マエダモールド
株式会社マエダモールドは、愛知県常滑市に本拠を置く、石膏型・エピテーゼなどを製作する企業[2][6][7]。常滑焼の生産技術である石膏型の製造技術を応用することで、高品質な人工乳房を低コストで生産する[5][8]。2018年には、中小企業庁「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選出される[5]。 概要1954年、陶器などを量産するために使われる石膏型を専門的に作る会社として、日本六古窯のひとつ、常滑焼の産地・常滑市で創業。徐々に建材用のタイルや衛生陶器の型なども手掛けるようになり、工業セラミックスなどのセラミック製品用途の石膏型の製作を行うほか、欠損した文化財の修復にも携わる。高圧での鋳込時に型の隙間からの原料漏出防止技術として、石膏型の硬化時膨張を考慮した製作技術を持つほか、1/10以下のレベルでの後仕上げなども可能。特殊な素材で配管し、従来よりも通気性を向上させたエアー型などの特殊技術も持つ。1985年に法人化。大手企業との取引も増える[6][9][10]。 2011年、人工ボディ事業部を設立。病気や怪我で体の一部を失った人のためのエピテーゼを製作する事業を開始。第1号は、乳がんのために乳房を失った女性のための人工乳房であった。曲面の多い常滑焼に用いる石膏型技術に、3Dスキャナーや工作機械などの先端技術を融合させることで、職人の手作業による伝統的な手法に、新たな加工方法を取り入れ、正確な形状の再現性と肌面の滑らかさを実現した人工乳房の開発に成功。さらに既製品化を図ることで、低廉なコストを実現。競合他社との差別化を図った[11][2][12][13][5]。 3代目前田茂臣は、信州大学で学んだ機械工学の知識を活かし、工場に3Dスキャナーを導入したり、設計図もなかった工場に設計図を導入するなど、社内事業の効率化・高精度化を推進[12][9][14]。 ドキュメンタリー番組マエダモールドのエピテーゼは名古屋テレビ放送でドキュメンタリーが制作され、番組は2019年のABU(アジア太平洋放送連合)賞審査員特別賞など数々の国際的な賞を受賞した[15][16]。その後、番組に出演した森亜美が『Re:start 〜全身の60%に火傷を負った私〜』を出版。マエダモールドの前田一美との出会いから、火傷で耳が溶けてしまい、マスクが付けられないことの相談、3Dスキャンで型を取り、人工耳を作成し、マスクが装着できるようになるまでのこと、番組に出演したのは、火傷の恐ろしさを伝えたかったこと、身体の一部を失った時の選択肢としてエピテーゼがあるということ、病気やけがで苦しんでいる人たちに勇気と希望を与えたい思いがあったことなどを語っている[17]。 沿革
事業内容型製作石膏型の製作
人工ボディ製作(エピテーゼ)その他以上[21] その他出典[2] メディア出演テレビ
出典[22] 参考サイト
所属団体常滑商工会議所[25] 所在地
脚注
関連項目外部リンク
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