バスカヴィル家の犬 (1959年の映画)
『バスカヴィル家の犬』(原題: The Hound of the Baskervilles)は 1959年にイギリス・アメリカ合作のミステリー映画。製作はハマー・フィルム・プロダクション。アーサー・コナン・ドイル原作の、シャーロック・ホームズが活躍する同名小説の映画化。ホームズ役は怪奇ホラーの名優ピーター・カッシング。監督はテレンス・フィッシャー。 日本では劇場未公開でビデオソフトが発売されている。 ストーリー私立探偵シャーロック・ホームズとジョン・ワトソン医師は、ダートムーアの名門バスカヴィル家の主治医であるモーティマー医師から、先代当主の変死に伴い新たに当主となるヘンリー・バスカヴィル卿の警護を依頼される。ホームズはロンドンのホテルでヘンリー卿と面会したが、その最中に毒グモが卿を襲った。卿が何者かに狙われている事は明らかになったが、ホームズは他の仕事がありロンドンを離れられず、代わってワトソン医師がダートムーアに同行する事となった。 キャスト
製作『フランケンシュタインの逆襲』(1957年)と『吸血鬼ドラキュラ』(1958年)を連続ヒットさせ、ホラー映画メーカーとして知られたハマー・フィルムが、ホームズシリーズの長編『バスカヴィル家の犬』を米国のユナイテッド・アーティスツと共同で映画化した作品。ホームズ映画初のカラー作品でもある。 主要スタッフ・キャストは上記2作同様の顔触れが揃えられた。監督はテレンス・フィッシャー。ホームズにはフランケンシュタイン男爵役とヴァン・ヘルシング役で主演してきたピーター・カッシング。フランケンシュタイン・モンスター、ドラキュラ伯爵と怪物役を演じてきたクリストファー・リーは、警護を受ける依頼人側のヘンリー・バスカヴィル卿役で出演した。リーにとってハマー作品で初めての普通の人間役であった。 評価と影響興行成績は上記2作ほどには伸びず、シリーズ化はされなかった。しかし、元々ホームズファンでもあったカッシングが、研究を重ねて演じたホームズはアメリカの『ニューズウィーク』誌が「最高のホームズ」と評するなど賞賛を受けた。カッシングはこの後1968年にBBCのテレビシリーズ、1984年に単発のテレビスペシャルでホームズを演じた。 備考本作でヘンリー・バスカヴィルを演じたクリストファー・リーはこの後、ドイツ映画やイギリスのテレビドラマでホームズを演じた。またビリー・ワイルダー監督の『シャーロック・ホームズの冒険』(1970年)ではシャーロックの兄マイクロフト・ホームズを演じ、映画でホームズ兄弟両方を演じた唯一の俳優とされている。その後、リーは1991年と1992年にイギリスのテレビドラマでもシャーロックを演じた。 外部リンク |
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