プシコース
D-プシコース (D-psicose, Psi, D-allulose, D-ribo-2-hexulose) は、六炭糖およびケトースに分類される単糖の一種。D-フルクトースの3位のエピマーである。名称はプシコースの初期の名称であるpseudo-fructoseの略記法であるΨ-fructoseから来ている[2]。アルロース (allulose) とも呼ばれる[3]。 当量のスクロース(ショ糖)のわずか0.3%のカロリーしかエネルギーとして利用されないという特徴がある[4]。 生成D-タガトース3-エピメラーゼ (DTE) によりD-フルクトースから大量に合成され、様々な希少糖生産の出発物質となっている[5][6]。また、食品加工の工程中でサトウキビ搾汁およびスクロース並びにフルクトースから加熱反応で生成される経路が存在している[7]。 水溶液中では異性化を起こし、環状構造との混合物となる(変旋光)。平衡状態に達したときに最も存在比が高いのは、α-フラノース体である。
機能など植物この物質を含むことが知られている植物はズイナ属のみである[8]。また、多くの植物の生育を阻害することが知られている[9]。 動物インスリン分泌作用[10]、動脈硬化を防止する作用[11]などが知られている。 砂糖の7割程度の甘味があるが、ほぼエネルギー源とならない。ラットによる動物実験で「食後の血糖値上昇を緩やかにする」[12]、「内臓脂肪の蓄積を抑える」[13]、「動脈硬化になりにくい」[14]といった研究結果が報告されている。しかし、加熱調理によりプシコースが減少することから食後の血糖値上昇抑制作用は影響を受け、非加熱状態と比較して効果が減少することが報告されている。かりんとうなどの高温での調理が行われるものでは、効果がより大きく減少する[15]。 高用量では、線虫C.elegansの成長を阻害する作用も確認されている[16]。 脚注
関連項目外部リンク
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