フェラーリ・225S
フェラーリ・225S(Ferrari 225 S)はフェラーリによって製造されたスポーツカー・レーシングカーである。 概要225Sは212エクスポルトの後継モデルとして開発された。シャーシは212エクスポルトと共通のものを使用し、V型12気筒エンジンはボア(内径)が大きくなったため、排気量が2715.46ccと若干拡大された。 合計で21台が製造され、その全てが右ハンドル仕様であった。0170ETや0190ETなど、212エクスポルトから改造された個体や、s/n 0152ELのように166MMがベースの個体も存在する。225Sはスパイダーが14台、ベルリネッタが6台製造され、どちらもヴィニャーレのジョヴァンニ・ミケロッティによってデザインされた。また、アントニオ・スタニョーリの依頼で製造されたs/n 0176EDは、他の225Sとは異なるボディワークを持ち、小型のヘッドライトやトランク、リアにスペアタイヤを備えている。エウジェニオ・カステロッティがレースに出場したツーリング・バルケッタのs/n 0166EDなどのモデルもある。 2004年のRMサザビーズのオークションで1952年製の225Sのスパイダーモデルが995,500米ドル(約1億4870万円)で落札された。2010年には同じくRMオークションでベルリネッタのs/n 0171ETが644,000ユーロ(約1億190万円)、2011年のGooding & Companyのオークションで”トゥボスコッカ”ベルリネッタ s/n 0168EDが88万米ドル(約1億3150万円)、2012年のオークションで”トゥボスコッカ”スパイダーが250万ユーロ(約3億9540万円)、2013年のRMオークションで”トゥボスコッカ”ベルリネッタ s/n 0168EDが再び120万米ドル(約1億7900万円)で落札された。 仕様エンジン225Sに搭載されたコロンボV12エンジンは、212のものをベースに2mmボアアップされ、ボア×ストロークは70.0mm×58.8mm(2.8×2.3インチ)となった。総排気量は2,715.46ccを誇る。また、再設計されたインテークマニホールドによって最高出力が165PSから210PS(154kW; 207hp)/7,200rpmへと向上した。圧縮比は8:5:1である。 サスペンションとトランスミッションサスペンションはダブルウィッシュボーンで、フロントが横置きリーフスプリング、油圧式ショックアブソーバによる独立サスペンション。リアがツイン半楕円サスペンション、油圧式ショックアブソーバを備えたライブアクスル。全輪に油圧ドラムブレーキを備えており、トランスミッションは5速ノンシンクロマニュアル。 シャーシ225Sは2種類のシャーシがあり、ひとつは断面が楕円の鋼管で作られた管状スペースフレームで、もうひとつは「トゥボスコッカ」と呼ばれる管状のセミモノコックである。いずれも225S以前から採用されていたもので、ホイールベースは2,250mm(88.6インチ)。トゥボスコッカはジルベルト・コロンボのシャーシ専門会社で設計・製造され、イタリア語で管を意味する「Tubo」、車体を意味する「Scocca」に由来する。このシャーシは212インターベルリネッタ s/n 0141ETに採用され、その後212エクスポートおよび225Sのシリーズに採用された。合計で8台(スパイダーが6台、ベルリネッタが2台)の225Sがトゥボスコッカのシャーシを採用した。 出典
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