フロックス (スタートレック)フロックス(Phlox)は『スタートレック:エンタープライズ』に登場する架空の異星人。デノビュラ人男性で、エンタープライズ(NX-01)の主任医療士官(医療部長)。ジョン・ビリングズリー(JOHN BILLINGSLEY)が演じ、日本語版の吹き替えは茶風林が担当した。 当初はうまくいっていなかった息子との関係の気晴らしと、趣味の人間観察を理由に乗り込んだだけだったが、次第に船やクルーに愛着を持ち、結局最後まで任務に同行することとなる。 経歴
プロフィールキャラクター性格は極めて温厚で優しく、ユーモア感覚と愉快な気質があり、人に好かれ信頼される医師である。本来は争いを好まず臆病なところがあるが、倫理に合わないことは勇気を持って対応する。人間観察の為にまれに奇妙な行動も取るが、医師や親として倫理観が高い人格者である。 宗教にも詳しく多数の宗教を、地球では「ヒンドゥー教」「チベット仏教」「キリスト教」等を学んでいる。「チベット仏教」ではチベットで2週間滞在、ラマ教の高僧から教典の教えを受け、サンピエトロ大聖堂ではミサを経験している。その他、バルカン領事館ではタル・シャナールの見学を許されている。アゴソリではの大フレアを巡礼する異星人と共に行動した。 地球の中華料理が好きで、地球人の事を「かき玉スープのタマゴみたいだ」と評した。特にマダム・チャン(Madame Chang's)の店の「かき玉スープ」が好きである(第79話"Home"「ヒーローたちの帰還」)。 医療室では持ち込んだたくさんの治療用の動物が飼われており、治療にこれらの動物を多用する。治療効果は先進医療に引けを取らないものの、彼の趣味によるところが大きい。それぞれに餌をやることが彼の日課となっている。 デノビュラ人とフロックスデノビュラ人は時間の浪費だと考え食事中は話をしないが、フロックスは地球の習慣に合わせて対応している(第15話"Shadows of P'Jem"「恩讐を越えて」)。 デノビュラ人は基本的に毎日の睡眠は不要で、1年周期で約6日間の冬眠をするが(第13話"Dear Doctor"「遥かなる友へ」)、冬眠中に起こすと錯乱状態になる。「楽園での出来事」において、トラヴィス・メイウェザーが怪我をしたので無理やり起こすと、酷い錯乱状態になっていた。第25話"Two Days and Two Nights"「楽園での出来事」では睡眠薬を使い、48時間の冬眠を行っている。 デノビュラ人男性の多くは、親密ではない相手に触られる事を不快に感じるが、フロックスは文化的習慣を克服するように努力している。そこがバルカン人とデノビュラ人の違いである。デノビュラ人のフロックスと、バルカン人のトゥポルとの違いが理解できる会話がある。「ドクターもタイムトラベルを信じるんですか?」「好きなんです、意外性が。私は意外性を受け入れます」「私は論理を信じます」(第42話"Future Tense"「沈黙の漂流船」)。 地球の酒場で、マルコム・リードとメイウェザーと共に、楽しく酒を飲んでいたが、心無い地球人の男性に絡まれて困惑、驚きと恐怖から顔を大きくしてしまう。これはデノビュラ人独特の能力だが、防御する為の本能である。孤独が嫌いなフロックスだが、地球人と無意味な争いを嫌い、エンタープライズの医療室に戻ってしまう。この時のフロックスの性格が、ホシ・サトウとの会話で理解できる。 ホシ「もう地球へは行かない気? バーでケンカ売られたくらいで…」 フロックス「私がいることで誰かが、怪我することになったら」 ホシ「それじゃ偏見は無くならないわ? 積極的に地球へ行って、平和を好む異星人もいるってことを皆にわからせなきゃ」 フロックス「誰も彼らを責められやしない。地球が襲われたのは事実だ。傷は簡単には癒せんよ。それに私にはウン、君らがいる」 自分の事よりも、他人の痛みが理解できる人物でもある(第79話"Home"「ヒーローたちの帰還」)。 クリンゴン人に拉致された事があるが、ウィルスに感染したクリンゴン人の命を守る為に、獰猛なクリンゴン帝国艦隊のクレル提督と渡りあっている。争いが嫌いだが、患者の為なら命も掛ける勇敢な医者でもある(第92話"Divergence"「優生クリンゴン」)。 チャールズ・タッカー三世とトゥポルの子供である、エリザベスを助ける事が出来なかった事がある。 フロックス「自分が悔しい」 アーチャー「わかってる」 フロックス「船長に誘われてこの船に来たときには、気晴らしのつもりだった。…家族のゴタゴタと距離をおくためです。デノビュラ人家族は複雑ですから。…なのにまた家族ができるとは。……我が子のように胸が痛む。」 フロックスは涙を流した。医者として、人としての倫理観がうかがえる(第97話"Terra Prime"「テラ・プライム(後編)」)。 家族や家の概念が無く、夫婦間の浮気等の概念も無い。多夫多妻制の社会であるため妻が3人、それぞれの妻にフロックス以外の夫が2人いる。第二の妻はフィーゼル。子供は5人、一番若い息子はメタス。 活躍エピソード
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