『フラッシュダンス』(Flashdance The Musical ) は1983年の映画『フラッシュダンス』の舞台化ミュージカル。2008年7月、イングランドのプリマスにあるロイヤル劇場でワールド・プレミアが上演され[1]、続いて2009年5月までイングランド・ツアー公演、2011年1月までロンドンのウエスト・エンドにあるシャフテスバリー劇場で16週間公演が行なわれた[2]。2013年、ブロードウェイ公演に続く全米ツアー公演が行なわれた[3][4]。
構想
アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグで昼は溶接工、夜は「フラッシュダンサー」で、高名なシップリー・ダンス・アカデミーに入学することを夢見る18歳のアレックスを中心に物語は展開する。
トム・ヘドリー、ジョー・エスターハス脚本、トム・ヘドリー原案によるパラマウント映画の『フラッシュダンス』をベースにしており、イギリス公演によると「間違いなく個性的な、夢を追い求め何事にも打ち勝つ愛のミュージカルである」。映画からのヒット曲『Maniac 』、『Manhunt 』、『Gloria 』、アカデミー歌曲賞およびゴールデングローブ賞 主題歌賞を受賞した『フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング』が使用されている。
2010年、ロンドン公演
イギリス版ミュージカルはデイヴィッド・イアンのプロデュース、ニコライ・フォスター演出、アーリーン・フィリップス振付、トム・ヘドリーおよびロバート・カリー脚本、ロビー・ロス作曲、ロビー・ロスおよびロバート・カリー作詞により製作された[5]。
2008年、ロンドン公演のキャストはアレックス・オウエンズ役にヴィクトリア・ハミルトン=バリット、ニック・ハーレイ役にノエル・サリヴァン、ハンナ・オウエンズ役にバーニー・ノーラン、ジミー・カミンスキー役にブルーノ・ラングリー。この公演では映画から5曲、オリジナル16曲の計21曲が使用された。この公演のサウンドトラックの発売予定はない。
2010年9月24日金曜日、プレヴュウ公演が始まる予定であったが、技術的問題により翌日からに延期された。2011年1月15日、予定より早く閉幕。
以降の公演
ブロードウェイ公演と全米ツアー公演が行なわれる。2011年12月、「2012年秋」にロンドン版がブロードウェイで上演されると発表された[6]が、2012年3月、公式サイトでは再演のロゴと「あなたの街にやってくる」というタグのあるたった1ページが表示され、当時2013年1月1日から6日にこの物語の舞台であるピッツバーグのハインツ・ホールで上演されることのみが確約されていた[7]。その後、全米ツアーの後の2013年8月にブロードウェイ公演が上演されることが発表された[8]。
2013年秋、オランダ製作のミュージカル『フラッシュダンス』がジム・バッカム主演でオランダ・ツアーが行なわれる。
出演者
役名
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2008年オリジナル・ツアー
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オリジナル・ウエスト・エンド公演
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アレックス・オウエンズ |
ヴィクトリア・ハミルトン=バリット |
ヴィクトリア・ハミルトン=バリット
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ニック・ハーレイ |
ノエル・サリヴァン |
マット・ウィリス
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ハンナ・オウエンズ |
バーニー・ノーラン |
サラ・イングラム
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ジミー・カミンスキー |
ブルーノ・ラングレイ |
サム・マッケイ
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グロリア |
ルーシー・スティーヴンス |
シャーロット・ハーウッド
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ジャスミン |
ハレニア・スコット |
トゥイニー・リー・ムーア
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キーシャ |
キャリル・トーマス |
ハンナ・レヴァン
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エイブ |
マイケル・コンウェイ |
ブレンダン・カル
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ハリー |
キャヴィン・スポークス |
ラッセル・ディクソン
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ジョー |
キャヴィン・スポークス |
ラッセル・ディクソン
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ドクター・クール |
サイモン・ハーヴェイ |
リッキー・ロジャス
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サミー |
サイモン・ハーヴェイ |
アンドリュー・スピレット
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CC |
マイケル・コンウェイ |
ロビー・ホワイト
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映画と舞台の相違
- 映画版のジェニーとティナ・テックは舞台版では同一にされグロリアという役になっている。
- ストリップ・バーであったザンジバーはストリップではなくポール・ダンスのみになっている。
- リッチー・ブラジックの役はカットされ、ジミー・カミンスキーが登場するが、共通点は少ない。
- アレックスはニックが騙したとしてケンカになるシーンは舞台版には出てこない。
- アレックスの有名な椅子のシーンを除き「フラッシュダンサーズ」のソロは全てカットされているが、このシーンは第1幕最後の場面転換に移動されている。
- 映画での使用曲が舞台版にもいくつか使用されているが、使用場面が違う。例えば『Manhunt 』はソロのダンスのシーンではなく、ニックとアレックスにより歌われる。『Gloria 』は映画ではジェニーのアイス・スケートのソロのシーンで流れるが、グロリアのストリップ・クラブでのシーンで使用される。『ホワット・ア・フィーリング』は映画同様アレックスのオーディションのシーンで使用される。
- 映画ではニックがアレックスにオーディションを受けるよう説得するが、ミュージカルではアレックスの友人たちが説得し、オーディションに同行する。
楽曲
- 第1幕
- Working Man's Orchestra - カンパニー
- Steeltown Sky - アレックス、カンパニー
- Up In Smoke - ハンナ、アレックス.
- In Touch With The Beat - キーシャ, ジャスミン, グロリア、アレックス
- High Art - アレックス、カンパニー
- Maniac - キーシャ, ジャスミン、グロリア
- The Long Way Home - グロリア
- Totally Different People- アレックス, サミー, エイブ, ジョー、ハンナ
- Manhunt - キーシャ, ジャスミン、グロリア
- Don't Stop - ニック、アレックス
- Don't Stop (リプライズ) - アレックス
- My Next Step - アレックス, ジミー, ジャスミン, キーシャ、カンパニー
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- 第2幕
- Working Man's Orchestra - カンパニー
- New Economy - ドクター・クール, CC, ジミー, ニック、ウィリアム・ハーレイ
- You Can't Keep Me Down - ジミー、カンパニー
- You're Not Done - ハンナ、アレックス
- I Love Rock and Roll - ラジオ
- Gloria - キーシャ、ジャスミン
- Don't Stop (リプライズ) - アレックス
- In Touch With The Beat (リプライズ) - キーシャ
- What A Feeling - キーシャ, ジャスミン、グロリア
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脚注
- ^ http://www.playbill.com/news/article/115024-Flashdance-Musical-to-Make-World-Premiere-in-UK-in-July
- ^ http://www.londontheatredirect.com/news/367/CLOSING--Flashdance-The-Musical-at-The-Shaftesbury-Theatre.aspx
- ^ http://www.pittsburghlive.com/x/pittsburghtrib/ae/s_777663.html
- ^ http://pittsburgh.broadway.com/buzz/159505/what-a-feeling-flashdance-national-tour-will-launch-in-pittsburg
h/
- ^ “Flashdance”, Playbill, http://www.playbill.com/news/article/115024.html
- ^ FLASHDANCE THE MUSICAL Coming to Broadway in Fall 2012, http://www.timesonline.com/entertainment/local_entertainment/flashdance-and-war-horse-lead-broadway-parade-to-pittsburgh/article_331101ad-1a32-5bd1-b3d4-cc4a3406256b.html
- ^ 'Flashdance' and 'War Horse' lead Broadway parade to Pittsburgh, http://www.timesonline.com/entertainment/local_entertainment/flashdance-and-war-horse-lead-broadway-parade-to-pittsburgh/article_331101ad-1a32-5bd1-b3d4-cc4a3406256b.html
- ^ Flashdance ― The Musical Will Arrive on Broadway in August 2013, http://www.playbill.com/news/article/169683-Flashdance-The-Musical-Will-Arrive-on-Broadway-in-August-2013
外部リンク