フィオラノサーキット
ピスタ・ディ・フィオラノ(伊: Pista di Fiorano, 英: Fiorano Circuit)は、イタリアエミリア=ロマーニャ州モデナ県フィオラーノ・モデネーゼにあるフェラーリのテストコース。 概要1969年、フィアットがフェラーリの市販車部門を傘下に吸収。イタリア最大の自動車メーカーの資本注入により、フェラーリはマラネッロの本社工場の西側にある果樹園を買収後に造成し、1972年にフィオラノサーキットを完成させた。 行政区画上では東側の本社工場はマラネッロ、西側のフィオラノサーキットはフィオラーノ・モデネーゼに属する[2]。サーキット正門前の通りは「ジル・ヴィルヌーヴ通り (Via Gilles Villeneuve) 」と命名されており、通りの角にはヴィルヌーヴの銅像がある。 現在はフェラーリのF1マシンとGTカー、XXモデルと市販車のテストに使用される。さらにオーナー向けのドライビングコースも開催されている。 コース各所には効率的なデータ収集を行えるよう、計測機やテレビモニターを配備している。また、ウェットコンディションを再現できるよう、コース全体に水を撒き、余分な水分を吸収するシステムも導入している[1]。シェルが開発したアスファルト路面によりグリップ力が高まり、水はけが良くなった[1]。また、サーキットには80席のスタンドが用意されているほか、各種設備の揃ったガレージ・スペースも確保されており、悪天候の際にもスムーズに作業が進められるようになっている[1]。 コース中心部にある建物には創業者エンツォ・フェラーリの執務室があり、「エンツォの家」と呼ばれる。エンツォ没後もオフィスは保存されているが、オーナー向けの宿泊施設として利用されている。さらに後年には隣接してドライバーの更衣所やトレーニングルーム、セミナールームなどからなる建物も設けられた。 サーキットの隣接地には、本社から分離したレース部門(スクーデリア・フェラーリ)のファクトリーがあり、F1マシンのシェイクダウンがそのまま行えるようになっている。2002年には物流部門を増設し、F1マシンの輸送の準備やトランスポーターの管理を行っている[1]。 コースレイアウトF1が開催されるさまざまなコースを再現できるようデザインされており、サーキットとしては珍しい立体交差になっている。コース幅は8.4メートル[3]。コーナーの種類は多様で、370Rから13.71Rまである[3]。コーナー名は特に決められていない。F1マシンにおけるアベレージスピードは160km/h以上、トップスピードは290 km/h[3]。タイヤ開発用の特別なコースも設置している。 当初のサーキットの全長は2,948.50m[1]。1992年にはストレートにシケインが増設され、シケインを使用する場合は3,021メートルとなった[3]。1996年にはコースの一部が変更され、シケインなしで2,976.41m[1]、シケインありで2,997mとなった。 ラップレコード一覧
フィオラノサーキットが登場するゲーム
脚注
関連項目
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