ファイナル・デスティネーション
『ファイナル・デスティネーション』(Final Destination)は、2000年にアメリカで公開されたホラー・サスペンス映画。 凄惨な飛行機事故を予知して回避した若者たちが逃れられない死の運命に次々とさらされる恐怖を描く。 本作は『X-ファイル』や『ミレニアム』の脚本家として知られるジェームズ・ウォンの劇場映画監督デビュー作品である[2]。元々、ジェフリー・レディックが『X-ファイル』のエピソードとして考案したものを、グレン・モーガンとジェームズ・ウォンが劇場映画向けの脚本に仕上げた[3]。 襲いかかる敵が、これまでのホラー映画の定番であった連続殺人鬼ではなく、「死の運命」という目に見えない力である斬新な設定が話題を呼び、スマッシュヒットを記録、以後続編全5作品が作られる人気シリーズへと成長し、小説化もされている。ちなみに続編の冒頭で事故が起こる舞台は2作目が高速道路、3作目が遊園地のローラーコースター、4作目がサーキット、5作目が吊り橋となっている。 概要
ストーリーパリへ10日間の修学旅行に向かう高校生のアレックス・ブラウニングは、飛行機が大爆発する夢を見て騒ぎを起こし、離陸前に飛行機を降ろされてしまう。巻き添えをくった友人や教師らを残して離陸した飛行機はアレックスの夢のとおり空中で爆発、このことがわかっていたことでアレックスはFBIから「飛行機事故を仕掛けた首謀者」と疑われ、周囲からも気味悪がられ孤立してしまう。 運良く生き残ったかに思われた7人だったが、アレックスは再び死の予感を感じ親友のトッド・ワグナーの家に向かう。しかしトッドは浴室で足を滑らせ、洗剤がこぼれていたバスタブの中に転げ落ち、その拍子に首に巻きついた洗濯ロープによって縊死していた[5]。翌日、アレックスは自分と同じように胸騒ぎを感じていたクレア・リバースと共に死体安置所に行き、そこで出会った葬儀屋のウィリアム・ブラッドワースからの助言で、本来死ぬ運命だった自分たちを殺すために、死神が新たな計画を実行している可能性を考えるようになる。その矢先、偶然カフェに生存者6人が集まった際に、テリー・チェイニーが車道に一歩踏み出した瞬間に猛スピードで横切ったバスに轢かれ死亡する。 その後、アレックスはテレビで説明された飛行機事故の爆発経路から、本来死ぬはずだった順番でトッドとテリーが死んだため次が教師のヴァレリー・ルートンであることに気づく。しかしルートンは注いでいたコップからこぼれた酒によるショートで爆発したCRTモニターの破片が首に刺さったことで重傷を負った上、出血を抑えるために手に取ろうとしたタオルに引っかかっていた包丁が胸に突き刺さったことで死亡、酒が引火したことで家は爆発を起こす。その前後にルートンを心配したことで彼女の家に駆けつけていたアレックスは警察から追われる立場となる。 アレックスは生き残った他の3人と合流するが、次に死ぬのが自分だと悟りヤケを起こしたカーター・ホートンは、他の3人を乗せたまま自家用車で爆走した上に踏切で停車し自殺を図る。アレックスとクレアの説得で思い直したカーターは、動作不能となった状態で車内に閉じ込められるが、列車と接触する寸前でアレックスに助けられる。しかしその直後、大破した車の鋭利な破片が列車に撥ね飛ばされ、それによってビリー・ヒッチコックが頭部を切断されて死亡する。アレックスたちは、カーターを助けたことによって死の順番がカーターの次のビリーに回ったことを知る。 次に死ぬのが自分だと考えたアレックスは山小屋にこもるが、夢と違って現実では飛行機の離陸直前で席交換を行わなかったことを思い出し、次に本当に死ぬのがクレアであることに気づく。一方、クレアの自宅付近では高圧線の電線が切れ、自宅の電気系統がショートして爆発を起こしていた。クレアは感電を防ぐために部屋から自動車に乗り込むが車は故障し、そのまま電線の火花から炎が燃え上がる。しかし車が爆発する寸前でアレックスが駆けつけ、クレアを救出する。 それから6か月後、生き残った3人は飛行機でパリに旅行に来ていた。街で一連の事件のことを思い返す中で、アレックスは再び新たな死の計画が実行されることを予感する。直後にバスが事故を起こし、跳ね飛ばされた標札の支柱によって看板が落下。直撃する寸前にアレックスはカーターに助けられる。アレックスを飛び越え死の順番が回ってきたカーターに向かって、宙吊りになった看板が迫り、物語は幕を閉じる。 登場人物主要な登場人物の名前は、往年のホラー映画の監督やスターたちからとったものである。 飛行機事故から逃れた7人
その他の人物
キャスト
もうひとつのエンディング製作当初は「アレックスはクレアを救うため高圧電線を握り締めて火だるまになり死亡。時は移りクレアが飛行機の離陸時刻だった9時25分に男児を出産、アレックスと命名。また、カーター・ホートンも生き残る。」というエンディングであったが、試写会で不評だったため、新たに200万ドル以上を投じてエンディングを撮り直した[6]。追加撮影が半年後だったため、主役のデヴォン・サワはかなり太ってしまっていたものの画面ではそれほど目立たず、また追加撮影部分がストーリー上も半年後の話となっていたため、違和感をもたせないものとなっている。なお、初期版のエンディングはBD/DVDに特典映像として収録されている。 特記
スタッフ
シリーズ
脚注
外部リンク
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