ポール・ウォルター・ハウザー(Paul Walter Hauser, 1986年10月15日 - )は、アメリカ合衆国の俳優、コメディアン、プロレスラー[2]。また「Signet Ringer」名義でラッパーとしても活動している。
略歴
ミシガン州グランドラピッズ生まれのサギノー育ち、地元のヴァレー・ルーザラン高校(英語版)に通い、多くの舞台に立つと、役者を目指してロサンゼルスに移る[3]。
その一方で、10代の頃からスタンダップコメディアンとして舞台に立っている[4]。
2010年以降、プロの俳優として多くのテレビドラマに出演するが、名を上げたのは2017年の映画『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で演じた実在の人物ショーン・エッカート役で、約300パウンド(約136kg)あったエッカートを演じるにあたり、260パウンド(約118kg)の体重を290パウンド(約132kg)まで増量した[5]。
2017年の『アイ,トーニャ』と2018年の『ブラック・クランズマン』という評価の高い作品に印象的な脇役で出演して役者としての評価と知名度を上げると、2019年6月にはクリント・イーストウッド監督の映画『The Ballad of Richard Jewell』の主演に起用されたことが明らかになった[6]。この映画は、1996年のアトランタオリンピックで爆弾を発見して多くの人々を救った英雄でありながら容疑者にされてしまった実在の警備員リチャード・ジュエルを描いた作品で、ハウザーはジュエルを演じる。同作は『リチャード・ジュエル』のタイトルで2019年12月13日に全米公開されることになった[7]。同作の演技で第91回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞のブレイクスルー演技賞を受賞している[8]。
俳優だけでなく、脚本家や映画監督としても活動している[9]。
2022年7月には「Signet Ringer」名義でシングル「Murder for Higher」をリリース、ラッパーとしてデビューした[10]。
2022年7月からApple TV+で配信されたテレビミニシリーズ『ブラック・バード』で実在の連続殺人犯ラリー・ホール(英語版)を演じ、第80回ゴールデングローブ賞(英語版)ではテレビドラマ部門助演男優賞(リミテッドシリーズ・テレビ映画部門)(英語版)を、第75回プライムタイム・エミー賞では助演男優賞(リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/テレビ映画部門)を受賞した[1]。
2024年からはプロレスラーとしても活動している[2]。
私生活
2020年7月にエイミー・ボーランドと結婚し[11]、2021年4月に第1子となる息子ハリスが誕生している[12]。
2022年10月には妻の第2子の妊娠[13]と、息子ハリスが映画『Bandit』に子役で出演していることを公表している[14]。
主な出演作品
映画
テレビドラマ
日本語吹替
日本語吹替版は小林達也、臼木健士朗、原田晃などが演じていたが『リチャード・ジュエル』以降はかぬか光明が演じることが多い。
出典
- ^ a b c 中谷直登 (2023年1月11日). “2023年(第80回)ゴールデングローブ賞 受賞結果&ノミネート一覧 ─ 『フェイブルマンズ』スピルバーグが作品賞・監督賞でW受賞 ほか”. The River. https://theriver.jp/2023-golden-globes-info/ 2023年1月11日閲覧。
- ^ a b Dasappan, Jayakrishna (2024年3月14日). “Paul Walter Hauser Opens Up About Why He Wants To Wrestle” (英語). Wrestlezone. https://www.wrestlezone.com/news/1453373-paul-walter-hauser-opens-up-about-why-he-wants-to-wrestle 2024年3月18日閲覧。
- ^ Simpson-Mersha, Isis (2018年1月17日). “Saginaw man starring in 'I, Tonya' 'took every opportunity until it happened'” (英語). mlive.com. https://www.mlive.com/news/saginaw/2018/01/saginaw_man_starring_in_i_tony.html 2019年6月12日閲覧。
- ^ “Paul Walter Hauser Biography” (英語). Famous People. 2021年6月8日閲覧。
- ^ Alexander, Bryan (2018年3月7日). “'I, Tonya' love is overdue for Paul Walter Hauser as grandiose bodyguard Shawn Eckardt” (英語). USA Today. https://www.usatoday.com/story/life/movies/2018/03/07/paul-walter-hauser-great-tonya/397549002/ 2019年6月12日閲覧。
- ^ Kit, Borys (2019年6月12日). “Clint Eastwood Casts 'BlacKkKlansman' Actor as Lead in Richard Jewell Movie (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter. https://www.hollywoodreporter.com/news/clint-eastwood-casts-paul-walter-hauser-as-richard-jewell-1212818 2019年6月13日閲覧。
- ^ 稲垣 貴俊 (2019年9月29日). “クリント・イーストウッド新作映画、2019年12月に米国で急遽公開決定 ─ 撮影開始からわずか6ヶ月、賞レースに電撃乱入”. The River. https://theriver.jp/richard-jewell-us-date/ 2019年9月29日閲覧。
- ^ Lewis, Hilary (2019年12月3日). “'The Irishman' Named Best Film by National Board of Review” (英語). The Hollywood Reporter. https://www.hollywoodreporter.com/news/irishman-tops-national-board-review-2019-honorees-full-list-1259206 2019年12月5日閲覧。
- ^ “Kiss Me When I'm Down” (英語). FilmFreeway. 2019年6月12日閲覧。
- ^ Irvin, Jack (2022年7月8日). “Paul Walter Hauser on How God Led Him to Create New EP 'Murder for Higher' as Alter Ego Signet Ringer” (英語). People. https://people.com/music/paul-walter-hauser-on-how-god-led-him-to-create-murder-for-higher-as-signet-ringer/ 2022年10月12日閲覧。
- ^ Boland Hauser, Amy [@amybolandhauser] (2020年8月24日). "Happy ONE MONTH wedding anniversary" (英語). X(旧Twitter)より2021年6月8日閲覧。
- ^ Boland Hauser, Amy [@amybolandhauser] (2021年4月23日). "\\ Harris Boland Hauser //" (英語). X(旧Twitter)より2021年6月8日閲覧。
- ^ Hauser, Paul Walter [@paulwhausergram] (2022年10月4日). "The past few years have been absolutely insane" (英語). Instagramより2022年10月12日閲覧。
- ^ Hauser, Paul Walter [@paulwhausergram] (2022年10月5日). "I can't believe my kid was in a movie at 5 weeks old" (英語). Instagramより2022年10月12日閲覧。
外部リンク