材のカメラマンなどの他に、近所の住人たちも用もないのに集まった。「外に出ない」とからかわれ、こっそり出てみたが、子供と出会っただけで逃げ帰るモリ。文化勲章の内示の電話も、即答で断った。 マンション建設が始まると、作業員たちと仲良くなり、池の穴を埋める代わりに宴会でもてなすモリ。陽当たりが穴の上だけになるので、草や虫の居場所を作る為だった。夢に宇宙人が現れて、「広い宇宙へ」と誘われても、この庭で十分と断るモリ。「母ちゃんが疲れることが一番困る」と呟いて、モリは「学校」と呼ぶアトリエに籠もるのだった。 キャストスタッフ
受賞歴
脚注
外部リンク
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