メトロセブンメトロセブンあるいは環七高速鉄道(かんななこうそくてつどう)は、東京都特別区の都心部から約10km圏の北東部地域を結ぶ環状鉄道計画。北区の赤羽駅と江戸川区の葛西臨海公園駅を結ぶ計画である。主に環七通り=都市計画道路環状7号(都道318号)の地下を利用する。当計画の名称はここからとられた。 当初の足立区・葛飾区・江戸川区の各地域を結ぶ構想から、現在では足立区西側に隣接する北区の赤羽駅まで延伸の上、同駅より西部地域を環状に結ぶエイトライナーと連絡し、特別区の外周部を相互に連絡する鉄道計画に発展した。 効果現在、JR山手線とJR武蔵野線の間には環状鉄道がないため、新たな環状鉄道を作ることで以下の効果が見込まれている。
PR活動も行われており、メトロセブン促進協議会が2018年に行った200名へのアンケートではメトロセブン構想の知名度は58%に上っており、「『メトロセブン』が完成したら、利用したいですか?」という質問においては「利用したい」が78%となっている[1]。 設置駅(想定)促進協議会が挙げている設置駅は以下の通り。当然これは暫定的な方針であり、今後の計画の進展によっては変更されることも大いにありうる。(強調表記は結節駅。それ以外は中間駅)
課題環状七号線沿いは非常に大きな需要(後述)があるものの、ビルなどが建ち並んでおり、用地買収などの問題から地下路線にせざるを得ない。地下路線となれば、総工費は1.5兆円を超え、もし銀行などから返済期間30年の借入金で建設したとしても、年間の利益は返済額を約430億円下回り債務超過に陥る。 莫大な総工費を減らすため、車両をリニア地下鉄としトンネルを小さくするのが無難だが、1kmあたりの利用者数は都営地下鉄大江戸線の2倍の利用が予測されており、東京都交通局12-000形電車のように車両を小型化することが難しい。また、他社路線への乗り入れを考える面でも、リニア地下鉄は避けなければならない。 新路線導入空間となる環状七号線は交差する道路や鉄道と立体交差が多く、それら既存の構造物との空間上の調整を図ると同時に、地下構造物の埋設状況や軟弱地盤の調査などを行う必要がある。 また、大きな需要があるとされているが、その試算根拠が極めて薄いものである。シャトルセブンレベルでの輸送で十分であることから考えても「1kmあたりの利用者数は都営地下鉄大江戸線の2倍の利用を予測」というのは明らかな過大予測であり、より正確な試算を求める声もある[誰によって?]。 シャトルセブン路線が計画されている江戸川区は、JR総武線や東京メトロ東西線・都営地下鉄新宿線など、東西方向の鉄道網が発達しているものの、南北方向の鉄道は運行していない。そのため、南北交通の充実という点で当路線計画に対する期待が高い。 江戸川区では、南北交通の充実という課題を解決するため、2007年からバス路線「シャトルセブン」の試験運行を開始した。京成バス江戸川営業所が車両の運行を行い、経由地は当路線計画とほぼ同じで、亀有駅・小岩駅 - 一之江駅 - 葛西駅 - 葛西臨海公園駅 - 東京ディズニーリゾートとなっている。2009年から正式路線として運行を行っている。 その需要の高さから幾度も増便されており、2020年1月現在もこれ以上の増便が望まれているものの、小岩駅、及び亀有駅のバス停留所でのバスの発着が飽和状態になっており、これ以上の増便は難しい状況となっている[2]。 →詳細は「京成バス江戸川営業所 § 環七シャトル」を参照
脚注
関連項目外部リンク
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