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この項目では、化合物について説明しています。麻雀の役については「断么九」をご覧ください。 |
p-メンタン
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IUPAC名 | p-メンタン(許容慣用名) 1-イソプロピル-4-メチルシクロヘキサン(系統名) |
分子式 | C10H20 |
分子量 | 140.25 |
CAS登録番号 | 99-82-1 |
形状 | 無色液体 |
密度と相 | 0.8086 g/cm3, 液体 (cis) 0.7941 g/cm3, 液体 (trans) |
融点 | −86 °C (trans) |
沸点 | 168.8 °C (99.2 kPa, cis) 168.1 °C (99.2 kPa, trans) |
出典 | 参考文献[1] |
メンタン (menthane) はテルペンの一種で、精油中など天然に存在する有機化合物である。無色の液体で、フェンネル様の芳香を持つ。p-メンタン骨格は多くのテルペン類の母体である。
構造
p-メンタンはシクロヘキサン環の1位と4位にメチル基とイソプロピル基が置換した構造を持ち、それらの向きが異なるシスとトランスの異性体が存在する。天然物も合成品もそれら二つの異性体の混合物である。また、置換基の位置が違う異性体として m-メンタン、o-メンタンがあるが、これらは天然にはみられず、利用価値にも乏しい。
合成
p-メンタンはグロブルスユーカリ (Eucalyptus globulus) の果実などの精油から得られる。工業的には、リモネン、テルピネオール、シメンなどを水素化することによって合成される[1]。
おもな誘導体
不飽和誘導体
アルコール誘導体
カルボニル化合物
- ペリルアルデヒド - p-メンタ-1,8-ジエン-7-アール。シソの芳香。
- メントン - p-メンタン-3-オン。香料、化粧品。
- プレゴン - p-メンタ-4(8)-エン-3-オン。
- カルボン - p-メンタ-1(6),8-ジエン-2-オン。香料。
その他
- シネオール - 1,8-エポキシ-p-メンタン。エポキシド。
- アスカリドール - 1,4-エピジオキシ-p-メンタ-2-エン。架橋ペルオキシド。
- カンナビジオール - 2-(p-メンタ-1,8-ジエン-3-イル)-5-ペンチルベンゼン-1,3-ジオール。カンナビノイドの一種。
参考文献
- ^ a b Eggersdorfer, M. (2003). "Terpenes" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Wiley: Weinheim, p. 658.
- ^ 鳥居鎮夫『アロマテラピーの科学 普及版』朝倉書店、2011年、80頁。ISBN 978-4-254-30109-0。