ヒレトガリザメ科
ヒレトガリザメ科 (Hemigaleidae) はメジロザメ目に属するサメの科の一つ。東部大西洋からインド太平洋の大陸側に分布し、100m以浅の沿岸域に生息する[1]。 ほとんどの種は小型で1.4mを超えないが、カマヒレザメは例外的に2.4mに達する。楕円形の眼と小さな噴水孔を持ち、尾柄には凹窩がある。第一背鰭は腹鰭よりかなり前方に位置する。尾鰭下葉は発達し、上葉の縁は波打つ。餌は小魚や無脊椎動物で、ヒレトガリザメ属は頭足類食に特化している。人を襲った例はない[2]。 分類4属8種が属する。カマヒレザメはカマヒレザメ亜科 Hemipristinae に、他の属はヒレトガリザメ亜科 Hemigaleinae に含まれる[3]。 カマヒレザメ属現生種はカマヒレザメ Hemipristis elongata (Klunzinger, 1871) (Snaggletooth shark) 1種のみ。丸い吻と非常に長い鰓裂を持つのが特徴。口は長く、中心線上には歯のない領域がある。下顎の歯は非常に長く、鈎状の尖頭を持ち、口を閉じるとはみ出す。鰭は強い鎌型である。属のジュニアシノニムとしてDirrhizodon Kunzinger, 1871 ・ Heterogaleus Gohar & Mazhar, 1964 がある。Hemipristis curvatus ・Hemipristis serra など数種の化石種が知られ、第三紀には広い分布域を持っていた[2][3]。 カギハトガリザメ属現生種はカギハトガリザメ Chaenogaleus macrostoma (Bleeker, 1852) (Hooktooth shark)1種のみ。下顎に長い鈎状の歯を持つのが特徴で、中心線上には歯のない領域はない。鰓裂は非常に長く、吻は楔型。鰭は鎌型ではない[2]。化石種に Chaenogaleus affinis がある[3]。 ヒレトガリザメ属吻は丸く、鰓裂は短い。口は短く、幅広い弧を描く。歯の尖頭は非常に短く、中心線上には歯のない領域はない。背鰭・腹鰭・尾鰭下葉は強い鎌型である。一時期は9種が含まれていたが、他属に分割された。属のジュニアシノニムとして Neogaleus Whitley, 1931 がある[2]。
テンイバラザメ属吻は丸く、先端は少し尖る。鰓裂は短く、口は大きく弧を描く。上顎歯の尖頭は長く、中心線上には歯のない領域はない。背鰭・腹鰭・尾鰭下葉は鎌型でない[2]。化石種は Paragaleus pulchellus ・Paragaleus antunesi など[3]。
脚注
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