ハングオン (ゲーム)
『ハングオン』(HANG-ON)は1985年にセガが発売したアーケードゲーム。コアランドテクノロジー株式会社からセガへの持ち込み企画である[1]。ゲームデザインは鈴木裕。 本作は同社が展開する体感ゲームの第1弾である。 解説GP500をモチーフにした、バイクレースゲーム。敵車(バイク)をかわしながら、アルプス/グランドキャニオン/都会の夜/シーサイド/サーキットの全5ステージのコースを進むレースゲーム。いかに速くステージをクリアするか、もしくは高スコアを残すかがゲームの目的であり、敵車はランダムにまとまってコースに出現するが、順位という概念はない。 ギアやシフトといったものは存在せず、アクセルとブレーキのみでスピードを制御する。ゲームの視点は、自車(バイク)からの後方ビューであり、ポリゴンを使用しないスプライトを使った疑似3Dである。 当時のレースゲームは敵車に接触すると爆発するものが主流だったのに対し、本作では敵車に接触してもバランスを崩し減速するのみで爆発はしない。コース外の看板や植木等の障害物に接触するとクラッシュするが、即爆発ではなく「障害物に接触する」→「ライダーが飛ばされる」→「バイクの爆発」という、ゲームには直接関係のない演出がある。ライダーのリアクションも、膝立ちになり哀れむ、四つん這いになり地面を叩いて悔しがる等、当時としては非常に凝ったものだった。 筐体本タイトルは、ライドオンタイプとシットダウンタイプの2種類の筐体で発売されている。共に全5ステージだが、コースのレイアウトが異なる。 ただし、両方のタイプ共に、ブレーキを一切使わず、アクセルを戻すエンジンブレーキのみで全てのコーナーをクリアする事が可能である。 ライドオンタイプ実際の車体を小さくしたバイク型の筐体で、ハンドル部分に15インチのブラウン管モニタが設置してある。プレイヤーが筐体にまたがり車体を傾ける(ハングオンを擬似的に体感させる)ことによって、ゲーム画面上の自バイクが左右に移動する[2]。右ハンドルにブレーキとスロットルが備え付けられている。そのため、急コーナーやS字コーナーが少なく設定されている。 筐体の足を乗せるステップ部分にセンサーがあり、ステップに足を乗せていないと、ゲーム内でのバイクのグリップが低下するようになっている。しかし、ステップに足を乗せたまま車体を傾けたり、筐体を立て直すのは筐体の重量からみても難しく、特に筐体のバネ部が疲労している場合は困難だったため、多くのプレイヤーはステップではなく、床に足を付けてプレイしていた。 シットダウンタイプアップライトの画面に専用のハンドルとシートが固定された筐体である[2]。シットダウンタイプは、ハンドルを左右に振るだけで容易にコーナリングできるので、ライドオンタイプよりも多くの急コーナーやS字コーナーが設定されている。 余談
開発ゲームデザイナーの鈴木裕はセガ社員であるHiro(Hiro師匠)がバンドを組んでいたことを知って、本作のタイトル音楽とメインテーマの音楽の担当者に起用し、それがHiroのデビュー作となった[5]。 移植作品特記がないものはセガが発売。
その他、海外のパーソナルコンピュータやゲーム機にも移植されている。 続編
関連作
出典
関連項目
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